コロナ禍を家で過ごした子どもたちは、どう変化したか


療育施設に、子どもたちが少しずつ戻ってきています。

感染者数がだいぶ落ち着いてきたから、という理由が大きいかもしれませんが、家で過ごすのが限界で…という子もいるし、6月からの学校再開に向けて慣れるため、という子もいます。

久しぶりに、家の周りや公園、散歩道以外の外出をして施設にやってくる子どもたち。

「こんにちは〜」と元気な声が聞こえます。

2〜3ヶ月ぶりに会う子どもたちは、少し背が伸びていて、どの子もそれぞれに顔つきが少し大人っぽくなった感じがします。

そして、みんな、なんだかすごく楽しそう。

身体も声も弾んでいる感じ。

コロナ前は、話しかけても「え?…あぁ。」みたいな反応が多かった子が、自分から話しかけてきたり。

久々に友達に会えたのが嬉しく、これまでよりさらにキャッキャしていたり。

休みの間、面白かったことやつまらなかったことを、ひたすら話し続けていたり。

子どもたちのそんな姿に、少しほっとしたのです。


幸いなことに、職員、通っている子どもたち、そのご家族含め、大きく体調を崩したり、感染されたりということがなかったので、言えることでもあるんですが…


この休校だった期間って、意外とポジティブな面もなくはない!?


ふと、そんなことを思いました。

もちろん、学習面での不安や、ずっと家庭にいることでの親子それぞれのストレスなど、ネガティブな面もあるだろうと思います。

でも、特に、療育に通ってきている子どもたちの中には、集団生活そのものや人と関わること自体が大きなストレスになっている子もいます。

その子たちにとっては、集団生活のストレスがないこの期間は、より自分らしく過ごせた期間だったのではないかと。

コミュニケーションに難しさを感じている子も、久々に会う友達と話が弾んだりして、「やっぱり友達と一緒っていいなぁ」と感じる機会になったのではないかと。



私は、かつて仕事がハードすぎて疲れがMAXになっていた頃、

「あー!1ヶ月くらい休みとってのんびり温泉旅行でもしたい!!」

と毎日のように思っていました。
結局そんな休みは取れるはずもなかったんですが(笑)

でも、のちに足の怪我をして休職することになり、ほぼ2ヶ月くらいまともに動けなかったので、"のんびり"していたら…

「…仕事、したいわ」

と、自然と思ったんです。

マンネリ化していたり、辛い日々が続いてネガティブな面ばかりが強調されてしまう時って、精神的にも不安定になるし、逃げたくなったりもします。

でも、心も体も休まれば、また自然とエネルギーは湧いてくるし、気持ちがリセットされて、ちょっと新たな気持ちで取り組めたりしますよね。



これって、子どもも同じなのかもしれないなぁ、と感じました。

今回はコロナさんという現象に伴い、子どもたちに丸3ヶ月近い休みがもたらされたわけなんですが…。

コロナさんがいてもいなくても、日本という国も、
そこそこ真面目に一定期間頑張ったら、1ヶ月くらいどーんと休みを取って、家族とゆっくりのんびりしたり、好きなことしまくったりして、英気を養って、また働いて勉強して…。
こんな生活パターンがスタンダードになったらいいのになぁと思います。

その方が、生産性もきっと上がるし、心身の健康のためにもいいよなぁ、と。

日本全体は難しくても、私は、個人的に、それを目指していきます(笑)


今後、学校が本格的に再開したら、不適応を起こしたりといった問題も出てくるかもしれません。
そういった時に、一人ひとり丁寧に様子を見ていきながら、フォローしていくのは大人の役目だと思っています。

でも、何事もポジティブな面からも捉えてみようとすることは必要かもしれないですね。


家で多くの時間を過ごし、充電もたくさんしたであろう子どもたち。
(未使用エネルギー過多で太り気味という話も聞きますが…)

その分ここから、どどどんと成長していく様子が、楽しみです。


未来を担う子どもたちの健やかな成長を願って…。大切に使わせていただくことを約束します!