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CHILAN|人生に必要なのは計画遂行力より軌道修正力

こんにちは、どうも。

広島にあるモダンベトナミーズと自然派ワインのお店、CHILANのオーナーシェフをしているチラン(@fantoddycat)です。

noteは普段考えていることをつらつら殴り書きかつ思考整理している場所なので、お店の情報はコチラから。

<CHILAN情報>
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https://www.instagram.com/chilan_hiroshima/
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https://www.facebook.com/chilan.hiroshima/
※自社HP作成中

中国新聞U35さんに、自分をつくるmyルールというテーマで【前編・後編】にわたり長々と取り上げてもらい

全体の構成と文字制限のため大幅に(2/3ほど)カットしたのですが、意外とそこが言いたいことだったり実は話の要だったりするのめ、付記的なメモをここに残しておこうと思います。


|人生計画の遂行率とは

前半記事の冒頭で、週3ランチのみという営業時間の設定経緯について

2020年9月にオープンし、当初は夜もやっていたんですが、その3か月後に長男が生まれました。

とさらっと触れました。

さらっと。

しかしこの文章の違和感たるや。
そんな人いますかね。
自分でお店開けといて、3カ月後に出産でお店閉める人。

どんだけ計画性ないんだよ。

臨月なんかはオープンキッチンから料理を出すときに、カウンターにせり出たおなかが引っかかって、手が届かずお客さまにお皿を受け取ってもらう始末。。(L字カウンターの角席は絶望。)

でも思うんです。

人生どれだけ計画的にいったことありますか?

誰しも、ある程度こうしたいって
観測的希望は少なからずあると思いますが

元々パティシエ志望で料理人になるつもりなかったし
調理専門学校に行くはずがアメリカに行くことになったし
お酒飲まない人間がここまで自然派ワインに傾倒すると思わなかったし
フランスのワーホリ落とされると思わなかったし
雇われの方が安定してるから独立なんて考えてなかったし
子ども産むなら20代に産みたかったし
そのわりに結婚できると思ってなかったし
広島に移住することになると思わなかったし
直後全世界を巻き込む感染症が蔓延すると思わなかったし


貸店舗探してたのに戸建て買ってお店することになると思わなかったし

戸建て買って人生最大の借金(ローン)したその日に妊娠発覚するなんて


思わなくないですか???

イベント詰め込みすぎじゃない??

自分は外面ポジティブと見せかけた内面どネガティブで、大きな決断をするときはあらゆる最悪なケースを想定して心の準備をしておくタイプの人間なのですが、人生ってAとBとCと念のためDパターンまで想定してても


XYZの合わせ技が起きたりするんですよ。


前準備の意味のなさ。
私の人生毎回そんな感じです。

なので計画通りいかないことがもう大前提であると考えて、計画に予め余白を残しておき、いざ予想外の展開が起きても軌道修正できるようにしています。

ただ意外と盲点なのは、軌道修正の必要性が一回で済むとは限らないことです。予想外の出来事は何度も起こります。(起こります。。。)

ここでmyルールのひとつ「手放す勇気を持つ」につながります。軌道修正が間に合わず、どうにもこうにもできなくなったときのためです。理想を手に入れるのに執着は必須ですが、タイミングだったり外的要因で難しいこともあります。なので短期的執着から長期的執着に切り替えるのです。条件が揃わないなら一旦手放した方が精神衛生上よいと、個人的には思います。

手放すという行為は自分の不甲斐なさを実感し、自信喪失につながりやすいですが、それをも計画のためと思えば少し図太くいられます。


|もう全部楽しんでしまえ


とはいえ独立準備と妊娠がよーいドンで始まって、正直

やばいな…

って思いました。さすがに。お店どうしようって。立ち上げと妊娠・出産、営業と育児が同時進行なんて普通に考えたら詰んでるって、コンマ2秒で算出できます。

ただ矛盾しているんですが、ネガティブ人間がネガティブを振り切ると、思考を放棄してなぜか超ポジティブになることがあります。


生まれたら余計忙しいから、生まれる前にオープンしておくか。


妊娠は止められないし、ズラせないし、とはいえ借金だけ抱えて、子育て落ち着くまでお店(仕事)はお預けというのもどうなんだろうか。そもそも落ち着くって、一般論的にはいつなのか。小学校にあがったら、とすると6年。

6年?!!!!!

ちなみに、小学校にあがったら楽になるというのはなかなか幻想なようで。成長面でみればもちろん負担は減るのでしょうが、小学校は保育園より圧倒的に時間が短くなるので(ざっくり保育園は18:00まで、小学校低学年は15:00まで)、こちらのリソースはより圧迫されます。

しかし部活が始まる中〜高学年まで待ってたら

10年?!!!!!



白目剥きそう。。。。無理です無理です。私は自分名義の収入が一定ないと落ち着かない金欠恐怖症なので即却下しました。

もうちょうどいいタイミングなんてないんです。自分でタイミング決めてやるしかないんです。腹を括って、もうせっかくやるなら楽しんでやろうと思いました。


もう一つ前向きになれた要因として。


廿日市市の阿品エリアはパートナー(CHILANオーナーソムリエ)の地元ではあるものの、ほぼ住宅エリアで繁華街はないし、その彼も15年以上地元を離れて東京にいたので、2人して知り合いもお客さんもいない状態。要は

どっちみち最初から100%上手くいくはずない。

これ後ろ向きでなく、前向きな話です。
どうせ最初から上手くいくはずないなら、もはやもう何やってもよくないですか?やりたいことやり放題ですよ。(違いますかね?笑)

じゃあまず実証検証しよう。オープンして、微調整・修正を繰り返せばいい。ちょうど出産があって(というのもおかしいが)3ヶ月後にお店を閉めることが確定しているのなら、産休に入る前をプレオープン期間として、産休中に修正箇所に手を入れ、産休明けに再オープンするという流れにしました。

まぁまぁ無理矢理な軌道修正でしたが、意外と悪くない案でした。

もちろんお互いに別の仕事を持っているというのも、不安要素少なめに挑戦できた大きな要因です。ある程度失敗できるよう、足元を固めていました。そしてこれは完全に狙い通りでした。

感染症云々抜きにしても、飲食がそんな甘い業界ではないことは理解しています。なので独立準備を進めながらもリスクヘッジとして別の仕事を続けていたし、今後もお店と並行してやっていく予定です。


そして息子が健康児であったこと。(今のところ)

アレコレ計画するときに意外と見逃しがちですが、たぶん何よりも事を左右する事項です。お店のオープンどころの話ではなくなる可能性もあります。

ここらへんネガティブ思考ですが、私のネガティブはどちらかというとジンクス的なもので、想定した最悪なケースは現実には起こらないと願掛けしている面があります。飛行機乗るたびに墜落することとか考えてます。(どんだけ。)

また12月末に生まれた息子は、翌年4月には保育園に即入園という親孝行をしてくれました。結果的に育休は3ヵ月。これはさまざまな意見があると思いますが、個人的には3ヵ月で十分でした。ノイローゼになる前に行政サービスに頼って仕事に復帰し、精神安定を図る方が私には向いていて、結果それが息子にいい影響を与えると思えました。これは向き不向きですね。4月生まれの親御さんは尊敬しかないです。

ということで、自分の体力と保育園の時間に準じて「週3ランチのみ」という落とし所なんですね。

(余談ですが、同級生に育休完全ゼロというリアルスーパーウーマンがいるので3ヶ月の自分はまだまだだなと思います。笑)


ここまでだけでも、当初の計画なんて遂行していく過程でああだこうだと予想外の展開で、でも軌道修正力があればカオスな状況もなんとかなります。

そしてmyルール「迷わずワクワクする方へ」。カオスな状況を乗りこなすにはそれなりにエネルギーが削がれます。どっちにしろ疲れるんなら、楽しいことして疲れたいです。

今がよければ全てよし。

カオス乗りこなしていきましょう。


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