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お寺参りに行きたくなる3つの理由

目次
・お寺参りの現状
・お寺参りに来る人の分析三点
 『ありがたい』
 『楽しい』
 『使命感』
・まとめ

現在のお寺参りについて

 お寺では年間に色々な行事(お寺参り)をやっています。

 例を挙げればお盆、お彼岸、節分、御会式(宗祖忌)、守護神大祭、その他各お寺独特なものなど、本堂に供物等をお供えして檀信徒の皆さんと一緒に祈りを捧げます。

 このお寺参りを通じて、教えをひろめる足掛かりにしたり、御本尊のありがたみを感じて頂いたり、また、お寺によっては収入の大きな柱となったりします。

 言うなれば、お寺参りはお寺にとって色々な意味で大事なものと言えます!

 ですが、そんな大事なお寺参りをとりまく状況は現在あまり良くないとの声をよく聞きます。

 うちのお寺でも出来るだけ多くの方にお参りいただける様に色々苦心しています。

 はっきり言って、「より多くの人にお参りしてほしい」と思わないお寺なんてよほど特殊な事情でもない限りありません。

 それなのに、大半のお寺がお寺参りの人数が減ってきていると嘆いています。

 その理由について、「日本人の信仰心が薄れてきているから」「共働きの人が増えたから」「先祖のことなんて考えない自分勝手な人間が増えたからだ!!」などなど、他者に責任を求める人もいますが本当にそうなんでしょうか?

お寺参りに来る人が求めるものとは

 ここでお寺に出来ることはないかを考える為に、現在お寺に来ている人が何故お参りに来るかを考えてみます。

 そこで基準として考えたのが、お参りの人数が減っているお寺がある中、私が今まで役僧をしてきたお寺の中には年々お参りの人数が増えているお寺もあったという事です。

 お参りが増えているお寺は何をしていてどんなお寺なのか。来ている人はどんな人達なのか。

 私なりにその共通点を考えてみると、次の三点が挙げられます。

①  『ありがたい』
②  『楽しい』
③  『使命感』

 順に言語化していきます。

①  『ありがたい』

 お寺にお参りする理由の第一は、目的であり、大本命の『ありがたい』です。

 「僧侶がお寺で感じて欲しい思い」第1位でもあります。

 御本尊や法要自体、僧侶のお話、お経の声、立ち振る舞いのきれいさなどなど、ありがたいと思って欲しい事は様々あります。

 実際には先祖供養をしてもらう事や、御祈祷などに『ありがたい』と感じているという声があります。

 これはお寺側の努力次第でどうにかなりそうな気がします。

②  『楽しい』

 第二の理由は、人間のもつ素直な感情の『楽しい』です。

 純粋に、お寺参りに来て楽しかったと思えば、また次回も来たいと思います。遊園地やエンタメの様な娯楽の要素も楽しさの要因になります。

 帰宅する時に、「あ〜楽しかった」と感じたならば次回もお参りに行きたいと感じるでしょう。

 では、お寺参りで『楽しい』と感じるものはなんなのか。お参りに来ている人達は何に楽しさを感じているのか。

 これについてはもう少し細かく分析が必要だと思います。

③  『使命感』

 第三の理由は、来る意味、お寺参りを自分ごとと考えてもらう『使命感』です。

 例えるならば、カラオケでいうところの
「トップバッターといえば、
 おれしかいないでしょ」って言う人だったり、       

 飲み会の宴会部長的な人に近いかもしれません。(かみくだき過ぎかも😅)

 お寺参りでいうところの『使命感』の具体的なところで言えば、

「私が供養しないと他にする人がいないの」
「お寺でお茶汲みするのが私の役目なの」
「おれがいかなきゃ玄関の幕を張れるやつがいないんだ」

 と言った感じでしょうか?

 自分がお寺参りを成立させる大事なピースなんだっ!!
 自分が欠けたら迷惑をかける人がいるんだ!

 そう言った『役目』『使命感』が人の足をお寺参りへと向けているんだと思います。

まとめ

 以上挙げた三点が私が考える『お寺参りに来る理由』であり、『お寺参りで提供出来るもの』ではないかと思います。

 これら三点、全て感じてるからお参りに来ているという人もいるでしょうが、これら一点も満たしてないのにお寺に来る人はいないのではないでしょうか?

 逆を言えば、これら三点のうち、一つでも提供出来ればお寺に足を向けてくれるかもしれません。

 そこに頭を絞る必要が、お寺を守る僧侶には求められて来ると思います。

 問題提起で今回は締めますが、次回はこれら三点をもう少し因数分解して、具体的に何をすべきか、何が出来るのかを、そして今私がしている事、考えている事を書いてみたいと思います。

 もし皆さんの考えるお寺参りに行く理由などあればご意見お聞かせください。

 長々とお読み頂きありがとうございました!!


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