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アート・小説エッセイ

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小説、映画、アートにまつわるエッセイ。
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2017年7月の記事一覧

変化への、一歩を。『たまこラブストーリー』映画レビュー

変化への、一歩を。『たまこラブストーリー』映画レビュー

不安、不安、不安。何が不安かって言うより、不安というその感情自体がキライ。

今の時代は、先行きが不透明で不安になりやすい時代だと言われています。先行きが不透明ということは、この先どうなるかわからないと言うこと。つまり、今までと同じじゃなくて、変化していくということ。

そう、変化が不安を呼び起こすのです。

変化そのものが怖い、というのは人間の普遍的な感情で、私もご多分に漏れずそのうちの一人です

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父と子をめぐる物語...『ハリー・ポッターと呪いの子』

父と子をめぐる物語...『ハリー・ポッターと呪いの子』

ハリーポッター最新作、8番目の物語、『ハリー・ポッターと呪いの子』を読みました。脚本形式だしスピンオフというか、後日談というか、まあそんな期待してなかったんですが、読み進めるとぐいぐい魔法界へと引き込まれた!

ハリーポッターを読んできた・見てきた人、ハリポタファンなら必見です。あんまりこんな言い方しないけれど、でも本当に読まなきゃ損です。

面白かった~だけで終わらせるにはもったいない小説(スク

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内向的・外向的のちがいは刺激に対する反応のちがい。『内向型人間のすごい力』感想とレビュー

内向的・外向的のちがいは刺激に対する反応のちがい。『内向型人間のすごい力』感想とレビュー

前にブログを読んでいたら『内向型人間のすごい力』がおすすめされていて、気になって読んでみたら目からうろこだったので、私も紹介していきたいと思います。

外向的(extravert)か内向的(introvert)かというのは、今まで自分がどっちなのかって意識したことがなかったのですが、この本を読んで自分は内向的よりだということがはっきりわかりました。

もちろん人のパーソナリティを簡単に二分すること

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物語の功罪−−物語ですくわれるもの、物語でうしなわれるものと『この世界の片隅に』

物語の功罪−−物語ですくわれるもの、物語でうしなわれるものと『この世界の片隅に』

今夜のテーマは、物語の功罪について。

功罪っていうとなんだかカタイですね。私は物語が好きで、このブログでも物語そのものについて書いたりしています。人は物語のなかでしか生きられないんだなあとも思っています。

自分のアイデンティティとか、人生の意味とか、国の歴史とか、全部物語の構造で成り立っている。

というと話がずれてしまうかもですが、物語、いわゆるフィクションってなんで存在しているんだろうと、

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