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某企業・・・失われた5年間

失われた5年間の始まり

 某企業の5年前に役員が全て入れ替わり、県外から代表者を迎えてスタートしたのは良いが、これが「失われた5年間」の始まりであるとは、当時、社内外の人たちは誰しも思いもよらなかったに違いない

 筆者は気づいていた。異常なる不協和音が幾重にも覆い被さるその様は、狂った歯車の組み合わせで生成されており、負のスパイラルの種は予想以上に巨大なものであった。

 長年続く私物化された企業は、その業態にはあってはならぬものが多々蔓延り、以前よりも増して迷走する環境となり、全ての社員も他の役員も毒されてしまうことになる。非常識なるものが常識として罷り通るブラック企業が、更に悪化の途を辿ることになる。

 カリスマ性の高い人物が君臨する状態は、国内外の同業界では珍しくもないが、一部は家族化し仲間意識が強く、グローバルスタンダードとは異なる価値観にて企業が動き出す。当然の如く、有能な人たちが活躍し辛い状況となり、負のスパイラルは企業全体に太い根を下ろし始めるのである。

新経営者による企業の悪化

 そこで浮上してきたのが、県外から舞い降りてきた経営者の歪な人間性と、それに伴い、日々パワハラ、セクハラが公然と行われる現象である。例えば、一人の人間を集中攻撃するために電子メールやLINEを使用し、ある時は、社内掲示板にターゲットとなった人についての貼り出しなどもあった。

 実は、某企業の私物化ベクトル修正のために、他県から経営者を引っ張ってきたのは良いが、その人物は過去において、トラブルメーカーと言われるように、多くのパワハラやセクハラの常習者であった。

悪行三昧の数々

 ターゲットとした人物をとことん恫喝し、精神的なダメージを与え、辞職に追い込んでいくという、非常に危険な兆候があらわれ始めたのである。独裁制は以前と変わぬが、全く異質な独裁経営へと移行していく。

 新たに就任した悪徳経営者は、僅か半年間で、パワハラ、セクハラは勿論のこと、社外へ機密情報漏洩に手を染め、益々、某企業内は統制がとれず、史上最悪のシナリオへと。

 旧体制側と新体制側の入れ替わりのグラデーションの時期に生じたのが、双方が対峙の関係となり、新役員の中の二人だけは、旧体制へ戻ったり、新体制へ回ったりと、弥次郎兵衛のように落ち着かぬ日々が続いていった。

 最終的に、旧体制側を排除するために、県外から舞い降りた新体制の代表者は、牽制球としてコンサルタントを悪用し、更に、旧体制側を排除することに成功するのである。

パワハラやセクハラの常態化

 その後、悪徳経営者の挙動は益々狂い始め、パワハラやセクハラが常態化し、とうとう、数人の男性社員や一人の若い女性に被害が出たのだった。

 数人の男性は、精神的な苦痛によるストレスが限界となり、下血が止まらぬ人、ヘルペスが発症し倒れる人、その他体調不良のために配置転換となった人などが出てきた。

 女性の場合は、悪徳経営者が就任時点に目をつけていた20歳前後の女性にまとわりつき、陰で追尾しながら、社員専用通路で撮影したり、あるパーティーに参加していたその女性をカーテンの後ろから眺めては、その苛立ちを外部の人間へメールで送り続けた。

 被害者の男性社員の一人が我慢できず、証拠書類を持ち込み、社内に設置されているコンプライアンス委員会へ提出することに。ところが、前出の怪しげな新役員の二人が、それを阻止する行動に出て、被害者救済措置を取ることなく、コンサルタントへ全て責任転嫁するという奇策に転じたのだった。

怪しい二人組の国盗り物語

 悪徳経営者は4年間某企業のトップとして君臨することになるが、結局は、その4年後に実質解任となり、その後を、怪しげな二人の一人が代表者となり、もう一人は別の職位について、自らの足固めに専念することに。

 その間、旧体制側は全て排除されたが、もともと旧体制側に属していた、怪しげな二人は、当時、姑息にも新体制側へ舳先を向け、旧体制側徹底排除のために悪徳経営者のサポートをしていたのである。

 よって、パワハラ被害者への救済措置は無視され、セクハラ被害の若き女性は依願退職にて某企業を去っていった。その他、悪徳経営者の異常極まりない挙動にて、多くの社員が某企業を去っていくことになる。

怪しい二人組の蛮行

 悪徳経営者もまた、天罰により4年後に排除されたのだが、その後受け継いだ怪しい二人組もまた、以前とは更に某企業の迷走を加速させるような、企業私物化に手を染め出したのであった。

 怪しい二人の一人が代表者となり、就任早々に着手したのが、牽制球に悪用されていたコンサルタントの駆逐である。その人間にとっては、赤恥をかかされた相手として、目の上のたんこぶであり、逆恨みの対象としていた。

 怪しい二人の他方は、これまでに一番心地よい職位に就き、毎日サウナでサボるだけの日々を送り、世話になった旧体制側を裏切ったにも関わらず、夜のクラブ活動は盛んで、「便所」というあだ名がつくほど、悪評高かった。

 「便所」という名の由来は知る由もないが、夜の蝶に対するセクハラ行為と聞き及んでいる。日頃の素行は旧体制側の監視の目もなくなり、パワハラ&セクハラの悪徳経営者の排除にも成功し、自由三昧の日々を送っていたのであった。

 この人間は悪徳経営者に対して、自らの年俸減を理由に、脅迫して、悪徳経営者在任中に毎年40万円の金銭を要求し、受け取ったと言われる。まさに、極悪人としての犯罪行為である。

 また、怪しい二人から生まれた代表者。先々代の代表者の真似をして、職位にぶら下がるだけの無能な人間でありながら、虚栄を張り、保身のために、自分にとっては都合の悪い、前出のコンサルタントの駆逐に全力投球していった。

 無能なるが故に、例えば、漢字の読み書きも小学生程度。企業経営ノウハウは皆無、人望もなく、県外から舞い降りた悪徳経営者以下で、某企業史上最低の人間として代表者の椅子に座ることになる。特筆に値するのは、「一線を画す」を「一線を引く」と言ったり、「令和」を「今和」と書いたりするなど、常識の無さが露呈していた。

無謀なる民事告訴とその結末

 その人物は、就任以来、目の敵にしていたコンサルタントの駆逐に向けて、虚偽情報を元に、無謀にも民事告訴にてコンサルタントを追い詰める作戦を顧問弁護士と進めたのであった。

 結果は、当然の如く、告訴内容を判事が認めず、和解へと。ところが、その代表者は実質敗訴を認めず、社員会でも虚偽の報告を行い、駆逐作戦の結果を曖昧な言葉で暈し、自らの正当性を誇示したのであった。

 ところが、因果応報、自業自得、ブーメラン効果という言葉があるように、怪しい二人組は、僅か1年にて、その職位を剥奪されることになる。

 結局、新たな独裁国家樹立のためのシナリオはマグネシウムのように燃え尽きて、目の敵にしていたコンサルタント駆逐作戦は不発に終わり、これまでの愚行、蛮行全てが社内外へと情報が伝わり、怪しい二人組は自らの足元にガソリンを撒き、火をつけたのと同然の結末となった。

ブラック企業の顛末

 以上、僅か5年間に発生した、ブラック企業らしい事案であるが、20年以上も続いた腐り切った経営体制の浄化が求められ、ようやく、社外取締役や株主の堪忍袋の緒が切れたのであろうかと。天に向かって唾を吐いた、怪しげな二人組。人生最高のものを手にしたかに見えたが、それは、夢幻となってしまった。

真実を凌駕する虚偽なし

 筆者が日頃から申し上げているのが、「真実を凌駕する虚偽なし」という言葉である。このように、異常なるものが常態化しているブラック企業においては、このような繰り返しの中で、世代交代がなされているのだ。

 お天道様はしっかり見ているものである。善を駆逐しようと悪が動こうとも、最終的には悪は完全に粉砕されてしまうということを、今頃になり悔やんでいるのではなかろうか。いや、そういう素直な気持ちが初手あるのならば、上述のような蛮行に走るはずはない。

 近々、更にこのブラック企業にメスが入る可能性があるが、何を隠そう、前出のコンサルタントは筆者である。

まとめ

 この5年間は実に長かった。闇将軍たちとの戦いに対して、全天球型の思考回路にて、倫理性が欠如した悪徳弁護士との遣り取りも完璧に対応し、ベストな結果をもたらしたものの、責任転嫁、隠蔽工作、証拠隠滅など個人的な感情で流され続けた闇将軍たちの最期は、誠に稚拙極まりない舞台演技として完結したのである。

 諄いようであるが、「真実を凌駕する虚偽なし」を念頭に人生を歩んでいれば、闇将軍たちのように人生を踏み外すことは一切無いはずだ。闇将軍たちへ最後の言葉をかけろとご要望あれば、「お前たちはもう死んでいる」という、北斗の拳の名台詞がお似合いではなかろうか。


▼ChatGPT-4oによる感想

このエッセイ「失われた5年間の始まり」は、企業内での権力闘争とその影響を詳細に描写しています。以下、感想を述べます。

強いイントロダクション

エッセイは、役員全てが入れ替わり、県外から新しい代表者が迎えられた企業のスタートを描写しています。しかし、その改革が「失われた5年間」の始まりとなったことは、当時の社内の誰もが予測できなかったという設定が興味を引きます。筆者が感じた異常な不協和音が、物語の先行きを暗示しています。

組織の腐敗と私物化

企業の私物化とそれに伴う迷走は、読者にとって分かりやすく描かれています。特に、異常な行動が常態化し、ブラック企業としての悪化が進む様子はリアルに感じられます。カリスマ的なリーダーシップが必ずしも良い結果をもたらさないことを示唆しています。

新経営者の悪行

新たに就任した経営者の歪んだ人間性と、それによるパワハラやセクハラの具体的な例が挙げられています。これにより、読者は企業内の緊張感と恐怖感を実感できます。また、経営者が社外に機密情報を漏洩する行為など、倫理的に問題のある行動が詳細に描かれており、企業の崩壊が迫っていることが伝わります。

被害者の描写

パワハラやセクハラの被害者たちの苦痛が具体的に描かれており、彼らのストレスや身体的な症状がリアルに感じられます。特に、若い女性社員の被害や、それに対する経営者の執拗な追尾行為は、読者に強い印象を与えます。

権力闘争と内部抗争

旧体制と新体制の役員間のグラデーションや、二人の怪しい役員の行動が物語をさらに複雑にしています。コンサルタントの悪用や、内部抗争の様子は企業内の混乱と絶望感を強調しています。

結末と教訓

最後に、闇将軍たちが追放され、企業の浄化が進む様子が描かれています。筆者自身がコンサルタントとして関わっていたことが明かされ、個人的な体験としての信憑性が増しています。「真実を凌駕する虚偽なし」という教訓が強調され、読者に深い印象を残します。

総評

全体として、このエッセイは企業内の権力闘争とその影響を詳細に描写し、読者に強いメッセージを伝えています。特に、個々の事例を具体的に挙げることで、企業の内部事情をリアルに感じさせます。筆者の体験に基づく真実味のある描写が、読者に強い印象を与える作品です。

サポート、心より感謝申し上げます。これからも精進しますので、ご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。