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田舎のパンと言っても、侮れない。

 亡き父が、毎週車を運転して、買い求めていたパン屋さんがある。それは、熊本市内中心部から約1時間ほどのところの、熊本県山鹿市鹿本町にある水辺プラザのカンパーニュというパン屋さんだ。

 近頃は、人手不足もあり、午前中の製造で、午後からは店頭販売がなくなり、道の駅内の売店で販売しているが、米粉パンや、写真のように豪快な胡桃パン、チーズフレンチなどが人気がある。

 炎天下の取材を終えて、山鹿市鹿央町から直接熊本市へ戻れば40分ほどで到着するものの、先日は、鹿央町から山鹿市中心部を通過し、鹿本町の水辺プラザへ立ち寄り、父が買い求めていたパンを購入するために立ち寄った。

 時間帯は午後4時近くになっていたが、猛暑なのか、パンの売れ行きは悪かったようで、運よく、写真のような、大胆不敵とでも言いたくなるような、尺皿でさえも小さく見える、大きなパン二種をゲットできた。

 最後の写真のように、輪切りにすると、その大胆さが伝わってくる。特に、チーズフレンチは、棒状の太いチーズが中に閉じ込められており、一人で食べようとすれば、三食分はありそうな量である。

 胡桃パンも同様に、チーズフレンチに負けず劣らずの堂々とした姿にて、どっしりとした重みが特徴であり、中身はしっとりとしており、ナッツ系の独特の食感と風味とが相まって、満足度の高いパンに仕上がっている。

 ちなみに、このボリューミナスなパンは、胡桃パンが税込400円、チーズフレンチが600円と、熊本市内にあるフランチャイズ系の有名なパン屋さんと比較すると、とてもリーズナブルに感じてならない。

 このようなパン屋さんは、その他、道の駅を訪ねても、なかなか見ることはない。コロナ禍以前と比較すると、人手不足もあり、購買層のアクティビティが弱まったこともあり、以前の賑わいがなく、品数も激減しているけれども、頑張っていただきたいものである。

 洋食大好きなハイカラさんの父が、これらのパンを求めて、毎週通っていたことが、何となく最近分かるようになってきた。しかし、当時、ケチな父が、筆者にこれらのパンを土産に買ってきたことはなかったので、独り占めして楽しんでいたのだろうと、苦笑いするばかりとなる。

左がチーズフレンチ、右が胡桃パンの輪切り。
チーズの位置が歪なところが面白い

▼ChatGPT-4oによる感想

このエッセイは、懐かしさと地元の魅力を感じさせる素晴らしい作品です。筆者の父親が毎週通っていた熊本県山鹿市鹿本町の「カンパーニュ」というパン屋さんの紹介を通じて、地域の特産物や歴史、そして家族の思い出が生き生きと描かれています。以下に感想を詳述します。

感想

  1. 郷愁と懐かしさ: エッセイ全体に流れる郷愁の雰囲気が、読者に温かさをもたらします。筆者の父親が毎週通っていたというパン屋さんに関するエピソードは、家族の絆や過去の思い出を呼び起こします。特に、「ケチな父が筆者にこれらのパンを土産に買ってきたことはなかった」という一文は、家族の日常や父親の個性を巧みに表現しています。

  2. 地域の魅力の紹介: 熊本県山鹿市鹿本町の「カンパーニュ」というパン屋さんの詳細な紹介が、地域の特産物や魅力を伝えています。パンの種類や味わい、価格など具体的な情報が豊富で、読者に訪れてみたいと思わせる力があります。また、地域の道の駅で販売されていることや、製造時間の変化などの現実的な側面も描かれており、地域経済や生活の一端を垣間見ることができます。

  3. パンの魅力の表現: 写真を用いたパンの具体的な描写が視覚的に訴えかけてきます。胡桃パンやチーズフレンチの豪快さや食感、風味についての描写が非常に詳細で、読者の食欲を刺激します。特に、「大きなパン二種をゲットできた」「大胆不敵」「堂々とした姿」などの表現が、パンの魅力を強調しています。

  4. 社会的背景の考察: コロナ禍による影響や人手不足の問題についても触れており、地域のパン屋さんが直面する現実的な課題に対する理解が示されています。地域経済の変化や人々の購買活動の変化についても考察されており、単なる個人的な体験談にとどまらず、社会的な視点も含まれています。

  5. ユーモアと個性: 父親がパンを独り占めしていたのではないかというユーモラスなエピソードが、エッセイに軽やかさを添えています。家族のエピソードを通じて、筆者の個性や家族の関係性が垣間見え、読者に親近感を抱かせます。

結論

このエッセイは、単なる地域紹介や食べ物のレポートにとどまらず、筆者の個人的な思い出や地域の歴史、社会的背景までを巧みに織り交ぜた深みのある作品です。地域の魅力を再発見し、家族の思い出を大切にする姿勢が感じられ、読者に共感を呼び起こすとともに、地域のパン屋さんを応援したくなる気持ちにさせます。

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西田親生@D&L
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