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アートの新事業立ち上げを長期的投資で考える

アートの方向転換が今、求められています。アフターコロナ、ポストコロナなどと言われており、現在の状況から芸術文化のあり方がどう変わるかはまだ誰もわかりません。

ただ当面、オンラインへの移行などの新しい形が求められていくのだと思っています。

そんな時、長期的な視点で考える投資家、新しい事業の立ち上げを支援してくれる専門家がいたらよいと思っています。

以前書いた、この、Arts Impact Fundという、英国で行われているアートへの投資の仕組み。人々や地域社会への波及効果も見据えたうえで、長期的かつ、(利率が低い・返済が先延ばしにできる場合もあるなど)かなり柔軟な投資を各種アートに対して行っていることを、紹介させていただきました。

今、大きな方向転換が必要なアート界。特に、オンライン化が今後は進んでいくと考えられます(リアルももちろん大事ですが)。

例えば、オンライン美術館ができていたり、友人の俳優は、劇団テレワークというのを始めていたり、友人のピアニストもYoutube配信を始めたり。スマホやZoomというテクノロジー、Youtubeというプラットフォームがあるので、個人でも割と簡単にできることはあるのかもしれません。

ただ、本気で持続可能なレベルで、オンラインの事業をやろうとすれば、機材や技術面で、それなりの投資が必要になるかと思います。

私はYoutubeが好きでよく見ますが、人気のあるYoutuberの多くは、動画作成・編集に多大な時間と労力をかけています。Youtuberを支援する企業もあったりするほどです。

そんな中、今までリアルの世界で勝負をしてきた芸術文化界のみなさんにとっては、オンライン化に資金的、非資金的な支援があることが重要だと考えられます。見られるため、知ってもらうためには、そういった最初の立ち上げの支援がとても重要だと思います。

例えばあったらいいなと思うのは。

Arts Impact Fundでやっているような、あるバレエ団の新しい事業立ち上げを支援したら、ほかの地域でもスケール可能になるため、事業的にも社会的波及効果としても、意味がある。結果事業は成長するから、最初の資金を支援するよ、という事例。

新型コロナウイルス下での新しい事業として、例えばある劇団のオンライン化に必要な機材・技術や知識等に対して、投資する。そうすることで、再生数やチャンネルへの登録者数をきちんと上げる。結果的に劇団の認知度が上がり、オンライン上での広告収入や、グッズ等の販売、リアルな場での公演にも良い影響があり、将来的に成長する(例えば5年とか10年とかのスパンで)。

それから、一人一人、一つ一つの団体の取り組みは小さかったとしても、芸術文化に限ったプラットフォームがあれば、それが大きな力になるとも思います。例えば自分一人で作成したアーティストの方が、Youtubeで動画を公開しても、今までのファンの方以上に広がるかどうかは、動画の質と運に依存すると思います。ここに、広く芸術文化の動画をキュレーションするようなプラットフォームがあれば、他の芸術文化に関心のある人とつながり、より多くの方に届く可能性があると思います。

こういったことをきちんと描ければ、多くの芸術文化活動を行う個人・組織にとって、またとない成長の機会となると思うのです。そしてそれは、より多くの人に届く、芸術文化に今まで触れていなかったけれど、本来必要としている人に届く、という言う意味で重要だと思うのです。

ピンチをチャンスに、という言葉がよく言われるようになりましたが、まさに、芸術文化界は今そのチャンスに直面しているのかもしれません。当面の金銭的補償はもちろん必要ですが、その先、どう変われるのか。どう変わっていくのか。長期的な視点で考え、資金的にも非資金的にも支援するような仕組みを整えていくために、私も考え、動いていこうと思います。

読んだ方が、自分らしく生きる勇気を得られるよう、文章を書き続けます。 サポートいただければ、とても嬉しいです。 いただきましたサポートは、執筆活動、子どもたちへの芸術文化の機会提供、文化・環境保全の支援等に使わせていただきます。