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<1>違和感?更年期?2019年夏

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「ホルモンバランスの崩れ、ですね。ピルを出しますから生理の周期リズムを整えて様子を見ましょう」

2019年7月のある日。麻布のレディースクリニックのドクターは私の顔をほとんど見ずにカルテを打ち込みながら声を発した。

(まぁ、癌ではなかったという事ね…)

クリニックのそばのディーン&デルーカでアイスコーヒーとドーナツを前にしながらホッとしつつもなんだかもやもやする。


私は祖母も母も叔母も子宮がんをやっている。

なので、40代になってからは健診を欠かさない。

欠かさないどころか自治体の無料がん検診と会社の健康診断と、心配事があれば自費の体癌検査と、少なくとも年2回以上は検査をしていた。

この日聞いたのは「心配事」があったので受けた検査の結果。

この歳のわりには多少リズムは崩れることはあっても比較的順調に生理をこなしていた私の子宮。

ところが、ここ一か月少量だけど出血がずっと続いていたので検査を受けた。

自治体のがん検診は「子宮頸がん検診」。それは先月受けて問題なし。

なのでこの不調については「子宮体がん検査」をしてもらった。

これが本当に嫌な検査で、子宮の内側を引っ張って組織を採るので生理痛のような鈍痛と冷や汗が出る。

しかもこのドクターがどうやらあまり得意ではないらしくとても時間がかかった。嫌な汗でびっしょり。

そして一週間後のこの日に聞いた結果は…「ホルモンバランスの崩れ」

ピルを処方されて思わず「50代でピル飲むとは思わなかった…」と苦笑い。

とは言え、処方されたピルを飲んだら出血は止まって次の生理のタイミングまで久々にすっきりとした日々を送ることができた。

ピルの予定通り8月の終わりにまたやってきた生理。これで4~5日くらいで終わればリズムが整ったって事かー。


 が、甘かった。


そこからまただらだらと少量出血が続く。からだの調子が悪いわけではない。とにかく「生理終わりかけの日」が続く。


 つまり更年期、ってことよね。ホルモンバランスってことは。


ピルごときではごまかされなかったか。

ということで少量出血のある毎日が日常になった。

そう、この「更年期よね」っていうのがこの年齢の厄介なところ。

(つづく)


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これを読む人、
特に40代から50代にかけての女性、
そして関わる周りの人に
私のこの出来事にまつわる話を伝えることで
何か役に立つこともあるかもしれない、
そんな思いでしたためることにした。

大学病院の病理検査でクラスⅣと診断され、ステージはⅠとⅡの間、癌とは言え早期に処置できる段階で見つかった子宮体癌。

「全く命に別状はない」ところでの癌治療。

ところが意外と手間暇かかり、こんなことも起こるのか!ということもあり、しかもCOVID-19真っ最中の出来事で社会的にも特殊な時期でもあり、記録に残そうと思った。

仕事、手術、治療、自分の気持ち、そのままに書こうと思っている。

しばしお付き合いいただきたい。

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