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酒徒の履歴書③昂揚の重慶火鍋(麻辣火鍋)

北京で本場の中華料理に衝撃を受け、2回目の中国旅行では中国各地を目的地に据えた僕。今度は中華料理の幅広さに打ちのめされ、唸ります。

野望篇2(大学生)

大二の夏、再び中国へ飛んだ。このときは、四川省の成都を起点に、重慶から三峡下り(三峡ダム建設前だ)の船に乗り、宜昌・岳陽・武漢・無錫・南京・杭州などを経て上海へ至るルートだった。乏しい情報と知識を基にしたものではあったが、僕は各地の名物料理をノートにまとめて、張り切って旅に挑んだ。

旅の仲間は、中国語系サークルの同級生3人。僕らは起点の成都でいきなり洗礼を受けた。麻婆豆腐発祥の地・陳麻婆豆腐店でのことだ。今でこそ日本でも本場レベルの「麻辣」がそこそこ味わえるようになっているが、前世紀末の日本人大学生にとって、本場の「麻辣」は未知の爆弾だった。

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