おうちで中華 - 炒鶏(鶏肉炒め)
炒鶏(鶏肉炒め)というシンプル極まりない料理がある。 中国の農村で、そこらを歩いている鶏をつかまえてさばき、中華包丁で骨ごとぶつ切りにして、下味も付けずにそのまま炒めるのだ。
炒めた鶏は、巨大な平皿にドサッと盛る。野趣満点。日本じゃ活きた鶏をつかまえてくるのは難しいけど、ああいう豪快な料理を作りたい。
炒鶏 炒鸡
chǎo jī
炒鶏の味付けは地方によって様々だが、昔、広西チワン族自治区の片田舎・玉林で食べたやつがむちゃむちゃ旨かったので、今回はそれを作る。
花生油(ピーナッツ油)の香りを活かして、最低限の調味料で仕上げる中国南方スタイルだ。玉林で食べたやつは、銀耳(白木耳)と一緒に炒めてあったので、その通りにする。
尚、銀耳(白木耳)は通販で買えるので、「うちには銀耳なんてないしー」と諦めないでほしい(笑)。なんなら、自分の好きな具でもいいのだ。
ガシガシと炒めて、どーんと大皿に盛る。ビール缶と比べるとサイズ感が伝わるだろうか。こういう料理は、量も味のうち。味付けは単純に、盛り付けは豪快に。
骨付き鶏肉にかじりつき、白木耳を口に放り込む。香ばしく柔らかく炒めた鶏の旨味をぶわぶわの白木耳が吸い込み、すこぶる旨い。
鶏と白木耳と青葱。用いる食材はわずかでも、驚くほど満足感が高い。あれこれ具を入れないことで生まれる旨さがある。
一心不乱に骨周りの肉をせせり、骨がキレイになったらビールをあおる。延々とそれの繰り返し。最初はちと作り過ぎたかと思ったが、あっという間に皿は空になった。
皆さんも是非!
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