見出し画像

【自閉症スペクトラム】お風呂嫌いの息子の工夫【感覚過敏】

かむです。

前回、自閉症スペクトラムが診断されている

息子(4歳)の特性の一つ。

【睡眠障害】について

書かせていただきました。 


連続してしまいますが、

今回も息子の特性についての内容です。


今回は【感覚過敏】について

書いていきます。


◆まず、感覚過敏とは?


感覚がとても敏感で、

生活に大きな不便があることを

【感覚過敏】と言います。


その【感覚過敏】にも

様々な分類があります。


例えば…


①聴覚過敏

→特定の音がものすごく苦痛に感じる。

(金属音、サイレン、花火など…)


②触覚過敏

→特定の肌触りの服は絶対に着れない。

(シャカシャカした素材、タグが付いたままの服等)


③視覚過敏

→光をとても眩しく感じる

(晴れた日、外で目が開けていられない)


など。


これは本当にごく一例なので、

感覚過敏があるために

日常生活で不便している事は

もっと細かく沢山あったりします。


反対に、とても鈍感で不便がある事もあります。

【感覚鈍麻】と言います。


発達障害のある人には

【感覚過敏】の特性を持ち合わせている人が

多いです。

ですが、普通の人でも

『熱がり、寒がり』

『猫舌』など

感覚の受け取り方には違いがあります。

その為、感覚過敏や鈍麻は

「なぜそれくらい我慢できないのか」

と、周りから理解されにくい特性でもあります。


前置きがとても長くなりましたが、

今回はこの【感覚過敏】で

息子が克服した事。

私の取り組みを

書いていきます。


どうぞご覧ください。


=====================


まず初めに、

息子が感覚過敏で

日常私が気を使っている事を

上げていきます。


①髪を触られたり、帽子が嫌い

→今の所、療養でしか帽子を被れなかったり、

 頭を触られるのが苦手で

 髪を切りたがりません。

 散髪は4歳の今でも

 寝てる間にサッと前髪だけ済ませたりで、

 後ろの毛は常に肩下のロン毛です笑

 旦那と2人係で美容院に年一回行きます。


②洋服は綿の物しかほぼ着れない

→ジャージ素材の物、ダウンなど着れません。

 療養の前は年少さんまで幼稚園に通っていて、

 そこで規定の制服がありましたが

 ナイロン素材のブラウス、半ズボンなど、

 着させると号泣する毎日でした。

 今思うと無理させてたな…反省。


③温かいご飯や温かいお風呂が苦手

→ぬるいのも熱く感じるようです。

 かなり冷めてるご飯じゃないと

 食べられません。

 お風呂は寒い日も温水プール温度です。

 シャワーも痛く感じるのか苦手です。

 基本、あまりお風呂に入りたがりません。


④歯磨きが苦手

→去年虫歯の全身麻酔オペしました。

 歯ブラシ見せると逃げ回ります。

 最近やっと膝にゴロンしてくれますが、

 やたらくすぐったがってしまって

 なかなか難しいです。

 色んな歯ブラシ試したり

 身内が変わる代わる挑戦しています。


上記4つの触覚過敏が

今現状で息子に対して

日常気を使っている内容です。


この中でも

②【お風呂が苦手】

という事に関して、

『大人になってからもお風呂が苦手なのは

健康面でも身だしなみの面でも

今のうちに少しは克服した方が良いかも…?

でも、成長と共に入れるようなるかな?』

など考えて特に気をつかっていました。

(【歯磨きが苦手】も同じくらい心配です)


息子が感覚過敏があるなと感じた

最初はのきっかけは、

私の記憶だと、1歳を過ぎた頃。

『圧の弱くしたシャワーでも嫌がる』

『ぬるめの湯船を熱いと言う(素振りをする)』

という事からでした。


入浴中、息子の嫌な事に気がついた私は、

シャワーは使わない→代わりに桶を使う。

湯船には、”かなりぬるい湯“を張る。

などの対応をしました。

その甲斐あって、

入浴中は割と機嫌良く過ごしてくれましたが、

一度はビックリしたり、

敏感になっているので、

お風呂場までの誘導が

とにかく、とにかく。大変でした…。


1歳の頃は1.2日お風呂にはいらなくても

匂いも別に気にならないし、

汗をかいてもベタベタもしない。

夏はリビングにベビーバスを出してきて水浴び。

夏以外は水浴びだと寒いので

サッと清拭で済ませる日もあり、

そこまで私自身が悩んだり、

こだわりはありませんでした。


ですが、2歳とか2歳半頃になると

このままではいけないかも…と

『お風呂に楽しく誘導したい!』

と、思うようになりました。


ですが、現実はそう簡単ではなく…。

ほぼ毎日16時間以上の労働した後に、

クタクタで帰宅して、

夕飯も作れず、

毎日コンビニやコープのお弁当で

自分に嫌悪感。

そしてその後、

子供の苦手なお風呂の誘導は

本当に心が折れそうでした。


お風呂に入る手順の説明をしたり、

おもちゃで誘ったり。

私が思いつく手段を

出来る限り試してみました。

しかし、上手くいく事はなかったので、

嫌がっても洋服脱がせて

泣かせながら

お風呂に入れました。


私自身、それが毎回の事で

とても心が苦しくなっていきました。


結果、

お風呂に1週間以上

入れる事が出来ない事が

増えてきました。


清拭は毎日しますが、

それにも限界がありますよね。

義理の母にも心配されたりしました…涙。


週に一度は、

流石に今日こそお風呂に入れるぞ!

と、心に固く誓い、

腹をくくり、

逃げ回る子供のオムツやズボンを

脱がせて、

抱っこしながら

シャワーで髪を洗ったり。

(滑って落としてしまいそうで怖かったので

途中で諦めて降ろしました)


あとは、

寝てる所を見計らって

横抱き(お姫様抱っこ)しながら

そっと浴槽で髪の毛を洗ったり。

↑ちなみにこの方法ですが、

爆睡中は意外と起きませんでした。笑

ただ、お風呂上がった後、

寝ていてお姫様抱っこの息子の身体を拭くのは

かなり難易度高いので、

あらかじめベットに大きめのバスタオル広げて

もう一つ上から被せるバスタオルと

自分用のタオルを横に用意。

お風呂から上がったら、

滑らないようにかつ、ダッシュで

用意したバスタオルに移動。

この時、ベットまでの導線は水浸し覚悟!笑

広げておいたバスタオルに息子を寝かせて

上からもう一枚バスタオルをかけ、

軽く抑えておく。

そして自分の身体をササッと拭く。

少し余裕があれば

自分はパンツ(下着)とか位は履いて、

まず子供の服を着させたり

髪を拭いたりします。

次に自分を整えたら、

最後に子供が起きないように

遠くからの風でドライヤーします)


まあ色んな事やりましたが、

とにかく子供はどんどん成長します!

身体が大きくなって、

体重も増えてきて、

抱っこのお風呂にも限界が…。


そろそろ違う作戦を考えよう。

そんな時、

たまたまショッピングモールで見つけた

公文(KUMON)の

お風呂に水でポスターを貼って

お勉強できるシリーズ。

『こういうのって子供見るのかな?』

たまにインスタで

他のご家庭の方が

お風呂場で使っているのを

見かけた事があります。

中身はA4サイズのポスターが4枚。

シャワーなどの水分を付けることで

簡単にお風呂の壁に付けることが出来ます。


『お風呂場がガチャガチャしそうだし、

裏もカビ生えそう、、、(´ー`)

でもやってみるか。

値段もまあまあだし。』

と、いつものごとく、

お風呂用のおもちゃを購入するような感じで

手に取ってみました。


色んな種類がありましたが、

この中でも

【世界の国旗と地図】↓↓



と、


の2種類を購入。

何がハマるか分からないので、

物は試し。

ジャンルが違うようにしたかったら

2種類選びました。


それが。。。




息子に大ヒット!!!


え、、初めから買ったけば良かった…。


おもちゃのが絶対面白いでしょ〜。

と思って、

今まで選択肢に無かった私。


よくよく考えてみれば、

これも自閉症スペクトラムの子の

あるあるに入るかも。


標識、⚪︎、×、△などの記号が好き、

で、それをよく覚える。

地図などの図形に興味を持つ。

→これに国旗がかなり当てはまる。


その子の好きな事にもよるかもしれませんが、

例えば、息子は

“おかあさんといっしょ” より

“デザインあ”   の方が好き。

そんな、図形やイラストが好きな息子には

国旗のポスターは

興味がドンピシャでした。


画像1

↑自宅の浴室に貼った所。

(只今国旗の片方のポスターが紛失中)

A4ポスターが4枚入りで、

2つを並べてくっ付けると、

A3サイズのポスターになります。


国旗のポスターは、

世界各国の国旗が、

横一列綺麗に並んでいます。

この連続性のある国旗の並びも

自閉症スペクトラムの子が

好きな事あるあるかと思います。


私はこれで、

『みどりとしろの国旗はどこかな?』

息子→『これ!』

と、国旗クイズをしています。


もちろん色が被っている国も多いので、

複数探させたりもします。

国旗の下には、

カタカナで国名が書いてあるので…

↓↓↓

画像2

その国名を読んで、

↓↓↓

画像3

もう一つの世界地図のポスターで

その読み上げた国探すクイズをしています。


これが今、

息子はハマりにハマっていて、

『お風呂で国旗やろう!』というと

お風呂場まで私の後ろをすんなり付いてきます。

少し前まであんなに嫌がってたのに。


後はもう一つ、

お風呂誘導作戦に加えたのが

【炭酸入浴剤】

です。

子供のお風呂を入れる時、

自分の事は後回しにしてますよね?

私は息子が入れるぬるい湯船に合わせて

寒いな…と思いながら入っていますが、

少しでも温まりたいので、

【炭酸入浴剤】を必ず入れています。


初めは

『短時間しか入らないのに

毎回だとお金かかるしなぁ。』

と思って躊躇していましたが

入れるのと入れないのとでは

本当に上がった後の温まり方が

全然違うし、

息子は泡が出て溶けていく【炭酸入浴剤】に

興味深々。

子供ならみんな入浴剤好き?

あるあるかな?


今現状は、この2つの作戦を同時進行で行い

息子のお風呂誘導を成功させています。




触覚過敏は生まれ持ったものなので

完全に克服する事はは難しいですが、

私が出来る事は、

うまく付き合っていけるように工夫したり、

息子が生活しやすい環境づくりをする事。

そして、過敏過敏という言葉は

ネガティブな発想になりがちですが、

息子と同じ療養に通う子を持つママさんが

『それだけ繊細な事が分かるって事だよ』

と、ポジティブな言葉に変えてくれた事が

最近の救いになっています。


本人の興味や楽しい事に絡める事で

今まで上手くいかなかった事が

出来るようになる事も知れました◎


感覚過敏はいけない事ではないです。

むしろその子の強みだと思って、

これから先、

工夫した付き合い方や

環境を整えていきましょう。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?