新卒1年目で銀行員をやめたお話。
初めまして、ご覧いただきましてありがとうございます。
数年前新卒で入社した会社を10カ月でやめて転職したお話。
最後まで読んでいただけますと幸いです。
大学を卒業し、誰もが知っているような銀行の窓口職に就職した。
就職が決まったときは、私よりも親の方が喜んでいたかもしれない。そんな鼻高々な状態で、キラキラ社会人ライフを夢見ていたが、
その夢は入社後一瞬で崩れ去った。
銀行が新卒採用を行うとき、
「お客さまの人生のパートナーになれるお仕事です!」
「お金の価値はどこに預けても変わらない、人と人との信頼が大事です!」
こんな謳い文句で、大学生に向けてアピールしていた。
私自身「お金の悩みをこの人に相談してよかったな」と、
お客さまに信頼してもらえるような人になりたいと本当に思って
就職面接ではアピールしたし、その思いで入社した。
ところが現実はそんな綺麗なものではもちろんなかった。
当たり前だが、利益を得なければ企業は成り立たないし、
お給料ももらえない。
目標という”ノルマ”があり、お客さんにいかに”うまい”こと言って、
そのノルマを達成できるか、という仕事だった。
私はバカ真面目なところがあり、
どうしても商品をうまく勧めることが出来ず、
毎日のように上司からその日の達成率を聞かれ、
「今日もなしです」と答えていた。
そんな状況のため、仕事が楽しいわけもなく、
こころが徐々に壊れ始めていった。
入社して半年ほどたったころ、なんとか今の状況を変えたい一心で、
手当たり次第に転職サイトに登録したものの、
新卒1年目ということもあり、なかなか面接にすら進めなかった。
そこから転職エージェントなるものを知り、
そこで運よく相性の良い担当者に出会い、
またさらに運よく中小メーカーの経理職に内定をもらうことができた。
銀行に入社して10カ月、私は退職した。
同期の中でも最速だったため、ちょっと周りがざわついた。
仕事をやめたいと伝えると、
足を引っ張ってくる人が必ずと言っていいほど現れる。
「こんな楽な会社で無理ならどこにいっても続かないよ」
「せっかく入ったのにもったいない」
こんな言葉は、決して私のためを想って助言してくれているのではない。
ただ、行動に移せるその勇気がうらやましいだけなんだろうなと思う。
あのまま無理をして続けていたら
体を壊して、そのあと働けなくなっていたかもしれない。
もし今同じような悩みを抱えている方がいらっしゃれば、
周りの雑音には耳を傾けず、
自分のこころの声、感じていることを一番信頼してほしい。
仕事をやめたからといって、人生が終わるなんてことは絶対にないし、
そこから広がる可能性もある、と思っている。
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