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アネモネ

卒業制作のショートフィルム「アネモネ」の撮影日があと1日となった。クランクアップが目前となっているのは嬉しいことなのに、寂しい気持ちが勝ってしまう。こんなに名残り惜しい撮影なんて久々。


小道具はネットで取り寄せたり買い出しに行ったりと逆算してクランクインまでに揃える。撮影日の前日はスタッフ、キャスト、撮影をお借りするロケ地との連絡をとって小道具の漏れはないか確認して衣装が何着必要なのか考え、そして頭の中で映像を流して編集していく。その素材となったものを絵コンテとして書き出す。

正直に言えば、パンクしちゃいそうだった。でも、撮影が始まると楽しくて仕方がないもの。それは現場の雰囲気がいいものだったからに違いないよね。

実際、気は張っていました。たまに顔に出しちゃった時もあるかもしれません。それはごめんなさい。

ここで私だけじゃなくみんなにとってもだと思う一番印象に残った日のことを書きたいと思う。

その日の撮影は押しに押していて、スケジュールなんて無視して進めた。でも、時計の針が0時を越えようとしていて、さすがのうちも頭を抱えちゃった。自分だけの問題なら迷いはしないが、大勢を巻き込んでいるので無茶はしたくなかった。選択肢は2つ。本日は解散して改めてスケジュールを練り直す。このまま、集中力を保って撮影を朝まで続行させる。
うちは、このまま撮影を続けるのが怖かった。みんなの体調が持たないのではないかと、自分が時間を気にして妥協したOKカットを出してしまいそうで。

迷っていたら、後輩に怒られた。”チイさん。なに、迷っているんですか?そんな時間なんてありませんよ。迷っている暇あったら撮影しましょう”って。その時に、あぁうちはこの人たちを本気で信頼して頼っていいんだなって思った。

この日の撮影は撮影スタッフとキャストさんのガッツがあって乗り越えられた。朝の5時半に解散だなんてありますか?愛が溢れた。

まだ撮影は1日残っているので、私はその1日もみんなのことを信じて、引っ張っていきたい。よろしくお願いします。

撮影が終わったらまたアネモネ投稿します。

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