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Münchner Philharmoniker 24.02.24 コンサートの記録:ダニエレ・ガッティ指揮ミュンヘン・フィル(ミュンヘン・イザールフィルハルモニー)

2年前の2月24日、ロシアがウクライナに軍事侵攻しました。
今年のこの日、ミュンヘン・フィルがガッティ指揮で演奏したのはヴェルディ作曲《レクイエム》でした。

2年前、ミュンヘン・フィルの首席指揮者はゲルギエフでした。
プーチン大統領と近いゲルギエフに対し、ミュンヘン市長は態度を明確にするよう、ゲルギエフに求めましたが、ゲルギエフは返答をしないまま同ポストを解任されました。

当時の投稿です。→


プログラム。

ヴェルディ作曲《レクイエム》。知らないと思う人も多いかもしれませんが、映画《バトル・ロワイヤル》には〈怒りの日〉が使われています。
最近では《ター》に、〈オッフェルトリウム〉のチェロのソロ部分が使われています。

インターネット・フィルム・バンクによると、700以上の映画などでヴェルディの曲が使用されているそうです。
なかでも〈怒りの日〉は18作品で使用されており、この多さには驚きます。

最も最近聴いた『ヴェルレク』(日本の音楽家や業界の人たちはこう呼んでいます)は2022年11月18日、クルレンツィス指揮ムジカ・エテルナの演奏でした。
この時の演奏がはっきり言って「やっつけ仕事」のひどいもので、早く「口直し」というか「耳直し」をしたいと思っていました。

クルレンツィス、今日に至るまでウクライナ問題について立場を明らかにしていません。

ガッティ指揮ミュンヘン・フィルの演奏は素晴らしくやっと耳直しができました。

ガッティは指揮台に立っただけでマエストロの風格が漂う、数少ない指揮者の一人です。コンセルトヘボウ管でのセクハラ問題も一応カタがつき、いよいよ来シーズンからドレスデン・シュターツカペレの首席指揮者の任につきます。

ドレスデンは極右(PEGIDA:Patriotische Europäer gegen die Islamisierung des Abendlandes、西洋のイスラム化に反対する愛国的な欧州人)の運動の中心地でもあり、もう何年も足を運んでいなかったのですが、ガッティの指揮するオペラは大きな魅力です。


FOTO: (c)Kishi

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