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Bayerische Staatsoper 09.05.23 オペラの記録:バイエルン州立オペラ(ミュンヘン)、ヴェルディ《ナブッコ》(5月9日、ミュンヘン・ナツィオナールテアター)

5月9日、ミュンヘンのバイエルン州立オペラでヴェルディ作曲《ナブッコ》を観ました。
場所はナツィオナールテアター。

プレミエは2008年1月28日、もう15年以上続いている制作です。
それに火曜日だというのに、オーパンフェストでもないのに売り切れ。
正装の人たちもいます。

右側は劇場の側壁。
この通り(Maximilianstraße)には最高級ホテル(Vier Jahreszeiten Kempinski)やエルメス、シャネルなどのハイブランドが立ち並んでいます。

劇場裏側にあるチケット売り場。

プログラム。


《ナブッコ》はヴェルディが作曲した3作目のオペラで、1842年3月9日、ミラノ・スカラで世界初演されました。
ナブッコはバビロニア王ネブカドネザルのことです。

1840年頃、ヴェルディはうつ状態にありました。というのも、娘を1838年に、息子を1839年に、そして妻を1840年に相次いで亡くしていたからです。
さらに二作目の《一日だけの王様》も失敗し、すっかり落胆したヴェルディは作曲をやめようとまで思い詰めていました。
しかしヴェルディの能力を見込んだスカラの劇場支配人バルトロメオ・メレッリはヴェルディに三作目の作曲を依頼します。
そうして完成したのが《ナブッコ》でした。

《ナブッコ》は大成功を収め、ヴェルディは一夜にして大スターになりました。
ヴェルディ自身、「《ナブッコ》で私の真の芸術家としての人生が始まった」と言っています。

序曲と16のナンバーで構成される作品は、音楽的にごちゃごちゃした感じがありますが、何よりも有名なのは第3幕のコーラス『行け、我が思いよ、金色の翼に乗って』です。これは民衆の真のイタリア国歌とも言えるほど愛されている超有名なナンバーで、例えばサッカーの試合でも聞こえてきます。

上演時間は約2時間半。休憩なしでも可能ですが、大体1回の休憩があります。

休憩中。だんだん暗くなり、あかりが灯り始めました。

カーテンコール。スタンディング・オーヴェーションです。
悪い上演ではなかったのですが、正直なところそれほどかとも思えます。
オーパンフェストと違って観光客も少ないはずですし、この盛り上がり方はなんでしょう?
ただ、コロナ明け直後の1年前、客足がすぐには戻らなかったのですが、今シーズンはとても賑わっています。
まるで、コロナのロックダウンの分を取り戻そう!という雰囲気です。

FOTO:©️Kishi

プログラム中の写真。©️Wilfried Hösl

これが有名な『金色の翼に乗って・・・』のシーンです。


バイエルン州立オペラの《ナブッコ》のサイト。
https://www.staatsoper.de/stuecke/nabucco


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