面接担当の心理(応募者からの質問編)

昨日アップした、「”面接で聞いてはいけない質問”なんて存在しない!」
https://note.com/chiho_work/n/n15d0990f37c5
について今回は面接担当者側の視点で書いてみたいと思います。

昨日も書いた通り、”面接で聞いてはいけない質問”は存在しないのですが、一般的に聞いてはいけないとされる質問は、”給料”や”残業”など勤務条件面に関わる内容が多いです。そして、その理由はほぼ例外なく「面接担当者からの印象が悪くなるから」です。

ここで”面接担当者からの印象が悪くなる”をもう少し深堀りするために、昨日と同じ”残業時間”を例にとってみましょう。
なぜ、面接担当者は残業時間に関する質問をされると印象が悪くなるのでしょうか。
本やネット上では「残業時間(勤務条件)ばかりを気にして、業務への意欲が低いのでは?と懸念されてしまう」
というような解説をよく見かけますが、実はこれ以上に
「面接担当者のプライドや自己肯定」が大きく影響しているのです。

▼面接担当者の心理状況
例えば、残業が月100時間ある会社だとしましょう。
まぁまあブラックですね(笑)
その会社に面接に来た応募者から「残業時間はどれくらいですか?」と質問をされたとします。
この時、面接担当者の心理は
・自社の勤務体制がブラックであることを自覚している
・ブラック企業体質に洗脳されて本気で今の環境が普通だと思い込んでいる
のどちらかです。
ここで重要なポイントが、
「上記のどちらであったとしても、自社にブラック要素であることを認めてしまうことは、面接担当者にとって自己否定になってしまう」
という事実です。

▼自己否定しないために、応募者否定
つまり、面接担当者は無意識のうちに、
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残業時間が多いことは悪いことではない⇒ウチの勤務に耐えられない従業員の忍耐力が足りないだけだ⇒面接でそんな質問(残業)をしてくる応募者は根性が足りない⇒評価下がる
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という謎のロジックが発動しがちです。

▼もし、残業0の会社だったら?
仮に、同じ質問が残業が全くない会社の面接担当者だったらどうでしょうか。きっと、「あー残業ですかw。ウチは一人一人の生産性を重視しているので、勤務時間で成果を出せる仕組みになっていますのでほとんどの社員は定時で帰ってますよ!」と笑顔で答えるはずです。ただし、昨日の記事にも書いた通り、”楽して稼ぎたいオーラ”が見えると、どんな企業であっても評価下がります。

こう考えると、条件面の質問をすることに何をビビる必要があるのでしょうか(笑)どんな反応が返ってきたとしても、応募者にとっては有益な情報にしかなりえません!
まぁ仮にブラック要素があったとしても、それをどうポジティブに応募者に伝えられるかどうかも面接担当の技量だとも思いますが。。。

【今日のまとめ】
・面接の質問で、企業側からの評価が下がるor不機嫌になるのはその要素に不安材料がある可能性がある。
・どういう答えでも、応募者にとってはプラス材料(安心材料orブラック企業回避)
・ただし、聞き方にだけは注意(楽して稼ぎたいオーラはどんな企業の担当者からでもマイナス要素)。その環境に耐えられる場合は、きちんとその意思を面接担当者に伝わるコミュニケーションが必要。

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