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『僕のカムパネルラに捧ぐ』


その存在を忘れた頃に 目の前に現れる
カムパネルラが僕にも いる。


彼はまるで
僕の親友のようでいて
だけど敵のようでもあって
そして家族のようでもあるんだ。
きっと出身地は あの星座の中かな。


寂しいと思うかい?
いいや、僕は孤独が好きなのさ。
だけど 体温はたしかに宇宙にあったから
僕は恋しくなってしまって
少しだけ君に会いたくなったよ。


またしても、
「早く書きなよ」ということだけを言いに
僕の元にやってきては
「書き続けてよ」と言って
消えていく。
勝手な奴だな、相変わらず。



僕らはたしかにあの日
燃える蠍の炎を見た。
僕らはたしかにあの頃
蠍の火の中に生きていた。


早く僕も星座になりたい。


君は見つけてくれるかな。


その時に初めて
僕は君と手を繋ぐだろう。




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