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どこまでも遠くへ(before ver)

私一人のこの町は寂しく写る。

うるさいはずなのに静かすぎてどうにも落ち着かない。

隣で笑いあった君にもう会うことはないだろう。

鮮やかだったあの声もだんだんと色を失い始めている。

音の消えた通学路をとぼとぼと歩く。

君はどうしているのだろうか。

ただ、幸せを願うばかりだ。

いつのまにか私は大人になっていて、一緒に歩いた通学路に君はいない。

ただ、それでいいのだ。

いつまでも過去にとどまっていてはいけない。

どこまでも遠く君が進んでいることを願っている。


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