見出し画像

ひきわり納豆メロン味チャレンジ:0008


『ひきわり納豆って・・・メロンの味しません?』
100人が聞いたら100人は「は?」と答えるだろうし、10000人いても1人が「あるある!」と答えるかどうかわからない質問だと思います。


これは飽き性の自分が珍しくハマった、Vtuberジョー・力一の配信で語られた一言です。

ただ、このピエロの名誉の為に一言添えておきたいのですが、普段からこんなに虚を突かれる事を言っているわけではないんです。


この発言の前置きに

『ほんっとにこれもう絶対誰にも共感されない』

『一人でも共感してくれる人がいたら喜んじゃうやつ』

ときちんと言っているし、奇天烈な事をかましつつ場の空気を読んだり、世の常識を持ち合わせた上で人を笑わせるピエロなんです。noteの見出しとして、クリックして読んでもらえそうな書き出しの為に、インパクトの強い話を最初に持ってきただけなのです。ごめんなさい。



ともあれ流石に冒頭の問いかけには、自分も「んなわけねーじゃん」とバッサリ切り捨てました(テレビの中の人間にツッコむ時のラフなノリで。)


配信時に返答できるチャットでも?の嵐だったし、その話は割と早く流れ、雑談は別の話題に移りました。自分は朝も早かったので視聴を切り上げ、一足先に布団に潜り込みました。


眠りに落ちる寸前「でも、もしひきわり納豆がメロンみたいな味だったら面白いよな〜」という考えがうっすら浮かんだのがいけなかったんだと思います。



ふとした思いつきに魔が差してしまった自分は、スーパーで売られていたひきわり納豆をあるだけ購入し毎日のお昼ごはんに食べることにしました。



「ひきわり納豆メロン味チャレンジ」の始まりです。(そしてここからは、ただただひたすらひきわり納豆のレビューになります。)



ルールは3つ。


 1. 昼食はひきわり納豆と白飯。味が混ざるからおかずはつけない。
 2. 最初の一口、タレをかけずに混ぜる前のひきわりを食べてみる。ファーストコンタクトでメロンを感じれば◎。メロンでなくても途中でメロン味を感じるかもなので、納豆ご飯にして完食する。
 3. 納豆は同じ製品を続けずに、一日毎にランダムに食べる。



納豆が大体1組2~3パック、ひきわりのブランドは7種類。意外に多かったな、と思いました。(納豆はいつも宅配サービスで頼んでいたから、店頭の棚をじっくり見ていたことはなかったのです。)


しかし冷蔵庫にみっちり詰まったひきわり納豆の四角いパックを見て、一旦真顔になりました。
ルールの設定上、2週間お昼は納豆ご飯に確定です。

馬鹿に勢いがついた結果、一気に7種、計19パック買ってきちゃったんです。

この時点でだいぶ嫌になっちゃったけど、飽きるまでは食べてみようと気を取り直しました。




1日目のひきわりは当たり前のように納豆味でした。そりゃそうだ。
我が家は小粒派でひきわりはあまり食べたことはなかったものの、それほど違いがあるわけないでしょう。納豆は納豆です。メロンじゃない。

食感は小粒が勝るものの、納豆の味をしっかり堪能できるのは、なんといってもひきわりですね。他の食材と合わせるにしても、小粒よりひきわりの方が幅広い。オクラやイカの刺身に和えて一緒に食べたいなーと思いましたが、白飯しかありません。


一口食べてメロン味がしなければ、混ぜてタレを垂らして納豆ご飯です。あったかいご飯に乗っけて食べると、ひきわりが温まってふわっとするのもいいですね。小粒はどうしてもあったまるというのがないので、これは新鮮でした。




2日目も変わらず納豆。
ブランドが変わるとやはり味も結構違っていて、この日のひきわりはタレがしょっぱかったです。

ひきわりのタレは味が薄い方がいいなと思いました。







しかし3日目。
いきなりメロン味でした。






口に入れた瞬間「は?!」と声が出たくらいにはメロン味。しかも美味い。メロン味なんて聞いたから青っぽいマズそうな味かと思っていたけれど、納豆のうま味を保ちつつ、納豆特有の臭いの代わりに爽やかに青いメロン風味が口に広がります。


あまりにメロンで、なにかの間違いじゃないかとキレそうになりました。

よもやこれほど簡単に見つかってしまうとは思わなかったし、感動が一周回って謎の怒りと疑いが沸き始めてしまいました。


「メロン味を感じたい」と思いが強すぎた上の妄想なのかもしれない。かき氷だってイチゴやメロンなどの味はほぼ同じで、色で脳が勝手にごまかされるという話を聞いたことがあります。



謎の反発心からモチベーションが上がり、チャレンジはどうにか続けられました。
(途中パッケージをはがしてしまい、どのブランドか分からなくなってもう一度買い直したり、飽きてうどんやパスタを食べた日もあったため、何だかんだ1ヶ月ほどかかりました。)

色々なひきわりを食べ比べました。有機大豆はそれまで食べたことはなかったけど、手間のかかる有機栽培で丹精込められたものはやはりおいしかったです。
赤ちゃんでも食べられるきざみ納豆も美味しかった。これはメロンではなくてクッキーみたいな、大豆そのものの甘さでした。


やっぱり納豆はおいしいな、ひきわり最高だな、と思えたひと月を過ごせました。



そして…結論を言うと。


誠に遺憾ながら、
食べた全体のうちおおよそ2割ほどメロンの味がしました。

結論
・ ひきわり納豆はメロンの味がする(…ものもある)。
・7種買ったブランドのうち、メロン味を感じたのは2種。他5種類にはメロン味が出なかった。
特定のメーカーには特にメロン味を感じやすい。(ずばり6食に3回。5割の確率でメロン!)

※あくまで個人の味覚の感想です。なお、製品名など記載して細かいレビューを書いてみることも考えていたんですが、………コロナ禍の影響で現在地元でひきわり納豆の流通がダウンしていまして。書く際、確認の実食ができなかったので今回は見送らせてください。




 さて、ここまで時間をかけて導き出した結論ですが、頭を抱えました。

当初想定していた結論は、

・きゅうりと一緒に食べるとメロン味になる
・ひきわり50個に一つだけメロン味だった
・ やはりメロン味はなかった
・メロン味は微妙だった


などなど、あんまり味付けしなくても笑えるネタにできるやつだったんです。微妙なリアリティって、どう語ったらいいのやら……。
 だって全体の2割って5人に1人がメロン味って言うレベルですよ。ブランドによっては5割。その上美味しい。
 悲しいかな納豆のうまさの表現に『メロン』がミスマッチすぎて、口達者なピエロが言ってもドン引きされるのです。


「ひきわり納豆ってメロン味する、マジで美味しいの」

って熱弁を振るうのは、もう絶対に恥ずかしくなっちゃいました。
その頃の自分はSNSはまだTwitterしか始めておらず、140字でこの小学生の自由研究は書ききれないし。
そうしてモヤモヤしたまま半年が過ぎました。


そして今日。
最近始めてどうにか続けているnoteに、こっそり事の顛末を書くことにしました。
noteなら長文も書きやすく、また読んでもらえる需要もあります。
やっぱり、1ヶ月間昼食を納豆ご飯にしてまで試したチャレンジをどうしても誰かに話したかったのです。

バカな自由研究だったと思うけど、うまい物を追求するのはやっぱりいいもんですね。
いつか納豆のうまさを表すワードに『メロン』が自然に入るようなメロン納豆ブームが来たら、
それか、メロンと納豆の親和性について誰かこのnoteを見て教えていただけたらと願いつつ、

今は内緒の話として、ここまで読んでくれた方に最後に言わせてください。




あのさ。
こっそり教えるけど内緒にしてほしいんだ。
秘密だぜ?

ひきわり納豆ってさ、メロンの味する奴あるんだ。
おいしいんだよね、あれ。



※1なお、ひきわり納豆メロン味チャレンジのきっかけとなったピエロの力一さんのアーカイブでは、他にも

「世の中の全てがマジックテープだったら」というSFチックな空想会議や、
打ち上げで生っぽいホルモンを捕まえてしまい、食うや食わざるやのギャンブルに挑んだり、
深夜ラジオで募集をしている一口嘘ニュースの例題をリスナーと大喜利したり、
様々な話を面白おかしく語っています。


お暇な方は是非、おしゃべりピエロのディープな世界をお召し上がりください。(納豆の話は48:01から。コメント欄より有志の方がタイムスタンプを打って下さっています。)


2020/06/24 +2021/05/22追記

※書いた当時めちゃくちゃ興奮した文章になっちゃってすげー恥ずかしいので、大体書き直しました。


ひきわりメロン説について力一さんから、この記事を読んだというお話がありました。

1:42:09のサムネ振り返り選手権にて記事を紹介してもらいました。そっからの閲覧数がすごかった。


この紹介のされ方が、僕はほんとうれしくて。

記事について一切ネタバレせず、ただ、読んでめちゃめちゃ面白かったと、ただこの記事を探して読んで欲しいと、そう誘導してくれたんです。検証結果を話して面白い事はいくらでも言える人なのに、そうしてくれた。


文章書くのが好きな人間にとって、これはすごく粋だし、最高の褒め言葉をもらいました。

チャットの皆さんも、紹介される前に読んだ人もいたのに誰もネタバレしないで見守ってくれてました。
当たり前みたいにやってくれたけど、ネットにおいて、こうしたリテラシーの高さは奇跡だと思う。

だからこのスキの数は力一さんとリスナーの皆さんのおかげなんです。

この出来事は、noteを続けるきっかけでした。


そして研究は続く。




※こちらの記事はキナリ杯という文章コンテストに参加していました。賞は逃してしまいましたが、主催者の岸田さんから参加賞として感想を頂きました。ありがとうございました。




自由研究をしないと死んでしまう性分なので、不思議だな・面白いな、と思ったことに使わせていただきます。よろしくお願いします。