見出し画像

地元を代表する企業へ――。ビジョンを体現する事業ブランディング

佐賀を代表する企業になりたい――。そんなビジョンを叶えるため、新規事業に挑戦されている株式会社シロれもん様。病院や福祉施設向けの給食サービスを展開する企業です。

新規事業の目的は、一般消費者からの認知獲得。そのために既存事業のノウハウを活かした、加工食品の製造販売をすすめておられました。

ご相談いただいたのは、商品リニューアルのタイミング。実店舗とオンラインでの販売を見据えて、オリジナルの資材を揃えたいとお問い合わせいただきました。

お客様のビジネスを捉えブランディングを提案

大きな期待が込められたリニューアル。その先にあるビジョン実現に貢献できるよう、企業や商品への理解を深めるためのお打合せから始めます。商品にはどんな特⾧があり、今後はどんな展開をお考えなのか。デザインの方向性を決める大切な場です。

美味しい給食を届けるため、食材の仕入れとプロが考案する本格的なメニューが強みのシロれもん様。加工食品の販売を始めるうえで、社内に和食・フレンチ・中華のシェフが揃っているのは大きな武器。各分野に精通した高いレシピ開発力を活かし、幅広い商品展開が可能です。

新規事業を確立させるために、食品メーカーとしての事業ブランディングを提案。複数商品を一ブランドに集約することで、顧客の囲い込みが可能に。同一ブランドでの新商品投入により、既存顧客へ効率的にアプローチできます。またブランド認知をつくることによって市場浸透を加速させる狙いです。

広く愛されるブランドで市場浸透を狙う

画像2

ブランド確立の第一段階は、地元・佐賀の認知を獲得すること。その後は、オンラインショップで全国での認知獲得を目指します。この青写真をもとに、ブランドの核となるロゴとネーミングを考案しました。

ネーミングは、佐賀の方言で「とても美味しい」という意味の「がばうま」を提案。「がばい」という方言は語感がよく、一定の知名度があるのが決め手。地元の人に馴染みがあり、県外の人にとっても覚えやすいフレーズで、市場浸透を狙いました。

ブランドロゴは、佐賀県民なら誰もがわかる県のシルエットを用いることに。売り場で目を惹く、視認性の高いデザインに仕上げました。

完成した商品は、オープンしたばかりの直営レストランで販売。発売3ヶ月後には、1 時間に200 個が完売する人気商品に。地元メディアの取材、SNSやクチコミ効果もあり、認知を獲得。佐賀の美味しいものといえば「#がばうま」と、佐賀県民に愛されるブランドとして定着しました。

ブランド構築を通じて、事業をトータルプロデュース

全国展開の足掛かりとなるオンラインショップでは、シリーズ商品のセット販売で収益性を担保。

味ごとに色を変えたカラフルなパッケージが「佐賀のうまいもん、がばうま!」の世界観を体現しています。バリエーション豊かな商品は、食べ比べや選ぶ楽しさを消費者へ提供。お客様を飽きさせない仕掛けがリピーター獲得やファンづくりに繋がります。

商品単体ではなく事業全体を捉えたブランディングによって、食品メーカーとしての認知獲得に成功。今後、新商品を展開する際にもスピーディに市場浸透させることができます。また統一ブランドとして資材を共用でき、コスト面の効率化にも寄与しています。

まとめ

事業を伸ばすビジネスパートナーとして、ただデザインをするだけでは不十分。ビジネス全体を俯瞰して大きな絵を描くことが私たちの仕事の価値。ネーミングや売り方、資材管理など、あらゆる観点で考えた、がばうまブランド構築の提案。「まさかこんな提案をしてくるとは!」と、大変お喜びいただけました。

次はオンラインショップの運用や商品企画を通して、共にブランドを育てる段階。佐賀を代表する企業へ――。これからも、シロれもん様と二人三脚の挑戦は続きます。