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グレーゾーンだった娘がTMS治療を受けて大きく変わったこと

TMS治療を受けるまでの迷走

小学2年生の途中から不登校気味になり、休みや遅刻を繰り返しながらなんとか学校に通っていた娘。それなりに楽しみを見つけて元気になってくれればといろいろやってみたがうまくいかず、小3の終わりに受けた市のセンターのWISC検査ではいわゆるグレーゾーンだった(臨床心理士の検査だったため確定診断ではない)。

検査の結果を受けて、児童精神科に行ってみることにした。
そこでは、引っ越してきたばかりで都会に慣れていないことや、先生の心理テストに社会情勢を交えて答えたため、真面目な子だと判断されたのか「適応障害」と診断され、エビリファイとレクサプロを少量処方されることになった。WISC検査の結果も持って行ったのだが、「そういうのは一面的なものだから」と一瞥された。もちろん発達障害がWISC検査だけで判断できるものではないというのも重々承知しているが、全く見ないというのも理解できない反応ではあった。

薬を飲み始めると、少しは娘も元気になった。
しかしだんだん元気がなくなってきたので医師に相談すると、「じゃあ薬の量を少し増やしましょう」と薬の量が増えた。結局その繰り返しになり、薬の量は増えていった。しかし根本的な改善につながっているとは思えなくなり、児童精神科に通うことの限界を感じてきた。

手詰まり感の先でTMS治療を知る

児童精神科の治療に限界を感じ始めた時、ネットでTMS治療を知った。
そこからの経緯は以下に書いてあるので読んでほしい。

娘が治療を受け大きく変わったことはいくつかある。
ある精神科の医師がHP上で、「TMS治療は発達障害そのものに効果があるわけではなく、二次障害に効いているだけ」と指摘している意見もあった。
しかし、その指摘を念頭に置いても「発達障害の困りごとに効果があったのではないか」と思うことがいくつもある。まだ黎明期なのでいろんな意見があるのを承知で、娘のことを書くと
・よくわからないこだわりが減った
・切り替えがはやくなった(レジリエンス力がついた)
・嫌なものにも少しは集中力できるようになった
・ごく軽いディスグラフィアがあったが、改善された
・周りの状況が見えるようになり、人の目を気にするようになった
・気分のムラが激しかったが、やや落ち着いた
成長とともに多少は改善するものかもしれないが、それまで全く改善の兆しがなかったのに、TMS治療を受けてからは変化が見えるようになってきたのだ。

TMS治療も受けたからといって、急激に変化するものでもない。
何度か受けているうちに「あれ?ちょっと変わったな?」と気づくくらいの変化だ。そして32回受け終わったあとも、やはり以前だったら無理だったと思うようなことが、今は対応できるようになっている。

娘は最近席替えがあり、苦手な子が周りに集中してしまった。
以前だったら絶対欠席していただろうと思うが、今は文句を言いながらでも学校に行っている。このこだわりが減った、スルー力がついたというのが、本人が疲れなくなり、元気になった大きな原因ではないかと思う。

親はどう見守るべきなのか??

子供の不登校や発達障害に悩んでいる保護者の方は多いと思う。
原因はひとそれぞれなので、一概に学校へ行けたから正解というつもりはもちろんない。画一化された学校のルールになじめず、フリースクールで輝く子だっているだろう。
娘の場合は思考が内向きタイプなので、フリースクールに行って問題が解決するとも思えなかった。一緒に野菜を作ったり、音楽をしたりなどいろいろなタイプのスクールがあったが、本人は非常に理屈っぽい(WISCでは言語性IQが高かった)ので、そういうものに簡単に入っていくようなタイプではないのだ。我が家は最終的に行きついたのがTMS治療で高額だったが、効果は確かにあったと思う。親にとっては娘の笑顔が増えたのがなにより一番嬉しいことだった。

60万は確かに高額だったが、私が同時に探した療育のサービスはもっと高額であった。療育最大手のサービス業者だったが、受給者証で受けられる療育のコースは3年から6年待ちと言われた。それではもう大きくなってしまって意味がない。全額自己負担で受けられるコースもありますと言われたので話を聞くと、オンラインでの療育で週1回2時間程度、月4回で施設使用料も合わせると月約9万円だった。それが9カ月のプログラムと言われ、すべて受ければ80万越えという金額になる。それに比べたら、このTMS治療は効果も感じられ安かったのではとすら思えてくる。急成長している企業には裏があると思った出来事だった。このサービス業者の療育ややり方についてはいろいろ思うことがあったので、発達障害ビジネスとしてまた別の機会に書きたい。

親が子供にとって適切なサービスを選び、与えることは本当に難しい。
私の経験がいくらかの参考になればと願ってこのnoteを書いている。

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