積極的にプチ不登校。震災の記憶から学ぶ、生活の適度な負荷とリアル対面の必要性
息子、小学校生活最後の1年間。
6年生を前にして思うこと。
積極的にプチ不登校というカタチを探ってきた2年間。
彼のリズムが理解でき、週に2.5日登校が定着してきた。
中学の進路は決まった。
人里離れた浜の学校へ進学する。
もう親子で〝楽しみ〟しかない。
寝んごろに息子とよくこんな会話をする。
息子「はぁ〜明日は学校かぁ。」
私「小学校生活ものこりわずかやん。
そうちゃんが持ってる賜物を生かすために、
行っておいで。ため息つくことないよ。」
息子「でもなぁ。学校ってさ、ほんま何のため?って思う授業ばっかや。」
私「リアル対面力をつけるために行くんよ。」
息子「リアル対面力…笑」
私「オンラインでは感じられないリアルな人との対面は、最後まで裏切らない。ひとたび地震が来たらね、通信手段はストップする。当たり前の日常が奪われたら、リアルな人と人の響きあいがどれだけ嬉しいことか知るんよ。」
息子「iPad 、充電できなくなる?」
私「iPadどころか…電気、水道、ガスぜんぶパンクや。寒空の下、近所の人たちと温めあって避難するんや。」
息子「どんぐらいで復旧する?」
私「地域によって差はあるけど、
ひと月は戻らない」
息子「避難する時さ、ぬいぐるみは全部もっていく!」
私「ぬいぐるみ、全部はもっていけない。
大切なお友達さん、ひとつ。決めておくんよ。
余震にも耐えうるマンションだと、あとから取りに戻ることはできるよ。」
モノに溢れて豊かな時代。
災害、また紛争は
人と人が触れあうことで表れるユートピアをも
見せてくれる。
関係を築きあげるまでの負荷はかかるが、
学校は、その負荷を体験させてくれる。
負荷と葛藤の経験値を積む場所だ。
学校はそんな役割も担っていることを
息子には知ってほしい。
週5日行けとはいわない。
カラダと心の回復、過敏度と
常に対話しながら日数や時間を選べはいい。
大人だって、ほんとのところ、
週5日、集団にもまれては気が滅入る。
だから適度な負荷を得よう。
心のバネの形成に繋がっていくものだから。
米光 智恵
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作 米光智恵
発行 西宮•西宮市教育委員会
米光智恵 webサイト
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