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【選挙ウォッチャー】 三田市議選2020・分析レポート。

9月27日告示、10月4日投開票で、三田市議選が行われました。三田市議会の定数は22ですが、なんと、37人が立候補する大激戦となり、ポンコツが一掃される環境が整いました。この選挙の一番の目玉は、神谷宗幣さんやKAZUYAさんといったネトウヨ界の人気者が立ち上げた「参政党」が初陣を迎えることです。立候補している多宮健二さんは「日本維新の会」を離党して「参政党」に参加した現職。日本維新の会は、昨年の参院選でもトップ当選で議席を獲得しているように、兵庫県でもそこそこ旋風を巻き起こしており、立候補すれば当選は確実という状況ですが、それを捨ててまで選んだ「参政党」は、どれくらい力を持っているのでしょうか。

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もう一つの見どころは、NHKから国民を守る党を離脱し、れいわ新選組の支持者になった後、このたびの三田市議選に無所属で立候補している山田彰久さんについても、どれくらい票を取るのかを見たいところです。それ以外の密かな楽しみとしては、年末に開催する「ポンコツ候補・オブ・ザ・イヤー2020」に向け、逸材と出会えるかどうか。年末に向け、続々とポンコツが見つかっていますので、今回のレポートも必見です。


■ N国→れいわ新選組の山田彰久さん最下位落選

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2019年の参院選では「NHKから国民を守る党」の公認候補として京都府選挙区から立候補していた山田彰久さんが、れいわ新選組の公認候補を目指して公募に参加するも、もちろん合格することなんてできず、このたびの三田市議選に立候補してきました。ポスターを見れば一目瞭然ですが、言いたいことをギッシリと書いてしまう奴はカルト性高めです。このポスターを見ていただければ分かるように、少なくとも、仕事のできる人間ではないのです。そもそも仕事ができる人間だったら、こんな悲惨な得票数にはなっていないので、こんな奴でも議員になれるかもしれなかったのが「NHKから国民を守る党」の最大の魅力だったわけです。うだつの上がらない人間でも年収1000万円以上を実現できる。ここに夢がありました。さて、今回の三田市議選に立候補してきた山田彰久さんは、選挙ポスターにどんなことを書いているのか。詳しく見てみることにしましょう。

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日本全体が人口減少する中、市の人口減少を食い止めるのは至難の業です。自然豊かで子育て環境としても魅力的な三田市が、これからも愛される地域であり続ける地道な努力が定住者維持につながると私は信じています。地域振興券の積極的活用し現役世代を中心に応援します! 高齢者に対する社会保障、子供への投資が重要なのと同時に働き盛りの世代のサポートも重要です。高齢者を支えるのも子供を支えるのも生産年齢である現役世代です。現役世代が活気づく事がそのまま市の活気につながると考えているからこそ、私は縁の力の力持ちである現役世代を中心に応援する政策を重要視しております。三田の経済に直結する地域振興券を積極活用する事で三田市の経済活性化を目指します。

まず、文章が壮絶に下手です。市の人口減少を食い止めるためには愛される地域であり続ける努力が必要だと言ったかと思ったら、いきなり地域振興券の話を始めました。地域振興券は人口減少を食い止めるための政策ではありません。もっと言えば、「働き盛りの人たちを応援するために地域振興券が必要だ」というロジックなのですが、そもそも地域振興券は年寄りでも使えるので、べつに働き盛りを応援する政策ではありません。働き盛りの人しか使えない地域振興券を発行するというなら別ですが、最近は高齢者だって働いているし、働けない人が使えないというのは不公平を生まないのでしょうか。ロジックの詰めが甘すぎます。

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具体的には、(1)既存市民を大事にする! 新婚世帯への生活支援として転入者の家賃補助だけでなく既存住民にも最低でも月10000円分の地域振興券を支給することにょる新生活応援を訴えます。(2)市民に一律10000円以上の地域振興券を支給して経済活性化! 経済対策としてコロナの打撃を受けている事業者、所得が減った市民の生活を守る為には必要です。市内の経済活動を活性化させ税収の安定に繋げましょう。「そんな財源どこにあるんだ」とお怒りの声が聞こえてきそうですが、市を形成しているのはお金ではなく人です。未来に貯金を残すべきですか? もしも戦後、日本が人や社会に投資してこなかったら、今の日本社会はあったでしょうか。三田市の発展があったでしょうか。もしもあなたの子供が難病にかかり高額な医療費が必要になったら、将来の為に貯金を優先しますか? 限度はありますが、最大限の努力はするでしょう。

市長選の公約だったら分かりますが、市議選の公約としては「オマエ、何を言ってるんだ?」で終わりです。だいたい町の将来を考えれば貯金は必要でしょう。貯金できるのなら貯金をした方がいいに決まっています。貯金をしたり、貯金を切り崩したりして、市の発展のために最大限の効果を発揮するようにお金を使うのが政治家の仕事です。まず基本を学んでから出直してこいという話です。

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そんな山田彰久さんのプロフィールなんですが、これがまただいぶ酷いことになっています。もし履歴書に「1981年神戸生まれ39歳です(^^)」と書いてあったら、こんな奴は不採用です。社会常識というものが欠落しまくっていて、一般の企業に就職することすら難しい。社会常識が欠落した人間でも市議になれると思ったら大間違いです。そもそも自己紹介ですら正しい判断のできない人間が、市の重要な判断ができるでしょうか。

1981年神戸生まれ39歳です(^^) 契約社員で宅配ドライバーやってます(^^) 昨年の参議院選挙に京都府選挙区から立候補。5人中4位で落選(^^;) その時の所属政党はN国党! なんですが、何がしたいんか分らんので離れました。得意分野は経済政策です(^^)/ みなさま選挙に行って下さいね☆ 僕に入れなくていいので☆ ほんとは入れてほしいけど☆ 1つ秘密を教えてあげるね☆ 誰に入れるとか関係なく、選挙に行く人が多くなると、政治家は焦って市民の為に頑張るんだよ☆

地獄のプロフィールです。その顔文字をやめろ! そして、いちいち「☆」をつけてくるな! そして、文体が無駄に馴れ馴れしい。「得意分野は経済政策です(^^)/」と言っていますけど、ゴリゴリに地域振興券を撒いていこうと言っている奴が、どの口で得意分野だと言っているのでしょうか。ご覧の通り、市議としての資質は一切持ち合わせていません。ところが、つい最近まで「NHKから国民を守る党」から立候補し、そいつらがよくわからないうちに当選をしていたので、市の税金がことごとく無駄な議員報酬になっていたのです。皆さん、ちゃんとした人を選びましょう。


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