【選挙ウォッチャー】 衆院選2021・大阪2区レポート。
10月19日公示、10月31日投開票で、衆院選が行われました。これからご紹介する「大阪2区」は、今回の衆院選を象徴するような選挙区になっていたのではないかと思いますので、「これからの維新」「これからの大阪自民」「これからの立憲民主党」を語る上で、非常に重要な選挙区ではないかと思います。国会中継や野党合同ヒアリングなどを熱心に見ていた人たちにとっては、大阪10区で辻元清美さんが落選した以上に、大阪2区で尾辻かな子さんが比例復活もならずに落選してしまったことの方がショッキングだったのではないかと思います。
左藤 章 70 現 自民党
尾辻 かな子 46 現 立憲民主党
守島 正 40 新 日本維新の会
自民党の左藤章さんは、古き良き昔ながらの自民党の重鎮で、どちらかと言えば「保守本流」に位置する人でした。これまでは「左藤章です、どうぞよろしく!」で勝てたのですが、今回は猛烈に吹き荒れる「維新旋風」に巻き込まれ、まさかの落選。そして、国会で良い仕事をしていたはずの尾辻かな子さんは、まったく通用せずに落選しました。誰も政治に興味がなく、なんとなく「維新」に投票した結果、公明党が立候補した所を除き、大阪府内の全選挙区で「維新」が勝ったのでした。
■ 最短の戦略を取っている「れいわ新選組」
僕は今、緑一色の大阪が、数年後にはピンク色に染まり始めるのではないかと考えています。つまり、今をピークとする「維新旋風」が止まった時、次に大阪の天下統一を果たすのは「れいわ新選組」なのではないかと見ているということです。本当は立憲民主党が取っていなければならない戦術を「れいわ新選組」が取っているので、これからしばらく自民党や立憲民主党は低迷が続いてしまうのではないかと考えています。大阪の野党がやらなければならないことは、垂直に「維新へのカウンターを当てていくこと」以外にないはずなのですが、今頃になって「維新と仲良くするべきではないか」なんていう話をしているのです。大阪10区で辻元清美さんが負けたのも、カウンターのパンチが弱かったせいであり、「辻元清美、ここにあり!」を見せられなかったからだと思います。ウェイウェイしている維新は、とんでもない核弾頭が放たれていることに気づきもしていないと思いますが、これから大阪の選挙区をたくさんお伝えし、そのたびに「維新」にどれだけ強い風が吹いていたのかを痛感することになると思いますが、この風はもうすぐ止まってしまうだろうと見ています。大阪の自民党も、大阪の立憲民主党も、このままでは浮上のタイミングを失うことに危機感を持っていただきたいものです。
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