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【選挙ウォッチャー】 NHKから国民を守る党・動向チェック(#319)。

 ここ最近、N国党の尊師・立花孝志は、「れいわ新選組」に対する攻撃を強めている。政党なのだから、他党を批判すること自体は健全である。しかし、その攻撃対象が政党や政治家ではなく、「れいわ新選組」を支持する一般の市民に向いてしまっているのだから、話が変わってくる。
 ゴールデンウィークは、各党にとって、非常に大事なPRタイムだ。
 れいわ新選組に限らず、自民党、立憲民主党、日本維新の会、日本共産党に至るまで、ほぼすべての政党が街に繰り出し、少しでも自分たちの政策を伝えようと必死だ。暇をこじらせているのは、それこそN国党ぐらいしかないだろう。だから、れいわ新選組の議員や党員も、立花孝志の動きをチェックできていないだろうし、一般の支持者が巻き込まれ始めていることに気が付いてもいないかもしれない。

 言うまでもなく、私は誰よりもN国党の動きを最前線で監視している存在だ。先日の「ニコニコ超会議」では、N国版の尊師マーチを披露し、「オウム真理教をベンチマークしている」とまで宣言したのだから、N国党は公安から徹底マークをされるべき政党だ。N国党が目指しているのは、自民党や日本維新の会のような政党ではなく、「オウム真理教」だったのである。だから、「れいわ新選組」の支持者の方々にも、N国党の動きには注意していただきたい。何か身の危険を感じるようなことがあれば、すぐ「110番通報」することをオススメしておく。


■ N国党が「れいわ新選組」を攻撃する理由

参院選を前に「れいわ新選組」に対する攻撃を強める尊師・立花孝志

 尊師・立花孝志は、攻撃対象を「れいわ新選組」に絞っている。
 かつては「日本維新の会」を攻撃してみたこともあった。しかし、思うような反響は得られなかったため、最近はほとんど維新に対する批判は見られない。一方で、N国党から同姓同名の山本太郎を擁立する計画を発表した時のバズり方が半端ではなく、「数字がある」と確信した立花は、攻撃の狙いを「れいわ新選組」に定めた。
 単なる迷惑系YouTuberの立花は、「モメる=数字」だと考えている。モメる内容は何でもよく、とにかくケンカを見に来る野次馬を集め、そこで大きな声で自分たちの正当性を主張すれば、そのうちの一部はアホだからN国党の支持者にできると考えている。このことは、なぜ綾野剛さんに対して名誉毀損を繰り返すのかを説明するYouTubeでも具体的に話している。
 かつてマツコ・デラックスさんを攻撃した時と同様、「数字を持っているのが悪い」と考えているので、通り魔と同じ思想だ。ちなみに、綾野剛さんに対する名誉毀損については、「N国マガジン・5月号」にて、裁判に使える証拠資料をガッツリとまとめているので、有料ではあるが、興味があったら覗いてみていただきたい。

 もう一つ理由があるとするならば、尊師・立花孝志は、れいわ新選組の支持者層とN国信者は「親和性が高い」と考えている。これは、既存政党より小さなベンチャー政党に期待したくなる人が一定数いること、「コロナはただの風邪」だと考えている人が他党に比べて多いなど、N国党と重なる部分があることにはあるからだ。


■ 「れいわ新選組は貧困ビジネス」で数字稼ぎ

 れいわ新選組は、他の政党と比べても、とりわけ「貧困問題」に力を入れている政党だ。「なんとなくお金がない」という人から、明日食う物にも困るレベルの人まで、一言に「貧困」と言っても、そこにはグラデーションがある。それでも「庶民の味方である」というのは政治の基本で、弱者救済を掲げない政党というのは、まず存在しない。日頃から金持ちと一緒に、どうすればより金持ちになれるかを考えている自民党でさえ、貧困層に給付金を配る政策をたびたび実施しているほどだ。「れいわ新選組」の主張は「これっぽっちの給付金では全然足りない」というものだが、そうは言っても、政府や与党が弱者救済をまったく考えていないわけではない。
 それを言うなら、N国党の方こそ、月々1200円程度のNHK受信料を払えない人たちの支持を集めており、「受信料を払わずに訴えられた人たちの受信料を肩代わりする」と呼び掛けて票を集め、政党交付金でウマウマしようとしているのだから、それこそ「貧困ビジネス」だろう。
 一応、立花の中では「支持者が直接、N国党にお金を払っているわけではない」と言いたいのだろうが、政党への寄付は完全なる「任意」。寄付をしたくないのなら寄付をしなければいいだけの話だ。ましてや、寄付をする金額が決められているわけでもない。1000円でもいいし、1万円でもいいし、10万円でも100万円でもいい。誰がどんなことにお金を使おうが勝手であり、プラモデルを買おうが、釣り竿を買おうが、はたまた「れいわ新選組」に寄付をしようが、そんなものはその人が決めることである。
 ちなみに、「貧困ビジネス」というのは、生活に困窮している人たちを囲い、支給された支援金などからマージンを抜く「搾取」を意味するが、「れいわ新選組」は、べつに搾取しているわけではない。


■ 寄付ではなく「借金をしろ」のアホ理論

 尊師・立花孝志は、れいわ新選組に対して「できもしないことを公約に掲げて、お金のない人からお金を取っているのは貧困ビジネスだ」と主張しているが、実情は、お金のない人からお金を取っているのではなく、「お金のない人も自主的に政党に寄付している」である。意外と裕福な人も「れいわ新選組」を支持していて、寄付をしているのが貧乏人とは限らない。
 例えば、我々が東日本大震災に見舞われた時、世界中の国々が日本を支援してくれた。その中には、いわゆる「貧困国」もあって、我々からすれば小さな金額かもしれないが、それでも私たちのことを想って送ってくれた励ましの義援金は、金額以上の価値があると思う。金額の問題ではなく「絆」の問題だ。
 れいわ新選組に1000円でも寄付をすれば、その時から「絆」は生まれる。良い政治をしてくれれば「寄付をしてよかった」と思えるし、逆に、良い政治をしてくれなかったら「誰よりも失望する」ことだろう。なけなしのお金であればあるほど、その「絆」は深くなる。山本太郎は、けっして裏切ることはできないはずだ。
 実は、ほぼすべての政党が「寄付」を集めている。単発の「寄付」だけではなく、「党費」「メンバーシップ」などの形で集める政党もある。「借金」にこだわっている政党は、「N国党」しかない。そして、この借金もまた返済のアテはない。政党交付金を借金の返済に使ってはならないと法律で決まっているため、現状は「ポンジ・スキーム(借金を返済するために、新たな借金をする状態)」によって、借金が返済されており、「マネーロンダリングをして返済する」と豪語していたが、いまだにその目処は立っていない。
 つまり、尊師・立花孝志は「借金をすればいい」と言うが、自分自身、借金を返済するための仕組み自体を開発できていないので、総額で10億円以上の借金が、現状で「返済不能」に陥っているのである。

 詳しいことは、この本にすべてわかりやすく書かれているので、ぜひ読んでいただきたい。たったそれだけのことで、尊師の屁理屈は「秒で論破」できる。「テメエの借金をちゃんと返してから言ってみろや、カス!」で終了なのだ。
 あと、尊師・立花孝志は、「消費税廃止」のような、できもしない公約を掲げて寄付を募っているのが詐欺だとおっしゃるが、それを言うなら「NHKをぶっ壊してから言え!」で、こちらも終了である。れいわ新選組が掲げていることは多岐にわたるが、N国党は「ワンイシュー」が売りだったはずだ。たった1つしかない公約が、いまだ実現する気配すらなく、なんなら自分たちの方からNHKを相手に裁判を起こし、「カーナビなどにワンセグ機能がついている場合でも受信料を払わなければならない」などという最高裁判決をもらって帰り、いろんな自治体が持つ公用車のカーナビ分の受信料まで負担しなければならないようにしたのは、他でもない「N国党」である。
 つまり、我々はこいつらのせいで、それまで払わなくても良いと解釈されていたグレーゾーンを「クロ」にされ、結果的にNHKの収益を大幅に増やしているのだ。NHKの職員は立花に足を向けて眠れないだろう。もはやN国党の存在自体が「害悪」であり、受信料がなくなるどころか、NHKの増収に貢献しているクソカルト団体に、何かを述べる権利があるのだろうか。


■ 立花孝志は勝てそうな相手としか戦わない

 尊師・立花孝志は「正義のヒーローでありたい症候群」だ。
 なので、「れいわ新選組に騙されて可哀想な支持者の皆さんを、正義のヒーローである尊師・立花孝志が救ってあげる」というストーリーを展開しようとしている。そんな時に「どうせ衆院選で党勢を拡大させた『れいわ新選組』のことを妬んでるんでしょう?」と言われて、あまりに図星すぎて大発狂しているだけなのだ。
 なにしろ、昨年10月の衆院選で、N国党は全政党の中で唯一、獲得議席ゼロ、全候補が供託金を没収される快挙を成し遂げているのだ。あの社民党ですら沖縄2区で議席を獲得しているので、お金がなくて3議席になってしまったが、本当だったら4議席獲得できていた「れいわ新選組」とは雲泥の差である。
 つまり、「ザコが下の方でガタガタ言ってるらしいけど、遠すぎて全然聞こえないなぁ。もうちょっと上に来てから発言してくれる?」ぐらいで、ちょうどいい。尊師・立花孝志の「コラボしよう」とか「対談しよう」に、れいわ新選組を応援している支持者が、いちいち応じる必要はないのである。

尊師・立花孝志は「ちだい君」のことがすっかり苦手になってしまったようだ

 ちなみに、尊師・立花孝志は、ただ「論破できるスゴい立花孝志」を見せたいだけである。前述の通り、言っていることはメチャクチャだが、口先だけは達者なので、勢いだけで言い負かせそうな相手を探し、「コラボをしよう」だの「対談しよう」だのと言ってくる。そして、相手が乗ってこないとみれば、すぐに「逃げている!」と喚き出す。しかし、安心してほしい。立花孝志自身、私の質問には一向に答えない。「文書で回答する」とか「取材する気持ちが感じられない」とか言って逃げるばかりだ。とにかく質問されることを避け、先日はとうとう「撤収して!」とお願いしてきた。
 なので、「ちだい君の質問にも答えられない人間が、どのツラ下げてコラボをしたいと言っているのか」の一言で済み、立花孝志に「頭が高いぞ」と言ってしまってもいい。


■ 立花孝志はガチでスラップ裁判を仕掛けてくる

まったく裏も取らずに勝手に名前を晒す立花孝志(引用元リンク

 まず、お気をつけいただきたいのは、尊師・立花孝志は、どんなにイチャモンとしか言えない状況でも、本当に裁判を仕掛けてくる。もちろん、ただのイチャモンなので、立花孝志が裁判に勝つことはない。しかし、こちら側は裁判の勝敗に関係なく、裁判費用がかかる。なので、無駄な時間やお金を使いたくない人は、わざわざ裁判のリスクを背負う必要はない。一市民としてセコセコと通報をすればよい。アカウントを停止するかどうかはTwitter社が決めることで、通報した側が罪に問われるとは考えにくい。立花孝志が最も恐れていることは「発信力を失うこと」で、実際にアカウントが止まるかどうかはともかく、もはや立花孝志に「通報しちゃおうかな!」と言うだけで、十分に効果的だろう。一方、立花孝志のやっている行為そのものが許せないという人は、裁判を覚悟の上で突き進めば良い。どのみち「れいわ新選組」に対する迷惑行為は止まらないと思うので、「れいわ新選組のためにとことん戦う」というのも支持者の選択肢だと思う。


■ 選挙ウォッチャーの分析&考察

 そもそも立花孝志に他党を批判する資格はまったくない。それは、れいわ新選組に限らず、相手が自民党だろうと、日本維新の会だろうと、はたまた日本第一党であろうと同じだ。
 今日まで自分たちが何をしてきたのかを見れば、どんな政党よりも「反社会的カルト集団」であることがよくわかる。なお、この本はかなり多くの図書館でも読めるらしいので、ぜひ近所の図書館を探してほしい。とにかく読んでさえもらえば、立花孝志の屁理屈は「秒で論破できる」。N国党の崩壊は目の前に迫りつつあるので、今、読んでおくと、これから先が非常に面白いことになる。

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