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【選挙ウォッチャー】 衆院選2021・山口3区レポート。

10月19日告示、10月31日投開票で、衆院選が行われました。福岡8区からスタートした僕の取材は、福岡8区から立候補した全候補の撮影に成功した後、すぐさま山口3区に飛び込み、「将来の総理大臣候補」と言われている林芳正さんの撮影に成功しました。林芳正さんは、長年にわたって山口県選出の参議院議員だったのですが、このまま参議院議員を続けているのでは総理大臣になれないということで、半ばクーデターを起こすかのごとく山口3区からの立候補を表明。それまで山口3区から立候補していた河村建夫さんに事実上の「そろそろ引退しろ、ジジィ!」を突き付けたものですから、これは大事件だったのです。

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林 芳正  60 新 自民公認・公明推薦
坂本 史子 66 新 立憲民主党公認

ギリギリまで林芳正さんと河村建夫さんの「保守分裂選挙」になるのではないかと言われていましたが、最後は河村建夫さんが降りる形となり、林芳正さんに無血開城されることになりました。もし保守分裂選挙になった場合でも、林芳正さんが勝つのではないかと噂されていましたので、山口3区をすんなり明け渡してもらえてよかったと思います。さて、林芳正さんに立ち向かうは、立憲民主党の坂本史子さんだったのですが、正直、どこまで通用するのかという感じになっていました。


■ 比例・中国ブロックで杉田水脈が当選

今回の衆院選は、全部で58選挙区を取材したのですが、ちょいちょい比例の話にも触れていきたいと思います。特に、この中国地方では「ネトウヨ界の女帝」として君臨する杉田水脈が立候補してきますので、比例の投票用紙に「自民党」と書いた瞬間に、杉田水脈に当選の可能性が出てきてしまうのでした。おそらく「杉田水脈だけは当選させたくない」と思っている人が多かったのではないかと思いますが、中国地方はあまりに自民党の議員が小選挙区で勝ちまくったあげく、比例でも自民党が圧勝しましたので、杉田水脈が当選してしまいました。

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前回は、安倍晋三のお気に入りということで、比例名簿の「1位」にさせてもらっていた杉田水脈ですが、今年は比例1位が石橋林太郎さん、2位が小選挙区で立候補している人たち、18位が高階恵美子さん、19位が杉田水脈でした。順位は下がりましたが、中国地方は「ふみきゅん効果(岸田文雄新政権効果)」もあって、定数11のうち、自民党が6議席を獲得。立憲民主党と公明党が2議席ずつ、日本維新の会が1議席を獲りました。

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おそらく午前中は、安倍晋三の出陣式に出席していたと思うのですが、その後は隣の山口3区にやってきて、林芳正さんの街頭演説に立ち合い、比例に自民党と書いてもらえるように訴えていました。ちなみに、マスクについているピンク色のシールは「自民党女性局」のもので、最近はこの「自民党女性局」というのが、なかなか香ばしいことになってきています。伊藤詩織さんの問題やLGBT問題で、酷い名誉毀損を繰り返していた杉田水脈ですから、心から落選を願っているような人たちも多かったと思いますが、残念ながら、名簿の19位になっても当選してしまいました。


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