【選挙ウォッチャー】 大阪府議選2023・大阪市福島区&此花区レポート。
3月31日告示、4月9日投票で、大阪府議選が行われました。
福島区・此花区の定数は1で、今年も「維新vs自民」の一騎打ちとなりました。この選挙区はなかなか面白く、前回は34歳の維新の新人候補が勝っているのですが、その維新の候補は「代表取締役を務めていた会社の法人クレジットカードで私的な飲食代などの支払いをしていた」ということで提訴され、「党に迷惑をかけた」ということで離党。維新から立候補してくる奴がことごとくトラブルを起こし、今年は立候補しなかったため、新人同士の戦いとなりました。
自分が携わる会社のお金をチョロまかしていたということで、僕たちの税金が無駄に使われていたわけではありませんが、会社の金をチョロまかしてしまう奴が、僕たちの税金だけは不正をしないとは思えません。日常的にお金を不正に使ってしまう人間が、真っ当な議員活動をできるとは思えないわけですから、普通は「こんな奴を擁立した維新は、おかしい!」ということで、今回ばかりは維新に投票しない人が増えてもおかしくなかったわけですが、有権者がどのような判断をしたのかということをご覧いただきたいと思います。
■ 福島区&此花区・選挙ボード解説動画
■ 大阪万博の今を伝える(#3)
どうして2025年に「大阪万博」をやるのか。
それは、1970年に行われた「大阪万博」が伝説的なイベントで、この時代に子供だった人たちが「もう一度、万博を体験したい!」と思っているからだと思います。
しかし、今の計画を見る限り、どこからどう見ても1970年の「大阪万博」のような成功を収めることはできず、とてつもなく「つまらないイベント」になるのではないかという予感がプンプンしています。
それは、「当時の日本は活気のある時代だった」とか「インターネットで何でも見られる時代に、わざわざ万博で見るものなんてない」とか、そういうことが理由ではありません。どうして当時の子供たちが「大阪万博」に夢中になったのかと言ったら、端的に言って、「大阪万博」が「期間限定の最新型遊園地だったから」ではないでしょうか。
確かに、世界各国のブースがあって、さらには、日本の技術力の高さを示すような企業のブースもあって、これらを見るだけでも十分に満足できる内容だったとは思いますが、それより何より1970年の「大阪万博」にはジェットコースターをはじめ、子供たちが楽しめるアトラクションがたくさんあって、当時は「万博」に行きまくる子供たちがたくさんいたことがわかります。
「万博」と言うと、世界中の最先端のものを展示しているイベントだと思うかもしれませんが、1970年の大阪万博は、ほとんど「遊園地」だったと言ってもいいのではないかと思います。
今の価値観で考えると、たった半年のイベントのために、わざわざジェットコースターを建設するのは採算が合わないため、「そんなものできるわけがない」で一蹴されてしまうのかもしれませんが、ゴミの処分場だった場所の土壌改良に億単位のお金を使うことを考えれば、どこかの遊園地に移設することも視野に入れ、目玉となるアトラクションの建設は不可欠だったのではないかと思います。というか、あんまり難しいことを考えず、1970年の「大阪万博」をそのまま現代に再現した方が、みんなが「大阪万博」に行きたくなったのではないかと思うほどです。
当時の「大阪万博」は、プロデューサーに岡本太郎、黒川紀章といった名だたる芸術家や建築家が名を連ね、アーティストには横尾忠則、デザイナーにはコジノ・ジュンコ、森英恵、映像には円谷英二などなど、当時の日本を代表するような精鋭たちが携わっていました。
これだけのスゴい人たちが、芸術を爆発させたりした結果、収支は万博史上最高の195億円の「黒字」となるほど大盛り上がりのイベントとなったわけですが、2025年の「大阪万博」のプロデューサー陣を見ると、もはや失敗する予感しかしない面々が並んでおられます。
担当テーマ「いのちを守る」のプロデューサーは、酷いパワハラが問題となっている映画監督の河瀬直美さんです。NHKの番組では字幕にヤラセが発覚するなど、「いのちを守る」というテーマには最もふさわしくない女性です。担当テーマ「いのちを磨く」のプロデューサーは、メディアアーティストだという落合陽一さんです。プロフィール上はさまざまな賞を獲得している天才みたいな感じですが、彼の発言を含め、面白さを感じたことは一度もありません。唯一、爆笑したことがあるとすれば、「情熱大陸」に出演した際に、「忙しいから」という理由で、レトルトカレーにストローをぶっ刺してカレーを飲んでいたことぐらいです。
さらに、総合プロデューサーには「アンジェス」の森下竜一さんが抜擢されていますが、新型コロナウイルスのDNAワクチンを開発するため、国から75億円の補助金をもらっていたものの、結局、巨額の補助金をもらうだけもらって開発は中止。いくらワクチンの開発がそう簡単なことではないとはいえ、これまでずっと補助金をもらうばっかりで、ろくすっぽ結果を残せなかった企業です。そんな会社のオッサンが、テーマが「命」だからということで、総合プロデューサーに抜擢されている。大阪維新の会は「しがらみがない政党だ」と言いますが、どこからどう見ても、しがらんでいるようにしか見えず、こんな感じのメンバーで2025年の「大阪万博」を成功できるのかと言われると、まだそこらへんのやる気のある大学生を集めた方が成功の確率が高いのではないかと思わずにはいられません。
そもそも河瀬直美さんは1969年生まれなので、「大阪万博」の時には1歳だったということになり、「大阪万博」を経験している人にはカウントできません。落合陽一さんは1987年生まれなので、「つくば万博」すら経験していない世代であり、「大阪万博の何が面白かったのか」を知る人たちではないということになります。実は、大阪万博を面白いイベントにするためには、もっと60代の声を聞かなければならなかったのではないでしょうか。成功の秘訣を知らない人たちに、あの伝説的なイベントを再現させようなんて、最初から無理があるのです。
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