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【選挙ウォッチャー】 大阪市議選2019・中央区レポート。

あんまり売れないのに書き続けてきた大阪市議選のレポートは、これが最後になります。最後は候補者が逮捕される事態に陥った大阪市議選の中央区のレポートをお届けします。これもまた仕組みとしておかしいところなのですが、公職選挙法違反で逮捕されても裁判で有罪が確定するまでは議員を続けられることになるため、裁判が長引けば長引くほど議員であり続けられるというオチです。この場合、逮捕された人はどうなるんだろうと多くの人が疑問に思ったまま放置していると思うので、しっかり選挙管理委員会に電話をかけて確認しました。

有本 純子 70 現 自民党
野上 蘭  30 新 大阪維新の会
不破 忠幸 53 現 大阪維新の会
中森 史子 68 新 共産党
松坂 功  62 新 無所属

中央区の定数は3です。この構図を見た瞬間に、無所属の人がどれだけ強いかにもよるのですが、だいたい自民党と大阪維新の会で決まってしまうのではないかと思ったことでしょう。実際、自民党と大阪維新の会で決まってしまった選挙ではあるのですが、不破忠幸さんは公職選挙法違反で逮捕され、おそらく有罪が確定することになると思います。少しでも長く議員を続けるためには最高裁まで争い、とにかく時間を稼ぎまくればいいのですが、なかなかマヌケな事件なので、ここにまとめておくことにしましょう。


■ ウグイスの手配にお金を払って逮捕

大阪維新の会の不破忠幸さんが、車上運動員(ウグイス)の手配の見返りに現金を渡したとして公職選挙法違反(買収)の疑いで逮捕されました。公職選挙法では事、前に届け出た車上運動員(ウグイス)には例外として上限1万5000円の日当を払うことができます。しかし、車上運動員を手配したことへの報酬というのは認められていません。不破忠幸さんはよく確認することなく、まとめて手配してくれるというのでお金を払ってしまったのかもしれませんが、結果として、議員の資格がなくなってしまうかもしれない話に発展しました。不破忠幸さんが選挙管理委員会に届け出た車上運動員は4人。車上運動員を斡旋してくれる女性の口座に払ったのが72万円なので、4人の日当を差し引いた18万円が斡旋してくれた女性への報酬だったと見られています。車上運動員を4人紹介しただけで18万円も儲かるなんて、こんなにおいしい商売もありませんが、もちろん、これは公選法違反です。大阪維新の会の松井一郎代表は、丸山穂高センセイの失態もあり、一番ピリピリしている時期ということもあり、「平時から立ち居振る舞いや発言については重々慎重にすべきだと伝えている中で、丸山議員も不破議員も、こういうことになっているのは本当に残念でならない」と発言。丸山穂高センセイと同列で語られ、「一番大事な時期に何してくれとんねん!」という感じが出ていました。不破忠幸さんは弁護士を通じて党本部に離党届を出したことを発表し、離党に伴い、党からの処分はされないとしています。


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