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【選挙ウォッチャー】 千代田区長選2021・分析レポート。

1月24日告示、1月31日投開票で千代田区長選が行われました。現職の石川雅己区長が高級マンションの優良物件を優先的に割り当ててもらっていたことが発覚。議会から追及されてしまい、法的根拠もなく「区議会は解散だ!」などと大騒ぎしてしまったため、すっかり具合が悪くなり、今期限りで引退。新人同士の戦いとなれば、どの候補にもワンチャンスあるのではないかということで、4人が立候補する大激戦となりました。一番の見どころは、新型コロナウイルス対策がまったくできておらず、みんなから嫌われ始めている自民党と、何もできていないのに物を申すことで何かやっている感を出している小池百合子都知事率いる都民ファーストの会によるガチンコ対決です。第三勢力となっている五十嵐朝青さんは、これがまたポンコツを極めている感じなのですが、維新と共産の相乗りという形になっており、これはこれで面白い構図になっています。

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早尾 恭一  59 新 自民・公明推薦
樋口 高顕  38 新 都民F・国民推薦
五十嵐 朝青 45 新 維新推薦・共産自主支援
宮田 朋輝  26 新 ポンコツ系

今回の千代田区長選は、世間からかなり注目されています。というのも、新型コロナウイルス対応の失敗で、自民党の支持率がダダ下がり。そこにオワコン化していると思われた「都民ファーストの会」が殴り込みを仕掛けてきたわけですが、これで都民ファーストの会が勝つようなことになれば、7月の東京都議選は大きく流れが変わるかもしれません。全体的にドロドロしている上に、高級マンションで暮らす人が多い「日本屈指のセレブシティ」での選挙とあって、ただでも面白そうなところに、千代田区を地盤とする「都議会のドン」こと内田茂さんが、自民党ではなく、都民ファーストの会を応援していると報じられたことから、もっとドロドロになりました。もう何が何だかわからないのですが、とにかくグチャグチャし過ぎて面白そう。ということで、とにかくこの千代田区長選は、とっても注目されているので、どうなっていたのかがすべて記されている『チダイズム』のレポートは売れそうな予感がしています。


■ 7月の東京都議選は「都民F」に風が吹くか

4年前の東京都知事選は、小池百合子さんに猛烈な風が吹いていて、もはや都民ファーストの会というだけで当選するような選挙でした。しかし、その約3ヶ月後に行われた衆院選で、上杉隆らが関わって「希望の党」を立ち上げた際、うっかり「排除します」と言ってしまったばっかりに、それまでの小池百合子さんの追い風は一転して逆風に変わり、都民ファーストの会の勢いもすっかり失われてしまったのでした。今年こそ自民党が議席を取り戻すのか。ここが大変注目されるところなのですが、なんと、このままでは引き続き都民ファーストの会が議席を取ってしまうのではないかとみられています。というのも、あまりに自民党がダメ過ぎて、世間から本格的に見放され始めているので、7月になる頃にはまったく票の取れない政党になっている可能性が高いからです。そうなってしまうと、受け皿になるのは都民ファーストの会です。4年前は都民ファーストの会が人気だったから大量当選となりましたが、今度は「自民党がダメすぎる」という理由で、都民ファーストの会が議席を維持しそうです。しかし、自民党の皆さんに危機感はありません。その証拠にこの記事は、都民ファーストの会の議員は買っても自民党の皆さんが買うことはなさそうです。


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