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【選挙ウォッチャー】 衆院選2021・福岡8区レポート。

10月19日告示、10月31日投開票で、第49回衆議院議員選挙が行われました。今年は新型コロナウイルス感染防止のため、取材する選挙区をすべて車で回ることを決めたため、北海道や沖縄県を巡ることはできず、麻生太郎さんがいる福岡8区からスタートし、森下千里さんが立候補している宮城5区をゴールに設定。九州から北上し、注目の選挙区を巡っていく計画を立てました。当初の予定では36選挙区を取材する予定でしたが、ポスターだけの取材を含め、最終的に「58選挙区」を取材する壮大な物語になってしまいました。今日から毎日のように「選挙レポート」をお届けしてまいりますが、計画通りに順調にお届けできたとしても、3月中旬頃までかかる計算になっています。

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麻生 太郎  81 現 自民党
河野 祥子  41 新 日本共産党
大島 九州男 60 新 れいわ新選組

2021年の衆院選、記念すべき最初の取材先は「福岡8区」でした。今年で御年81歳の麻生太郎さん。和歌山3区には82歳の二階俊博さんもいるのですが、相変わらずお元気です。地元では圧倒的な力を持っていることもあり、もはや保険をかける必要もないので、麻生太郎さんは比例の重複立候補をしていませんでした。ほぼ無所属と変わらないゴリゴリの勝負になっているのですが、ここは選挙をやる前から結果が決まっていると言っても過言ではございません。


■ 河野祥子候補の主張

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この「福岡8区」は、野党が統一されていませんでした。統一されたところで、2人の票を足しても麻生太郎さんの票には遠く及ばないので、どちらでもよかったのですが、共産党からは河野祥子さんが立候補していました。河野祥子さんは、2014年の衆院選にも福岡8区から挑戦し、麻生太郎さんと一騎打ちを演じたことがありました。2015年からは直方市議として活躍していましたが、その後の選挙を見据えてのことなのか、2019年の直方市議選には立候補しておらず、このたび、満を持して衆院選に立候補してきました。

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本当は大島九州男さんの写真を撮るために急いでいたのですが、直方駅前に選挙カーが止まっていて、誰かが街頭演説をしている様子だったので、ひょっとして大島九州男さんなのではないかと思い、ダッシュで駆け付けたところ、まさかの河野祥子さんでした。最終的に大島九州男さんの微妙な写真が撮れたので結果オーライなのですが、河野祥子さんの街頭演説はほとんど聞くことができず、パッと降りて、パッと写真を撮って、パッと出て行っただけでした。「この人は何をしに来たんだろう?」という不思議な感じになってしまいましたが、蓋を開けてみれば、大島九州男さんより河野祥子さんの方が票を取っていましたので、写真を撮れてよかったです。

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今回の衆院選では「立憲民主党の負け」ばっかりがクローズアップされておりますが、実は、共産党も票を減らしており、だいたい僕が予想した通りの結果になっています。「共産党が増える」と言っていた人もいましたが、ネガティブキャンペーンの効果は絶大で、かなり削られていることは確かだと思います。しかし、河野祥子さんは、九州北部豪雨の被災者に寄り添い、麻生太郎さんとタッグを組んで安倍政権が押し進めていた改憲や沖縄の基地押し付け、原発再稼働、消費税増税などに反対しており、その主張はかなり真っ当だと思います。真っ当な主張をするだけでは勝てない現実。どれだけ多くの人にちゃんと政治に関心を持ってもらうかが鍵だと思います。


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