太陽エネルギーをいただく
やって来ました今年も大暑。茹だるような暑さがやって来ると、ひと月塩漬けにした梅を土用干しする。
一粒ずつ丁寧に梅酢から上げ「美味しくなぁれ~」と唱えながらザルに並べていく。
生梅の時には個性をさほど感じないが、干す頃にはそれぞれが全く異なるものとなり、指先に伝わる情報からどんな味かが分かる。
梅干しづくりの特筆すべき点は、なんと言っても夜露に当てることだ。日中は太陽のエネルギーで水分を抜きながら酸を凝縮させていき、夜間は空気中の水分を再度取り込み皮を柔らかくする。毎日梅を一粒ずつひっくり返し、これを三日三晩つづけ完成となる奇跡の調理法だ。1500年もの歴史があるらしい。科学的なことは分からないが陰と陽のバランスが完璧な食物はなかなか無いと思う。
梅干し愛を語らせたら2時間はいける。
「ありがとうございます。今年もみんなの身体をお守り下さい。」
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