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嫌いだと思いこんでいた“抹茶味“にハマった話

ケチャップは好きだけどトマトは好きじゃない、とかいうのと同じ感じで、私は、抹茶は好きだけど「抹茶味」は今までずっと、嫌いだった。
正確にいうと、嫌いだと思いこんでいた。

抹茶味が嫌いな理由は、クリーミーさと甘さ。
抹茶本来の素材の味はシンプルで好きなのに、それが「抹茶味」となるとなぜあんなにもクリーミーで甘ったるくなってしまうの…?ということで、私としてはそこが許せなくて、長年、避けてきた。

抹茶味は、お菓子の定番の味のひとつとして定着していることもあり、会社への差し入れでいただくことも過去多くて、たまに強制的に配られた抹茶味のお菓子を口にしては「やっぱ嫌いだわ〜」と心の中で毒づいていた私。

確かに、今でもそんなお菓子の「抹茶味」は好きじゃない。
でも、よく考えれば、私は同じような理由で「クリーミーで甘いいちご味」は好きじゃないけど、「素材の味そのままのいちご味」の真っ赤なシャーベットとかは大好きなんだから、「素材の味そのままの抹茶味」が嫌い、というのは、今思えばただの思いこみだった。

それなのに私は、「抹茶味」に関してはいままで、そんなことも考えつかないほど眼中になくて、なぜか抹茶味全般を頑なに嫌いだと思いこみ、徹底的に避けてきたとも言える。


そんな私が抹茶味と関わるようになったのはここ数年。
よく行くショッピングモール内の伊藤園のカフェにたびたび母に連れていかれる機会があったからだ。
伊藤園カフェは、「頑固一徹、抹茶味で勝負です」を体現したようなお店で、当然ながらほぼ抹茶味のスイーツしか選択肢がない。

抹茶味が嫌いで、そもそも眼中にすらない私は、正直伊藤園カフェに行くこと自体、嫌々だったけど、仕方なく付き合いで何回か行っていて、最初はシンプルなお抹茶を頼んですすっていた。
だけど、何回か行くうちにふと、「抹茶ソーダ」というものが目に留まった。
見た目が下に向かって真緑のグラデーションになっていて、クリーミーさも甘ったるさもなさそうだったから、いつものお抹茶をやめて、頼んでみることにした。


ちなみに最近は、自分が定番で好きなものだけじゃなくて未知の食べ物や飲み物を意識的にトライするようにしている。
失敗も多いけど、運命の出会いもたまにあったりするし、新たな発見があったりして楽しい。


はじめての抹茶ソーダを飲んでみる。
抹茶そのままの味に、甘めのソーダ。
クリーミーさが全くないところはとても気に入った。
しかし、おいしいんだかおいしくないんだか、いまいちよくわからない。
だけどそのなんともいえない味がなぜか妙にクセになり忘れられなくて、それからたびたび私は、一人でショッピングモールへ行くと帰りは抹茶ソーダを買って帰るようになった。

今まで見向きもしなかった、「抹茶味」。
まさか私が、抹茶味のものを自ら買っているなんて。
自分の中ではありえないことだった。
そして、思わぬ出会いで、「抹茶味も悪くないじゃん」と気づくことができて、それから、今まで見向きもしなかった抹茶味が、前より気になるようになった。

そんなこんなで夏が来て、いつものように伊藤園カフェで抹茶ソーダを頼もうとしたら、新メニューの「いちご抹茶かき氷」なるものを発見した。

見るからに濃い、素材そのままの抹茶に、いちごと練乳。(練乳は甘いけど大好き)
かき氷の抹茶味なんて、今まで食べたこともなかったのに、どうしても気になり頼んでみたら、「美味しい!!!」と感動してしまった。


そして私はこの夏、伊藤園カフェの抹茶いちごかき氷をリピートしている。

見事なクリスマスカラー🎄✨抹茶が濃くて美味しすぎる…!


いままで気づかなかったけど、かき氷の抹茶味なんて、もともとの抹茶が好きなんだから、よく考えれば絶対好きだし、美味しいに決まっていた。
(今はセブンイレブンの抹茶のかき氷を狙っている。
とっても抹茶が濃くて美味しそうだった。)

こんな感じで、私は長年避けていた抹茶味の良さに気づいて、自分の中の「好き」を増やすことができた。

きっと世の中、変な思い込みで拒否していることも、挑戦してみれば、「あれ?意外といいじゃん、好きかも」なんてこと、まだまだたくさんあるんだろうなあ、って勉強になった出来事でもあった。

そしてたまにこうやってこういう素敵な運命の出会いもあるから、これからも、「未知の味にチャレンジしてみる」という、私の中の地味なキャンペーンは積極的に続けていきたいと思う。

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