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読書 感想とあらすじ

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💛 水車小屋のネネ 💛じい散歩 💛花まんま
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花まんま(文春文庫) 朱川湊人 著

花まんま(文春文庫) 朱川湊人 著

前回「赤まんま」の記事を書いていて、ふと思い出したのが10数年前に
読んだ小説「花まんま」である。

「赤まんま」と「花まんま」チョッと紛らわしいが、どちらも子供の
ままごと遊びである。
「赤まんま」はイヌタデの別名で赤い粒状の花をお赤飯に見立てて遊び
「花まんま」は綺麗な花でお弁当作るままごとである。

さて小説の話しに戻るが「花まんま」は第133回直木賞受賞作の短編小説である。
大阪の下町に住

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じい散歩 (双葉文庫) 藤野千代 著

じい散歩 (双葉文庫) 藤野千代 著

夫婦あわせて、もうすぐ180歳。
三人の息子は全員独身。
長男は高校中退後ずっと引きこもり。唯一しっかり者の次男は自称長女。
末っ子は借金まみれ。

新聞広告でこの本を見つけた私は迷わずAmazonで注文してしまった。
ユーモラスなタイトルと紹介文そして表紙のイラストに惹きつけられたのだ。

90歳近い(現在は90歳を超えた)この老夫婦は自分達の親世代とあまり変わらない。
深刻な高齢者問題がテーマ

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水車小屋のネネ 津村記久子著

水車小屋のネネ 津村記久子著

この春に刊行された「水車小屋のネネ」は2021年7月から一年間
毎日新聞朝刊に連載された新聞小説である。

母親と姉妹二人の母子家庭に母親の恋人(婚約者)が
やって来るようになってから、その生活は一変する。
姉の理佐18歳は短大の入学金を母親の恋人に貢がれてしまい
妹の律8歳はその恋人から虐待のような扱いを受けていた。

理佐はそんな家を出て独立する決心をしたが、妹も一緒について来ることになった。

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