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能登半島地震で全国の地方公務員から支援を受ける

2024年1月1日16時10分に能登半島地震が発生すると、私のiPhoneは通知が止まらなかった。Facebookを愛用している友だちの8割は、地方公務員の方々だ。個別に返信できる状況ではなかったので申し訳ありませんでした。今回の記事は、心配してくださっている方のうち、地方公務員の方に特化した内容です。ほかにも自衛隊や警察・NPO・一般の方々にも多大な支援をしていただき大変感謝しておりますが、くれぐれもどうかご容赦ください。

多くの地方公務員が連絡をくれた

公務員の方々が連絡をくれたのは理由がある。

  • 私個人と付き合いがある

  • 仕事柄、普段から災害に敏感である

  • 現地の状況を知りたい

  • 支援できることはないかニーズを知りたい

緊急地震速報が発令されると、あの地域には○○さんが住んでいたはず!と直感するのが、感度の高い公務員の方々。私も普段からあの人は大丈夫かと思っているが、当事者になるとは思わなかった。

災害時は通信リソースを節約するために、家族以外には連絡しない
のがお決まりとはいえ、心配のあまり思わずメッセージをくれるのはうれしいものです。繰り返しになりますが、返信ができなかった点はお許しいただきたい。

公務員が集うコミュニティ

公務員なら全国に知り合いがいるわけではない。
私が皆さんとつながっているのは、公務員時代に情報収集や意見交換のために参加していたコミュニティのおかげだ。

地方公会計やデジタルに特化したグループや、総合的な公務員の集まりなど、いくつかのコミュニティがある。後者で私が参加していた代表的なグループを挙げるなら、地方公務員オンラインサロン by HOLG(以下HOLGという) とオンライン市役所の2つ。

公務員を退職するとオンライン市役所は退会しなくてはいけないが、HOLGは引き続き加入し続けられる。このほかにもいくつかコミュニティはあるが、今も懇意にさせていただいているメンバーは多い。

地方公務員は勉強熱心で、地域に関心が高い方が多い。住民の方に接する最前線にいる場合が多いからだろう。新型コロナウイルス感染症が猛威を振るったり、大災害が発生したりしたときには、全国規模で情報交換や研修を行う。リアルに顔を合わせなくてよいので、機動性が高い。世話をされる方は労苦をいとわない方が多い。

あるコミュニティの支援

HOLGでは、能登半島地震で被害を受けた北陸地方の消費を下支えしようと行動してくれた。被災状況の情報交換を行う、被害の少なかった金沢市でオフ会を開く、オンラインで北陸の特産品を持ち寄って交流会を開くなどの取り組みに感謝。彼らは個人的に義援金をくださったり、被災自治体に派遣されたり、被災地から避難した人たちを受け入れてくれたりしているにも関わらず、さらに支援できることを考えてくれたのである。

2月になっても能登地方の道路事情は劣悪だったため、石川県が通行を控えるように呼びかけていた。しかし、石川県でも能登以外は、観光客を受け入れ可能だったのである。発災後すぐに被災地を訪れたいという声は多かったが、それができなければ消費して経済を回し、すばやく支援する。

この企画を知ったときに素晴らしい取り組みと思ったが、いま振り返っても評価は変わらない。義援金や寄附金を送ってくれるほかにも、できることを模索してくれる心強い動きだった。私も2次避難先の金沢市から参加させてもらい力となった。

発災直後から支援してくれている地方公務員

公務員は一般のボランティアとは異なり、真っ先に被災地に入る。発災直後から、被災地では県外ナンバーの支援車両があふれ、派遣元自治体のゼッケンつけた職員が大勢見受けられた。石川県がボランティアを募集するかなり前の段階である。

彼らには相互扶助の精神があり、全国のどこかで支援が必要な場所に駆けつける。職員の派遣は短期に留まらず、数年に及ぶことも多い。被災した自治体職員が不眠不休でフル稼働する中、手厚いサポートを続けてくれる。

今は公務員ではない私の元にも、今度被災地へ行きます、という連絡は多い。私は職員ではないし、現地から離れた場所に避難しているので、直接御礼を言えないが感謝には際限がない。連絡を機に、私が退職したことを知った人もいたようだ。

5月近くになっても支援拠点の数が十分ではなく、寝袋でしか寝られなかったり、水も十分使えかったりする場所が多い。持病を抱えながら来られる方も多い。公務員が被災地に派遣されるには、自ら名乗り出る必要がある。困難な状況でも踏み出してくれる思いに応える言葉がみつからない。

支援してくださる多くの方に感謝

被災地では、発災直後から地方公務員以外にも多くの方が支援に来てくれている。今回取り上げた職種以外にも、数え切れない方の善意に支えられている。4月以降は、一般ボランティアの方も多く来られるようになった。専門職の方のみならず、さまざまな方々から支援を受けられることに感謝申し上げる。

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