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地方に未来はあるのか?(その2)

テーマ:地方創生・SDGs・コミュニティ作り・教育・デザイン

「忙しくて1時間も本を読む時間がないよ!」というあなたの為に、地方の未来の鍵を握ると言っても過言ではない著書「持続可能な地域のつくり方−未来を育む「人と経済の生態系」のデザイン−」(著者:筧 祐介)の要点をまとめました。

パート1知識編 地域の持続可能性とSDGsを理解する

村人:「先生!このままでは村が…なんとかしてください!!!」
先生:「焦らないでください。まずは、あなたの村にどんな課題があるのか、村のみなさんから話を聞かせてください。」
村人:「そんな悠長なこと言ってて良いんですか!?」
先生:(なんか失礼なやつだな…)「大丈夫です。病院の診察でも同じようなことするでしょう。どこが痛いのか、何をしたらそうなったのか、直す気はあるのか、そう言ったことを一つひとつ確認していかないと治療はできません。地域づくりも同じです。」
村人:「それならそうと早く言ってくださいよ!みんな連れてきます!」
先生:(だから今、言ったじゃないか…)「よろしくお願いします…」

パート1では、地域の課題解決する方法として、SDGsを活用することの有用性が説明されています。

★ SDGsとは? ★

国連が定めた「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」の略称で、2030年までに、途上国・先進国関係なく達成しようという目標です。貧困や教育、エネルギー問題、消費やパートナーシップなど、世界中で抱える問題を17に分類し、その目標値を設定したものです。

★ SDGsが掲げる17の目標 ★

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この本ではさらに、地域が直面している課題を55個紹介してくれています!これらはSDGsの17つの目標と関連する地域の課題となります。

ローカルissue

参考HP:https://sdgslocal.jp/local-sdgs/

こうして先生のヒアリングが始まった…

村人A:私は村で農業をやっていて、もうそろそろ引退も考えているんだが後継者がいなくて困っているんだよ…(31後継者不足)
村人B:若者はみんな都会へ行ってしまったからな…(32人口減少)
村人A:そもそも農業も機械化が進んでいないから、重労働になっていて私の息子もそれを嫌がって…(05農業)(26ワークライフバランス)
村人C:ここら辺歩いてても若者なんて見ないしなぁ。じいちゃんばあちゃんばっかり…(06超高齢社会)
村人D:うちのおじいちゃんおばあちゃんは介護施設の入ってるけど、若い介護士はほどんどいなかったなぁ…(09介護人材不足)
先生:やっぱり。
村人たち:なんですか?
先生:これらの問題は全てそれぞれ繋がっていますね。どれか一つを解決しようとしても、この負のループからは逃れられません。
村人たち:どうすれば良いんですか??
先生:レバレッジポイントを探しましょう。
村人A:はい!わかりました!早速レバニラを!
先生:(どうしよう…この村はもう無理かも)レバレッジポイントです…

★ レバレッジポイントとは? ★

多くの事象に関わっており、地域課題の深刻化、悪化を引き起こす事象。

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図:孤立無縁化ループ

先生:例えばこの図で見てみると、②コミュニティの弱体化から4本の矢印が出ていますね。つまりこの「コミュニティの弱体化」が負のループを生む諸悪の根源とも考えることができます。これをレバレッジポイントと呼びます。
村人たち:よし!早速コミュニティの弱体化を直そう!
先生:(どうやってやるつもりなんだろう見てみたい…)待ってください!これはあくまで例なので皆さんの村でもこの地図を作ってみてください。そうすれば、同じようにレバレッジポイントが見えてくるはずです。
村人たち:よし!まずはうちの村バージョンの地図を描いてみよう!
先生:(やる気だけはすごいな…)

パート1はここまでです。この本では、経験や事例を元にする曖昧な地域づくりではなく、知識と科学に基づく「サイエンスとしての地域づくり」を体系化することを目指していると書かれています。

サイエンスということは「再現可能」ということです。

この本では、持続可能な地域づくりを行うために必要な6つの技術が紹介されています。どの技術も難しいものではなく、誰にでもできるように解説がされています。

パート1で紹介されたのは、技術1「地図を描く技術」でした。技術の詳細については、是非本を購入してご確認ください!

パート1はここまでです!

次回は、パート2実践編をお届けします!

それでは、またお会いしましょう!




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