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第50回信玄公祭りは一味違う……かも?

ボンチノタミ、ジョーカーです。

今年も、山梨県甲府市にて、10月27日~29日に信玄公祭りがおこなわれます。
翌週は笛吹市で川中島合戦戦国絵巻! 秋の山梨、本番です。
その辺の話は昨年のこちらの記事でどうぞ。

さて、昨年の信玄公祭りの前に、祭り2日目夜におこなわれるメインベント、世界一の武者行列『甲州軍団出陣』にも登場する武田二十四将の記事を書きました。

この中で、二十四将以外の隊、『本陣隊・武田時代隊』と呼ばれる隊を簡単に紹介しました。

『甲州軍団出陣』には、『武田四郎勝頼隊』『大井夫人行列』『三条夫人行列』『湖衣姫行列』『武田信玄公本陣』と二十四将による『風・林・火・山』の軍団があり、これら9つの隊が行列を成し、進んでいきます。

この部分ですね。
何と今年は、ここに隊がさらに増えます。4隊も増えます。

というわけで、第50回記念を迎える今年の信玄公祭り、いつもとちょっと違う甲州軍団出陣についてざっくりご紹介したいと思います。


本陣隊・武田信玄公

以前、『来年も来てくりょうし』の記事内でも触れたのですが、信玄公祭りの武田信玄公役と山本勘助役は、例年、俳優さんや芸人さんなどがキャスティングされています。

1995年(第25回)渡哲也
1996年(第26回)1997年(第27回) 藤岡弘
1998年(第28回)1999年(第29回)宇津井健
2000年(第30回)舞の海秀平
2001年(第31回)田崎真也
2002年(第32回)辰巳琢郎
2003年(第33回)渡辺裕之
2004年(第34回)勝野洋
2005年(第35回)北村一輝
2006年(第36回)宇梶剛士
【山本勘助】伊吹吾郎
2007年(第37回)若林豪
【山本勘助】田中健
2008年(第38回)国広富之
【山本勘助】野村将希
2009年(第39回)山下泰裕
2010年(第40回)2012年(第41回) 沢村一樹
【山本勘助】伊吹吾郎
2013年(第42回)2014年(第43回)松平健
【山本勘助】真砂皓太
2015年(第44回)片岡鶴太郎
【山本勘助】河口恭吾
2016年(第45回)陣内孝則
【山本勘助】川口真五
2017年(第46回)三遊亭小遊三
【山本勘助】林家三平
2018年(第47回) 渡辺大
【山本勘助】升毅
2019年(第48回)山下真司
【山本勘助】塩野瑛久
2022年(第49回)後藤淳平
【山本勘助】三谷昌登

こんな感じ。
では今年は一体どなたが御館様かと言うと……

公式ガイドブックの表紙
このメインビジュアルかっこいいんだよな~

モデル・俳優の冨永愛さん!

初の女性信玄公です。
正直、今年は大河ドラマの阿部寛さんのイメージが強すぎて、誰がやっても「う~ん」となりそうだった空気を、一撃で切り裂いてくれました。衝撃の発表だった……!

わたしは個人的にめっちゃくちゃ楽しみです。絶対かっこいいじゃん!
ドラマ『大奥』でも美しく凛としたかっこいい将軍を演じていらしたので、あの将軍様がわたしたちの御館様に……と思うと、胸がときめきます。
うわ~~~すごい、絶対かっこいい!

山の6番隊・山本勘助晴幸

山本勘助役には、俳優の白須慶子さん。
こちらも初の女性勘助です。
信玄公のキャスティングが発表されたとき、勘助も女性なのかな? とちょっと思っていたのですが、白須さんということで超納得。
山梨県出身でやまなし大使もされており、地元のテレビやラジオでもお見掛けする、県民にはお馴染みの俳優さんです。
しかも第35回信玄公祭りでは湖衣姫役も経験されているということで、まさか湖衣姫と勘助を両方やるなんて思ってもみなかっただろうなあ……と思います。
白須さんの勘助、楽しみにしております!

武田時代隊

これまで、信玄公の跡取りであり四男の武田四郎勝頼隊、信玄公の母である大井夫人行列、信玄公の正室である三条夫人行列、勝頼公の生母である湖衣姫隊の4つの隊で構成されていた武田時代隊。

ここに今回、信玄公の長男である武田太郎義信隊、次男である武田次郎信親隊、五男である仁科五郎盛信隊、そしてアイオワ州からベーコン隊が参陣します。
ベーコン隊って何? と思われるかもしれませんが、ベーコン隊はベーコン隊です。

武田太郎義信

たけだたろうよしのぶ。
信玄と三条夫人の長男です。
公式ガイドブックの説明は以下のとおり。

信玄公の嫡男である。母は三条夫人。
武田家の継承者として信玄公や重臣の期待を担った。
常に先鋒として戦場に出て勇敢に戦った。
戦場では信玄公と作戦を巡って意見対立するほど自主性を持っていた。
知勇兼備えた将である。

第50回信玄公祭り公式ガイドブックより

正直、これを読んで「書き方うまいなあ」と思いました。
わたしは義信というと『義信事件』が浮かびます。
知っている方もいると思いますが、簡単に説明しますと、父である信玄公によって嫡男であった義信が廃嫡された一連の騒動のことです。

理由は「謀反の疑いあり」ということで、義信側にあった家臣たちも多く処罰を受けました。
実際に謀反を起こそうとしていたのか、そのあたりの事実関係がどうこうよりも、嫡男でありいずれは信玄を継ぐことが決まっていた長男義信がどうしてこんなことになってしまったのか、初めて『義信事件』を知ったときは驚いたものです。
昔「どうして跡継ぎは四郎勝頼だったんだろう?」という疑問から調べてみたらすぐにわかったことでしたが、なかなか衝撃的だったことを覚えています。
しかしながら、こうして第50回記念の出陣に参陣してくれるのは、嬉しいですね。

武田次郎信親

たけだじろうのぶちか。
信玄と三条夫人の次男です。
公式ガイドブックの説明は以下のとおり。

信玄公と三条夫人の次男。
眼を患って盲目となったので半僧半俗の生活を送った。
また、同時に信州海野城主であり、海野二郎信親と名乗る武将でもあった。
その死後、嫡子信道は武田家の嫡流として子孫を伝承する。

第50回信玄公祭り公式ガイドブックより

次男のことはよく知りませんでした。
ただ、信州海野というワードで、ようやくなんとなく「あー、なるほど~」みたいな感じにはなりました。
真田十勇士にもいるじゃないですか、海野。海野六郎。信濃の海野氏というと、それのモデルかな?

子孫を残したという点においては、地味だけどすごい功績だよなと思います。
もしも盲目でなかったならば、信親が武田家の跡取りになっていた歴史もあったのかもしれないですね。
こういう機会でもなければこうして親兄弟たちと出陣することもなかったのかなと思うと、今回の参陣、ちょっとぐっときますね。

仁科五郎盛信

にしなごろうもりのぶ。
信玄公の五男で、母は油川夫人。
公式ガイドブックの説明は以下のとおり。

信玄公の五男。母は油川夫人。
信濃の名跡仁科氏を継ぐ。
伊那谷の守りの要だった諏訪・高遠城主。
天正10年、織田軍三万が攻め寄せた時、僅か一千の守備兵で奮闘した。

第50回信玄公祭り公式ガイドブックより

仁科さん、名前は聞いたことあるなという程度でした。(『戦国無双』シリーズにもモブだけどいたし)
信玄公の五男と言うのは知らなかったです。ごめんね五郎くん。
高遠城主だったのか。

と、ここまで書いて思い出しました。
仁科五郎盛信、『信濃の国』で聞いたことあったわ…・・・!

母が長野県出身なので当然のように『信濃の国』を歌える人なのですが、わたしが歴史番組を見ていて佐久間象山が出てくると「信濃の国では〈しょうざん〉じゃなくて〈ぞうざん〉なんだよね」と言いながら『信濃の国』五番を歌い始めるという事が何度かあり、その際に「仁科の五郎盛信も」と歌っていました。

母が持ち出してきた『信濃の国』の冊子
すごいメンバーと一緒に並んでいる

『信濃の国』に残ってるのはすごいな。下手したら山梨県民より長野県民のほうが知名度高いんじゃないか、仁科さん。

そんな頼れる五男も参陣してくれてありがたい限りです。

ベーコン隊

ベーコン隊はベーコン隊です。
姉妹州県であるアイオワ州からのご参陣です。
公式ガイドブックの説明は以下のとおり。

山梨県とアイオワ州は1960年の姉妹州県締結以降、様々な国際交流を行ってきました。
アイオワ州で始まったお祭り「ベーコンフェスティバル」は、2017年にアジアで初めて山梨県で開催され、今年は4年ぶり、信玄公祭りと同時期に開催されます。
山梨ベーコンフェスティバルの参加者が勇壮に力強く出陣する姿は必見です。

第50回信玄公祭り公式ガイドブックより

信玄公祭りって、意外と日本人以外の方の武者行列への参加も多いんですよね。
留学生とか、観光客の方とか、そういう方も結構参加されています。

にしても、アイオワ州と1960年から姉妹州県交流があるなんて初めて知りましたね。ベーコンフェスティバルのことは当時なんとなく聞いたことがあるような気がするけど、そういう関係だったんですね、アイオワ州。
ぜひとも、信玄公祭りを楽しんでいってもらいたいです。

ベーコンフェスティバルは28日・29日の2日間、舞鶴城公園南広場で開催されています。


公式ガイドブックは甲府駅などでも配布されています。
イベントの詳細はガイドブックに書いてあるので、ゲットしてチェックして楽しんでください!
甲州軍団出陣以外にも、ステージイベントや屋台、花火、ハロウィンイベント、パレードなどなど3日間(特に土日)は年に一度の信玄公祭りで、甲府駅周辺が大いに盛り上がります。

ぜひ、遊びに来てくりょうし!

お土産もいっぱい買って帰ってね。

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