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あせらず、ゆっくりのんびりする時間(ふくしまの旅)

働きづめだった妹に声をかけ、ココロとカラダを癒すため温泉に行くことにした。

行き先は妹の行きたいところを選んでもらった。選ばれたのは福島の温泉。マンガに載っていた宿に行きたかったみたいだけど、満室だったのでその近くの宿になった。

新幹線『なすの』に乗り、新白河という駅で降りる。東京を出た時は空が青くぴかぴかしていたのに、那須塩原駅に着く前から山や家が白く霞んで見えるようになった。雪降ってるじゃん!気持ちがたかぶる。毎年やりたいことリストに「雪見風呂」を載せている。天気予報は曇りになっていたけど、叶うかも。

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那須塩原駅で停まった。雪がどんどん下に落ちてくる。そして落ちてきた雪が風でまた、ふわふわくるくる舞っていた。こんな軽い雪はなかなか見られないなぁ~と思いながら雪を楽しむ。

新白河駅に到着。在来線に乗り換えて、観光だ。乗り換え時間は10分なので、急いでロッカーに荷物を預けて改札へ向かう。あれ?PASMOをタッチするところがない。駅員さんが立っているところに行くと「使えないんですよ~」と。急いで切符を買って電車に乗り込む。

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ひと駅乗って、白河駅に到着。この駅は改築100周年記念で、夜は駅舎のイルミネーションが見られるそう。さぁ、目指すは小峰城。駅から歩いて5分ほど。歩いているうちに、だんだん雪と風が強くなる。吹雪!サラサラの雪のため、風が吹くと雪が飛ばされて目の前が真っ白になる。「ひゃー」と声を出しながら、お互いに写真を撮り合う。

小峰城は3.11の地震の時に10か所も石垣が壊れたそう。修復が終わった時は地元の皆さん、感慨深いものがあったのではないかな。すごくきれいな組み方の石垣だった。

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お城の横には『小峰城歴史館』が。年表やお城のジオラマ、石垣の修復の様子などを知ることができる。タッチパネルで答えるクイズがあったので、挑戦。〇✕で出てくるから、理解してたかしてないかがよくわかった。問題を解くってそーいうことだわ、って久しぶりに感じる。

小シアターでは小峰城が栄えてた時の映像を見ることができる。お付きを従えて来た人の様子や、お城の周りで草むしりや池の掃除をしている人などが映し出された。だいたい物語の主役ってお城の中の人たちだけど、その周りの人たちはどんな思いで仕事してたり、何を楽しんでいたんだろう。そっちの方が知りたくなった。ネットで調べてみたら「庶民の暮らし」なる本がいくつかあるみたい。読んでみよう。

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見学を終えて駅へ。電車が1時間に1本。次の電車まで20分もある。駅の周りには特に何もないし風ぴゅーぴゅーなので駅舎で待つ。しかし駅舎も寒い・・・。妹の持っていたポットのお茶をもらい、「あったけぇ~あったけぇ~」とふーふーしながら待つ。もうそろそろだ、と思ったら電車が遅れているとアナウンスが・・・。バスに乗るか、歩いてご飯屋さんに行くかとイロイロ迷って、結局電車を待つことにしたのに。「これも旅のひとつだね」とプラスに考えようとする。そこから10分ほど待って電車に乗る。

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駅舎の中にあるステンドグラスは大正時代のものだそう。おしゃれ。

新白河駅に到着。ネットで調べてはいたんだけど、観光案内所でおいしいお蕎麦屋さんを聞く。「今やってるお蕎麦屋さんあったかしら?」と言いながら調べてくれる。ランチの時間が終わる頃で、やってないお店もあるみたい。どきどきしながら待つ。駅から15分くらいのお店はやっているというので、歩くことに。知らない土地だから遠く感じる。雪は降っていないけど、風が吹く。寒い…寒い…。

遠くの方に看板が見え、一生懸命歩く。お店の中に入ると「ストーブの近くどうぞー」と、ありがたいお声掛け。注文し、ストーブに近寄る。足と手が冷え冷えだわ。雪山で遭難し、山小屋を見つけて入れてもらい、火のそばで体を温めさせてもらう昔話のようだ。手を揉み、足先を温める。そしてそば茶でほっと一息。顔くらいあるかき揚げのそばを頂いた。体が温まりほっとする。

駅に戻って旅館のお迎えバスに乗る。運転手さん寝てらみたい。大丈夫かなぁ、とちょっと心配になった。町から山の中にどんどん入っていく。積雪量が増えてきた。車は結構速いスピードでぐんぐん進む。さすが雪に慣れている。でもちょっと怖い…。

宿に到着。昭和感たっぷりのお宿。「暖房がなかなか効いてなくてすみません」と言われた通り、部屋もかなり寒い。設定温度をぐんと上げる。冷えた体を温めるため、早速温泉へ向かう。

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温泉の扉も懐かしい感じの磨りガラス。脱衣所が異様に寒く、急いでお風呂の中へ。温泉は源泉かけ流し。匂いは特になかったけど、柔らかいお湯。露天風呂への扉が凍っていて、ぐいぐい力を入れて開ける。足元には雪。「寒い寒い」と言い、滑らないよう気をつけながら温泉に浸かる。雪がはらはら降ってくる。念願の雪見風呂。ここまで来た甲斐があったわ〜。

ご飯を食べて、部屋でおなかを休めてから再度温泉へ。部屋へ戻ってきてスマホを見たら、神田沙也加さんの訃報が…。最近テレビで観たし、キラキラしてたのに、ステキな歌声だったのに、などイロイロイロイロ思う。胸が痛む…。

10時過ぎにはお布団へ。睡眠たっぷり摂りましょう。おやすみなさい。


2日目。朝ご飯を食べてお部屋でのんびり。テレビを観たり、持って来た本を読んだり。たらたら過ごす。同じ宿に2泊している時の贅沢ね。

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12時前になり、出かける準備をして出発。行き先は隣の宿(100メートル先位)。雪道を歩く。お昼ごはんにうどんをいただいた。ご飯のあとはそこの温泉に入れてもらう。こっちの宿は脱衣所が暖かかった。やっぱり温かさは大切だなぁ。

露天風呂のお湯は熱め。ずっとは入っていられなかった。内風呂にある寝湯の温度はちょうど良かったので、そこにずっといた。小雪が、ちらちらちらちらと絶えず空から落ちてくるので、ずっと目で追ってた。滝とかで落ちてくる雫を目で追うのを滝瞑想と言うらしい。雪が落ちてくるのを、ずーっと見ていられるわ。

宿に戻ってご飯までタラタラ。途中で妹は温泉へ。

夕ご飯は大根があったんだけど、桂むきをぐるぐるした状態で炊いてあった。こんなのもステキだわ。

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お風呂へ。脱衣所が寒い寒い。
露天風呂から月が見えた。今日は満月。雪が舞っているので、月が霞んでる。ステキなおぼろ月夜だ。あぁ〜良いなぁ良いなぁ〜ステキだなぁ〜と思いながら空を見上げる。

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外は雪。写真撮れないかなぁ、とスマホをかざすとナイトモードなるものになって、キレイに撮れた!真っ暗の外がこんな風に撮れる。長年使ってきたiPhone6sをiPhone13miniに替えたのだ。感動。嬉しい嬉しい。

今日も睡眠をたっぷりと。おやすみなさい。



3日目。帰る朝。朝ご飯を食べて、宿の車で駅まで送ってもらう。今日は観光してから東京へ戻る。

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松平定信が作った、日本最古の公園と言われる南湖公園へ。そこにある南湖神社でお参りする。手水舎の龍の横に雪玉が二つ。何か意味があるんだろうか?ステキで写真をパシャリ。

お参りした後はお茶である。何軒かあるお茶屋さんの中から、杵付き団子の『花月』さんを選び、お団子とわらび餅を注文する。お客は私たちだけ。平日の午前中、お団子食べて湖を見てのんびり出来るなんて最高!なんて思ってたら、お茶をつかみ損ねて机にぶちまける。コートにもちょっとかかった。何やってんだか。

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お団子はぐにゅっともちもち、わらび餅もむにょんとしていて、どちらもとてもおいしかった。食べている途中、持ち帰り団子を注文する人が何人も来てた。人気店だわ。おいしいもんね〜。

またまたバスの時間が合わず、タクシーも全くいなくて歩くことに。てくてくてくてく…。途中でタクシーを呼んだ方が良かったかな。でも、この距離ではもう悪いか…とかイロイロ思いながら結局駅まで歩いた。50分近く歩いたのでは…疲れた。

駅でお土産を買ってホームへ上がる。遅れているとアナウンスが入る。またまた遅延。普段せかせかしてるから、焦らずにいなさいってことかね。

新幹線に乗って、買っていたおやつを食べながら東京へ。久しぶりの旅でした。温泉入ってゆっくり出来ました。早く安心して旅ができるようになると良いな。

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