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【 妊娠したら nicomama 】 新事業のはじまり

はじめまして。2020年7月7日「株式会社 nicomama」を創業しました。代表の江釣子 千昌(えづりこ ちあき)と申します。

サービスサイト『nicomama』の公開を迎えた今、【what】nicomamaとは【why】どうして生まれたの【how】nicomamaの歩み 

この場をかりて皆さまにお伝えしたいと思います。


【what】 nicomamaとは 

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“ nico ” 笑顔が生まれる “ mama ” 女性が本来持つ力や想いが通い合う場所

そしてロゴは “ 人と人が寄り添うこと ” を表現しています。

寄り添う相手が親子かもしれないし、夫婦、きょうだい、友人、カップルなど…見る人によって異なり、その時々で変化していく様をイメージしています。

「nicomama」が掲げるvision

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暮らしの中で 人と人がつながり 安心が生まれる

日本中の妊娠・出産・子育てに 本質的な安心を生みだす
それが nicomama の目指す姿です

人が本来持つ力や想いが心地良く通い合う

愛情がめぐる子育て社会を未来に残します

すべては未来を生きる子どもたちのために

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「nicomama」は、妊娠・出産・育児の大切な時期における女性やご家族の皆さまに、助産師や専門家との出会いをご提案していきます。

暮らしの中で必要な時に必要な人が必要な手助けをする・・・

心に寄り添うことをベースに、専門性ある知識やケアでより確かな安心を届けていきます。

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【why】 どうして生まれたの

子育て社会の課題 〜本質的な原因探索の旅〜

私が起業のノウハウを学んだ場所は、株式会社ボーダレス・ジャパンが運営するソーシャルビジネススクール「ボーダレスアカデミー」です。

ボーダレスアカデミーでは、社会課題が海に浮かぶ島だとすると、その深く海底にある本質的な原因=解決のカケラを見つけ出す探索からはじまっていきます。

これまでの現場経験をふまえても、この本質的な原因を見つける旅がとても長く険しく困難で、グルグルと想いを巡らせる毎日でした。


子育て社会では、産後うつや自死、虐待が大きな社会問題となっています。皆さんは、これが海に浮かぶ島だとすると解決のカケラは何だと考えますか?

産後うつは7人に1人、12万人いると言われています。そんなに?! と驚きたくなりますが、私が触れてきた感覚ではグレーゾーンの方を含め、診断がつかないまでも不安を抱える女性はもっといる印象です。

原因のひとつは、身近に困った!が言える環境がないことがあげられます。

核家族化や地域コミュニティの希薄化は、サポートが得にくい環境を生み出しています。地域助産師としてご自宅に訪問すると、母と子ふたりで過ごしているご家庭がほとんどです。

子育て経験のない女性が多く「分からないことすら分からない」のでSOSが出せない心境は容易に想像がつきます。

これまで出会ってきた女性で忘れられない人がいます。産後に、赤ちゃんと共に自ら命を絶ったのです。

医療技術の進歩で救える命が増える中で、妊娠中〜産後1年までの死因の1位が「自死」どうにかしなければ、どうしたら救えたのか、、その女性と赤ちゃんの表情、過ごした時間は一生忘れることはありません。


現代の女性が陥りやすい孤独・不安・自責

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「妊娠したばかりの頃は周りにも言えないし、体調が悪くても迷惑かけられない」

「引っ越してきたばかりで環境にも人にも慣れてない」

「両親が高齢で遠方に住んでいるから頼れない、自分でどうにかします」

「妊娠したけど職場では同じ働き方を求められる、理解してもらえない」

「身体の変化についていけない」

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■ 信頼できる相談相手がいない「孤独」

■ 変わりゆく身体と心の変化「不安」

■ 思うようにいかない「自責」

これまで出会った多くの女性が伝えてくれた心の声を、聞いて聞かないふりはできないと原因探索の旅は続きます_______


日本の出産事情

日本では、赤ちゃんの誕生を迎える場所の99%が病院・クリニックです。現状を綴っていきます。

医療従事者はどう感じているのか。

「気になる患者さんがいる中で時間の制約があり、ゆっくりじっくり関われない」

「限られた入院期間で身体と心のケア、赤ちゃんのケア、育児指導と求められる役割が多い」

一方、そこに通院する妊産婦さんはどう感じているのか。

「先生が忙しそうで聞きたかったことが聞けなかった」

「助産師外来がなく助産師に一度も相談したことがない」

「次の健診まで1か月も空くので心配」

さらに昨今のコロナ渦においては

感染症患者の受け入れ、両親・母親学級の中止、妊婦健診の制限、立ち合い分娩の制限_______

「感染症がこわくて病院に行くのが不安」「病院に受診したいが断られた」など、妊産婦さんの不安は強まります。

医療現場は第一に命を安全に守る場所。コロナ渦では、感染症を目の前に制限や中止を余儀なくされ、双方が心苦しい状況だったと感じます。


助産師とは

助産師と聞くと「お産をとりあげる人」と答える方が多いです。日本にいる助産師の8割以上は、病院やクリニックで働いています。そのため、妊娠して初めて助産師に出会う方も少なくはありません。

助産師は、人のライフステージにおける「生と性」に関わり、身体面と心理面の両方をケアできる専門家です。

活躍の場は、妊娠・出産・子育て期がイメージされやすいですが、その他にも、性教育や更年期相談、家族計画指導など多岐にわたります。

日本では妊娠・出産・産後において、支援者や環境が点の関わりであり、線でつながっていません。

生活の場は家庭や職場にあるのに、暮らしに近い場所に頼れる存在がいない。病院での入院期間が限られる中で、不安なく退院できる方はほんの一握りだと感じます。

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【how】 nicomamaの歩み 

導き出した課題解決方法

私は〜本質的な原因探索の旅〜をして、こんな解決のカケラを見つけました。

「妊娠による心身の変化を受容していく過程に、信頼できる相談相手がいないため、不調の蓄積により心が不安定なまま育児を迎えていること」

産後うつの症状は、当事者がその症状に気づきにくくSOSを出せないこともあります。振り返ってみたらあの時、産後うつだったかも…という方も多いです。

日本人は“我慢をする” “自分で頑張る”ことを価値としている特性があります。また、予防的に相談する文化が根づいておらず、相談する=不安定な人というイメージを持ちやすいです。

行政や自治体は産後支援に力を注いでおり、救われる女性がいることは事実です。しかし、産後は既に不安が蓄積し、心が不安定になってしまってる方が多い現状です。

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「nicomama」は、もっと早い段階の「妊娠期の予防」にフォーカスをあて、妊娠生活のひとつひとつの積み重ねが自信へとつながるよう関わります。

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コロナが変えた世界

これまでのお話は、2019年11月からボーダレスアカデミーで課題点をブラッシュアップしてきたものです。

今年のコロナウイルス感染症の拡大に伴う社会情勢は、さらに nicomama の産前産後事業の必要性を確信に変えた出来事となりました。

助産師は体温を感じる距離でケアする役目だと認識してきましたが、コロナ渦の中でその固定観念が解かれたのです。

それは「じょさんしonline」緊急企画のオンライン両親学級でした。今自分たちにできることは何かと約200名の助産師が集まり、コロナ渦で学ぶ機会を失ったご夫婦に画面越しで安心を届けたという経験でした。

ケアを受ける妊婦さんも、提供する助産師にも多様性があります。

どんな社会情勢でも安心して我が子を迎えられる、オンラインとオフラインの特性を柔軟に表現していけたらと心に決めた瞬間でした。


nicomamaでできること

「 nicomama」 は、専門家の確かな知識と経験で、おうちに居ながら学べるオンライン開催の「プレパパママクラス」のほか、自分の身体や心に合ったケアが定期的に受けられる「かかりつけ助産師」など、安心して子育てを迎えるために必要なサービスを皆さまの暮らしのそばにお届けします。

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「1人の100歩よりも100人の1歩」

私のこれまでの助産師人生は、目の前にいる女性や赤ちゃんが、幸せでいることを想い、愛情を持ってケアしてきました。

その中で、困っている人に救いの手が行き届かない現実に、どうにかしたい思いがいつも心にありました。

命が生まれる文化は、昔から人の手により繋がっています。

少子高齢化や核家族化で頼る環境が希薄する中、人と人がつながり手と手をとり合うことで生まれる安心を未来に繋げたい。
人の想いや力が一つになって、大きな1歩をふみ出せたら…

そんな想いのもと「nicomama」が生まれました。

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これまで支えてくださった全ての方に感謝しながら邁進してまいります。

2020年9月16日

株式会社nicomama 江釣子 千昌


#コラム #ソーシャルビジネス #起業 #いま私にできること #note書き初め #妊娠 #妊婦 #子育て


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