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【蛍の光】の歌詞の意味を考える

蛍の光とは

蛍の光(ほたるのひかり) は、1881年(明治14年)に「小学唱歌集初編」で発表された日本の唱歌です。
現代では、様々な卒業ソングが歌われていますが、昔から歌い継がれてきた、卒業に関する定番曲でもあります。

原曲は、スコットランド民謡 【オールド・ラング・ザイン/Auld Lang Syne】

日本語歌詞の作詞者は、稲垣 千穎(いながき ちかい/1845-1913)。

元々は4番まであり、戦争に関する内容が歌われていましたが、現在は「別れの歌」として、友と過ごした日々を思い返しながら旅立つ日を歌った1番と、友の幸せを思いながら歌う2番まで歌われることが、圧倒的に多いようです。

お店の閉店時などに流れているBGM。あれは、蛍の光ではなく、「別れのワルツ」というそうです。
別れのワルツは3拍子。蛍の光は4拍子・・・皆さん、4拍子と3拍子の違いを聞き分けていましたか?

ん・・・と、お店で流れる曲や卒業式を思い出してみたところで、今回のテーマ「蛍の光」の歌詞を見ていきましょう。

蛍の光 歌詞

1.
螢の光 窓の雪
書讀む月日 重ねつゝ
何時しか年も すぎの戸を
開けてぞ今朝は 別れ行く

2.
止まるも行くも 限りとて
互に思ふ 千萬の
心の端を 一言に
幸くと許り 歌ふなり

1.
ほたるのひかり まどのゆき
ふみよむつきひ かさねつつ
いつしかとしも すぎのとを
あけてぞけさは わかれゆく

2.
とまるもゆくも かぎりとて
かたみにおもう ちよろずの
こころのはしを ひとことに
さきくとばかり うとうなり

歌詞の内容

では、歌詞の内容について、私が調べた限りのことを記していきます。

1番についてですが、
昔は電気が通っていなかった時代もあり、蛍の光や窓から差し込む光、そして雪の明るさから本を読んでいたそうです。
そのようにして本を読む日々を重ねていたところ、いつの間にか年月が過ぎ去り、今朝は杉の戸を開けて、級友と別れていくといった内容のようです。
時が「過ぎる」ことと「杉」の戸を掛けているそうです。

2番についてですが、
故郷に残る人も旅立つ人も、今日限り。お互いに思うことは無数にあるけれども、心の端にある一言を伝えるならば、「幸せであれ」と歌うといった内容のようです。千萬(ちよろず)とは、千万、すなわち無数を表す言葉であり、幸くとは、無事で、平安で、幸せであれといった意味のようです。

この歌を学生のときに歌ったときは、歌詞の深い意味もわからないまま、ただただひたすらに、小さい頃から一緒だった友と離れることの寂しさや、新たな門出への期待もありつつ、大号泣の卒業式だった記憶があります。
この歌詞の意味を調べた今、あの頃、知っていたかったと思いつつも、まだ少年少女だった頃の頭の中で、時代は違えども、これらの歌詞の内容に近い想いが溢れていたことを振り返り、この歌の持つ魅力に改めて感動しました。

歌を楽しみましょう

級友と一緒に歌う蛍の光も良いですが、
ぜひ、オーケストラで編曲したソプラノ独唱「蛍の光」もお聞きください。


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BGM【インストゥルメント】としてフルートソロでも登録しています。

今年はどんな卒業の思い出が出来るでしょうか。楽しみですね。

Chiaki Matsuta


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