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ユーミンの曲のようなコラムを書きたい

こうして趣味で文章など綴っているわけだから、やはり子どもの頃の夢は小説家か雑誌のライターになることだった。でもそれを人には言えなかった。こそこそお気に入りのノートに文章を書いて引き出しの奥にしまっておくような子どもだった。それは自分だけの秘密だった。

あのノート達は結局どうしたのだろう。実家の私の名前を書いたダンボールにもしかしたら眠っているかもしれない。もし今死ぬとしたら、処分しておきたいものナンバーワンかもしれない。もし死んだ後、私以外の誰かに読まれたら死んでも死にきれない。いや、その場合もう死んでいるのだが。

たぶん中学生頃まで途切れ途切れにも、続けていたような気がする。その頃から、モノを書いてお金になるというのが、一握りの才能ある人のみができる仕事であること。自分の文章の実力というのが理解できるようになって、現実的ななにかを探し始め、いつしかそんなノートも書かなくなっていった。

そう、ユーミンの曲のようなコラムが書きたいのだ。オシャレでいてありふれた日常を歌い、淡々としているようで情緒的な言葉たち。小説家にはなれなかったが、私はこうしてまた日記のような言葉を綴っている。私としては女性誌にコラムを書く気持ちで、自分の気持ちを解き放っているのだ。ユーミンになった気分で。

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