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大相撲関連

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相撲に関する記事です。昭和の相撲の話が多いと思います。
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大相撲ー私の好きな取組⑥

大相撲ー私の好きな取組⑥

10年に渡って王座に君臨した、昭和を代表する横綱大鵬。そのライバルは柏戸とされているが、例えば優勝回数で比べてみると大鵬32回、柏戸5回と大差であり、特に後半は柏戸の不調で大鵬一強と言って良い。その時代にあって、6回もの優勝を果たした実力者が横綱佐田の山である。

今回はその大鵬と佐田の山による横綱決戦。1966年9月場所。

体格で劣る佐田の山としては、四つに組むなら絶対有利の体勢で組まなければ

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大相撲ー私の好きな取組⑤

大相撲ー私の好きな取組⑤

柏鵬時代、北玉時代のあと、輪島と北の湖による輪湖時代が訪れる。

輪島と北の湖の実力が特に拮抗していたのは1976年、そして77年である。当時は毎場所のように千秋楽に優勝をかけて激突。それ以降は5歳年上の輪島が低迷して北の湖一強時代に突入する(ただし、その後も2回か3回ほど輪島対北の湖には名勝負がある)。

さて、その輪湖全盛期の取組の中から私がチョイスしたのは以下、1977年3月場所。
珍しく1

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大相撲ー私の好きな取組④

大相撲ー私の好きな取組④

栃若時代を彩った力士たちの中から、名勝負を取り上げてみる。栃と若に続いて横綱となった朝潮と、内掛けで鳴らした大関琴ヶ濱の一番である。1961年初場所。

朝潮が上手を引きつけて猛然と寄り立てる。対する琴ケ濱のちょっと考えられない粘り、そしてたった一度のチャンスをモノにする鋭い勘にご注目。
この一番は、「南海の黒豹の面目躍如たる会心の土俵際」と称賛された。

大相撲ー私の好きな取組③

大相撲ー私の好きな取組③

面白い相撲というのは、がっぷり四つに組み合う、いわゆる「大相撲」だけではない。今日はアクロバティックな一番を見ていただくことにしよう。

技巧派で知られる鷲羽山と、初の外国人関取で巨漢の高見山による、1973年名古屋場所の取組である。

高見山のうっちゃりをギリギリで凌いで、最後は投げの打ち合い。似たような取組が思いつかない、オリジナリティのある一番だ。

大相撲ー私の好きな取組②

大相撲ー私の好きな取組②

今回は栃若時代を築いた名横綱・栃錦の相撲の中から1つ紹介しよう。これは特に有名な取組で、昭和の大相撲史に残る激闘とされている。1955年夏場所、相手は大関大内山。

技巧派で知られる栃錦の連続技と、大内山のスケールの大きさ。そして決め手・首投げの豪快さ。間然とするところのない取組である。

栃錦は取組後、「優勝が決まったあとの千秋楽によくあれだけの相撲を取った」と、師匠の春日野(元横綱栃木山)に褒

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大相撲ー私の好きな取組①

大相撲ー私の好きな取組①

第一弾に紹介するのは、やはり双葉山ということになる。それ以前の相撲は映像があまり残っていない。

双葉山の取組の中で最も有名なものは、連勝が69で止まった一番だろう。相手は後に横綱となる安藝ノ海だった。
あの一番はあくまで「歴史的な取組」であって、「私の好きな取組」ではないので割愛する。

さて、双葉山対安藝ノ海で私が好きな取り組みが以下。1942年夏場所である。

実況で「近代速攻相撲の妙」と言

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大相撲の「連勝記録」について(後編)

大相撲の「連勝記録」について(後編)

前編で、一般的な「連勝記録」の表に登場する力士の話は大体済んでいる。では後編で何を語りたいかというと、双葉山以前(江戸時代〜大正時代)の連勝記録についてである。

※前編はこちら

ここで、双葉山以前の力士も含めた連勝記録のベスト5の表を作ってみる。

1位 双葉山 69連勝

2位 谷風 63連勝

2位 白鵬 63連勝

4位 初代梅ヶ谷 58連勝

5位 太刀山 56連勝

恐らくこうなるは

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大相撲の「連勝記録」について(前編)

大相撲の「連勝記録」について(前編)

このnoteでは初めて、大相撲について書いてみたい。私は小学生の頃から相撲が大好きで、知識を相当蓄えていた。当時は相撲ファンというよりも相撲通という感じだったのだ。今ではだいぶ興味が薄れているが……。

今回は大相撲における連勝記録について少し書くことにしよう。以下の内容は私のおぼろげな記憶を頼りに書いているところも多々あるので、間違っていたら教えていただきたい。

はじめに、wikiさんから幕内

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