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子なし駐在妻が現地で人とのつながりを作るために試したあれこれ

駐在帯同家族が困ることのひとつとして、異国の地で人間関係を一から構築し直す必要があることが挙げられると思います。それまで通っていた会社組織から離れ、日本の友人とは時差がある上に普段の生活スタイルや価値観が変わったことで話を続けづらくなる。

「駐在妻のコミュニティがあるんじゃないの? 狭い世界で怖そうだけどw」などと訊かれたこともあるのですが、そもそもコミュニティ自体がないです……。もしかしたらあるのかもしれませんが、私には縁がありませんでした。子供がいれば公園やキッズルームなどでママ友の繋がりなどが作れるのかもしれませんが、子なし駐在妻にはそれもできません。

「まあ人と話すのも時間と体力が必要だし、今は勉強に集中しよう」とひきこもって勉強ばかりしていて人と話をしていなかった結果、精神的にかなり危うい状態になりました。コロナ禍を通して薄々気づいていましたが、少なくとも私は、週一回程度は家族以外の人と交流する機会がないと病む……!
ここでようやく危機感を持ち、いろいろと試行錯誤してみました。
同じく人とのつながり作りに困っている駐在帯同家族の方などの参考になれば幸いです。

ボランティア

まずは駐在妻のやることの王道、ボランティアに参加してみました。日本語を勉強する学生さんの日本語練習相手になるなど、現地の方と交流しつつ英語の勉強もできる、一石二鳥の良い体験ができました。また、ボランティアとして参加していた日本人の方ともお話することができ、とりあえずは対面で人と喋りたい欲を満たすことができました。

ESL

こちらも駐在妻がやることの王道のひとつ、ESLにも通ってみました。

通ってみると楽しく、渡米したあともオンライン英会話ばかりしていたのがもったいなく感じました(※)。ただ、英語の雑談はそれなりにビジネス英語ができる人間でもハードルが高いそうで、当然普段英語を使っていない私には、とても難しかったです。

※オンライン英会話はオンライン英会話で、格安で1対1で話せる、自分のやりたいようにレッスンを組める、毎日強制的に英語の勉強時間を確保できるなどの良さがあります。今回の場合は、せっかく現地にいるのにもったいないことをしたな、という意味です。

駐妻向け交流会

最初に「駐在妻のコミュニティなんてない」と書きましたが、家族の会社の縁から駐在妻向けの交流会に参加する機会に恵まれました。
最初は自分が「{配偶者}の妻」という肩書である前提の会に参加することにためらいがありましたが、人と喋らないことによる自分の精神状態の悪化がそれどころではなかったため、思い切って参加しました。思い切って参加してみると、皆様気さくに話していただき、現地情報の交換などできて楽しい時間を過ごしました。


……

さて、ここまでいろいろ参加してみて気づいたのが、多人数参加型の場だと、少なくとも私の場合はどうしても個人的なつながりを作りにくいこと。
学校や職場は入り口でフィルタリングがあり、何かしらの点で『近い』人間が集まりやすいわけですが、上記の場だと、「たまたま今同じ場所にいる」という点しか共通点がない上に大人数、ついでに私が芸能関係などのポピュラーな話題に疎いのも拍車をかけ、日本食材の手に入れ方など無難な話題のみに終始せざるを得ませんでした。

※ちなみに、駐在妻同士の交流という点では、私の場合、変に滞在国に拘らず、オンラインのコミュニティに参加したほうが、キャリアに対しての価値観やそれに基づく行動、方向性などが近い方が多く、話しやすく感じました。もしかするとオフラインの交流で出会った方でも近い方がいたのかもしれないのですが、オフラインの交流だとそういった点まで踏み込むのがどうしても難しかったのです……。

日本人向け掲示板

ここまでを踏まえて改めて似たような境遇の方が書いたブログを巡り、ここでようやくびびなびニューヨーク掲示板などのサイトの存在を知りました。
これらの掲示板で声をかけたりかけられたりを重ね、ようやく人とのつながりを作ることができました。事前に掲示板やメールでやりとりができ、趣味や雰囲気がある程度わかった状態で1対1で会ってじっくり話す、というスタイルが自分には合っていたようです。
ちなみに駐在妻だとinstagramをやっている方が多く、そちらでつながる方も多いようです。私はinstagramに不慣れなため、掲示板にしました。

リスク対策

もともと日本でもオンラインで知り合った人と会う機会はあったため、掲示板でつながった人と会うことには抵抗感はなかったのですが、とはいえリスクはゼロではありません。トラブル防止のため、念のため私は以下のような対策をとっていました。

  • 待ち合わせの相手や会う場所、帰宅予定時間などについて、事前に家族に共有

  • Google地図の位置共有機能を使って家族に逐次位置情報を共有

  • 公園やチェーンのカフェなど、人の多い、開けた場所で会う

(追記)情報管理

一度に複数人の方と同時進行でやりとりすることもあったため、Googleスプレッドシートで情報整理をしていました。お名前や事前のやりとりでお聴きした情報、LINEなどの交換状況など、一覧にしておくことで頭の整理ができ、実際にお会いする直前にお相手の情報をスムーズに頭に入れておくことができました。

まとめ

こうしてまとめてみて、改めて「自分の機嫌を保つのに何が必要かを把握する」「無理せず自分に合ったスタイルを見つけることが大事」という当たり前のことに気づかされました。
慣れない駐在帯同生活、せっかくの機会と新しいことにチャレンジすることも大事ですが、無意識にストレスフルな生活をしていることも間違いないため、「上手く自分の機嫌は取る」「無理はしない」は常に気を付けていたいと思います。


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