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33:(新社会人向け)「新人研修がムダではないか」と思ったら

新社会人の方に向けて

今回は新社会人の方に向けて書いてみたいと思います。
新社会人の皆さん。
現在どのような状況でしょうか。
企業によっては既に新入社員研修を終了し、現場配属が始めっているでしょう。また企業によっては7月とか8月まで、もしくは今年いっぱい研修だ、という企業もあるかと思います。
企業によっては研修がなく、すぐに配属という企業もあります。
それぞれ状況は違うと思いますが、どちらにせよそれぞれ新社会人として社会や会社組織に適応しようとしている時期ですね。
私はカウンセラーと同時に企業向けの研修を行う講師という仕事をしています。最近は若手研修よりは若手を育てる側のメンターやOJTトレーナー、リーダー、管理職、またレジリエンスやキャリア、女性活躍といった階層ではない括りで登壇することが多いのですが、やはり4月は新入社員研修の依頼をお受けすることが多いです。
今年は4月5日から登壇が始まり、今月いっぱいは全て新人研修に登壇します。
で、私はいつも思っているし気をつけていることがあります。
それは「この新人研修を新人の方々にどうやって必要だと思ってもらえるか」ということです。
人はお腹がいっぱいの時、またお腹が空いていることに気づかない時、お腹空いていても目の前の食事が美味しそうに思えない時、食事をしよう、食べようとは思わないですよね。
研修も同じで、ある程度いっぱい学びすぎてしまうと「もうこれ以上覚えられないよ」となるし、「この研修、今の自分に必要とは思えないな」となると「この研修つまらないな」となります。
こうなってしまうといくら新入社員の時間を使ったり企業がお金をかけて、講師が色々と話して提供しても新人が「食べて」くれないわけですから全て無駄になってしまうこともあるのです。
新人、企業、講師誰にとっても幸せではない状況になってしまわないために、今日は新社会人の方に「この研修がムダではないか」と思ったときに考えてみてほしいこと、やってみてほしいことを書いていきます。

研修の効果効能とは?

私が思う研修の必要性を書いてみます。大きく分けて3つあります。
①まとめてインプットするため
②組織の既存社員に受け入れやすくなるため
③学生から社会人への移行を行うため

どうでしょうか。
①はわかりやすいですね。それぞれの現場で教えるのが負担だったり、現場に任せるとまだらな知識になってしまったり、全員が身につけておくべきだから各現場よりまとめて学んだ方が効果的だったり、ということです。マナーとか仕事の進め方とかホウレンソウなどのコミュニケーションがこれにあたります。また技術的なことや商品知識などもありますね。
②これは少しわかりづらいのかなと思うのですが、これは組織側の準備のため、という意味です。研修のためスーツで歩いている新人がいたり、マナーを学んだばかりであろう挨拶をしていたり、工場見学に来ていたりと、新人が会社組織内において既存の社員が見る機会があると既存の社員からすると「新人が入ってきたんだなぁ」「じゃあ、5月ごろにはうちの部署にも来るかな」などと感じたりします。こうやって組織の人に受け入れ態勢を作っていく、という意味もあるかと思います。
③は簡単に言ってしまうと「急な刺激を避ける」ということです。新人が苦しむことの一つとして「リアリティショック」ということがあります。これは学生時代に外からみていたその企業だったり会社ということに対して「思っていなのと違う!」とショックを受けることです。これはその企業が外見は良いけど中身としては良くない状態だった、ということもありますし、新人が高い理想を持ちすぎてしまっていた場合には、企業自体は良い状態だったとしても、やはり「思っていたのと違う!」は起きてしまうわけです。それが新人研修という期間を経ることで、「社会とは会社とは」という実態が見えてくることで、ある程度冷静に現場を見ることができるのではないかと思います。
いかがでしょうか。上記に3点が私が研修が必要ではないかと思う理由です。

ムダな研修はないのか?

結論から言うと「ある」のではないかと思います。
もう少し具体的な書いてみると「効果が少ない研修」と「今は効果が少ない研修」が存在しています。
先に「今は効果が少ない研修」について書いてみます。私は毎年いくつかの企業の依頼で新入社員向けに「レジリエンス研修」を行います。これから起こる様々な逆境や落ち込む出来事に対して、いかに「回復しやすくなるか」ということを学ぶ研修です。この研修はもちろんとても大事な内容であるし、ぜひ知ってほしいと思っていますが、新入社員からすると「少し先」の内容であることが多いのです。最初は新入社員としてある程度コントロールされた環境下にいることが多く、仕事の質量ともに乗り越えやすいものが設定されます。1年目の終わりや2年目くらいから段々と仕事のレベルが上がり、逆境や落ち込むことも増えてきます。その場合この「レジリエンス研修」は「今は効果が少ない研修」と言えるかと思います。すぐには使わない、という内容ですね。
もう一つは「効果が少ない研修」です。こういう研修も残念ながら存在しています。例えば研修内容が難しすぎたり簡単すぎたりして研修を受ける人にフィットしない場合や講師が未熟で適切な研修を実施できていない場合もあります。
これはあくまで私の主観になりますが、こういう研修も効果が少ない、または効果がないように思う研修があります。
それは厳しい講師がひたすら受講生を追い詰めるような内容です。
こういう研修は例えば厳しい現場があり、その現場に行く前に耐性をつけたいから、といった理由だったり、また「あんな大変な研修を受けたんだから」という乗り越えた体験が必要である、といった考えなどから設計することが多いです。要するに「現場に出てもできる気がする」状態にしたいという目的です。
バンデューラによるとこの「できる気がする」=自己効力感を醸成するためには4つの源があります。4つの源とは「制御体験」「代理体験」「言語的説得」「生理的情緒的状態」です。
このうち上記の研修は「制御体験」にターゲットを当てているということが言えます。この「制御体験」は簡単に言えば成功体験のことです。ですからこういった研修の要件としては「成功する」ことが条件となるのです。にも関わらず、同種の研修によっては受講生に失敗だけを与えてしまう終わり方をしてしまうケースがあります。
これでは研修の目的である「できる気がする」状態にはなりませんので効果が少ない、ということが言えるのです。

「新人研修がムダではないか」と思ったらどうするか?

ではどうするか?について書いていきます。
一つ目は上記に書きました「研修の効果効能に目を向ける」です。
研修の内容だけではなく「受けている」という行為そのものに価値があるんだ、という見方です。自分は組織のメンバーに認められるプロセスにいるんだ、適応しているプロセスを踏んでいるんだと考えてみるのはどうでしょうか。この場合は研修に参加し続けるだけで価値があることになります。
二つ目は「まずは受けておく」です。
例で出しました「レジリエンス」のように今は使わないけれどいつか使う可能性のある、という研修は存在しています。理想としては自分が欲しい時に欲しい学びをという希望は持っていいし理想ですが、ある程度の人数を一気に研修をする必要がある企業の場合、それが難しい場面も存在します。その場合はまずはしっかりと受講しておく、ということです。今後絶対に使わないことを企業は通常お金を出して研修をしませんので。
三つ目は「自分の学びたいことを要求する」です。
これはちょっとハードルが高いですね。この研修ではなく違う研修を受けたいと表明するのは勇気が入りますし、研修を企画した人事部の方々が聞いてくれるかもわかりません。ただそんな大袈裟なことで考えなくても、例えば講師に質問することだけでも要求の一つといえます。研修の内容は興味が持てなくても講師のプロフィールから吸収できそうなことを見つけて質問していくと思いもよらない学びを持つことができることがあるのです。私はカウンセラーとして活動していることを研修冒頭の自己紹介で話していますので、例えばリーダーシップ研修で登壇している休憩時間に「自分の彼女がうつ病になっていて・・・」といった相談に来る人もいます。講師の方全員がそういったことを歓迎するかはわかりませんが、私自身は大歓迎です。どんな内容であれ、どんな形であれ、今日という時間を無駄にしていない行動だと思うからです。

さて、いかがでしょうか。
今日の内容は実は研修だけの話ではなくて全ての仕事に通じます。
ムダだと思う業務や打ち合わせなど、そう思う出来事は数多く存在します。
そういった時に「ムダな時間だなぁ」と思いながら何もせず得るものもなく1日を過ごしてしまうのは1日だけならまだしも何日もあるとすると、それは長い目で見ると多くの時間の損失となるのです。
自分の取り組みことがムダなことではないかと思った方は、よければ上記の内容を当てはめてみて欲しいと思います。
ぜひ、良い1日を過ごしていくことを繰り返していってください。
大事な1日を丁寧に過ごして欲しいと思います。

私も少しでも皆さんの役に立てる研修になるよう頑張っていきたいと思います。

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