🍒TradingViewに財務指標スコアを表示させるインジゲーター（日本語版）。成長力のある企業に投資する。特典🎁インジゲーターダウンロード有り

2021年8月23日 23:35

こんにちは、ちぇりです。
今日は、私が使っているTradingViewチャートに財務諸表の比率分析指標を表示させる方法と、指標の読み方についてお伝えしていきます。

使うのは、チャート分析アプリケーション「TradingView」です。
まだ使っていない人は無料で使えるので是非使ってみてください。
パソコンとスマホでデータ連携ができるし、操作性もとても良いです。テクニカルトレード初心者さんにもオススメです。

無料版でも十分使えます。
プラン別の機能と価格の比較は下のリンクから確認できます。

❑ 投資する際は何を確認しますか？

・株式サイトのトレンドに上がっているから？
・これから上がりそうな業界だから？
・ＳＮＳで話題になっているから？
・決算発表が良かったから？
・割安感が高いから？
・証券会社のDMメール銘柄に紹介されたから？
・スクリーニングでヒットしたから？
・成長性が高そうだから？
・財務状態が安全そうだから？

などいろいろあると思います。

しかし、ＳＮＳ情報でも、スクリーニングでも、証券会社からの紹介でも、決算発表であっても、最終的には買う前に自分で判断して買うと思います。

その時って、財務状況の確認はしていますか？
ROAが高い企業、負債が少ない企業、キャッシュフローが多い企業、利益率の高い企業・・・　いろいろあります。

❑ 財務指標はなぜ重要？その内容と重要性とは

財務指標は、企業の財務状態や、業績の良し悪しを数字で把握・評価するための指標です。

決算書の数字をもとに、決められた計算式で算出することで規模が異なる企業同士でも相対的な比較を実施しやすくなります。

【需要性１】企業の状態を客観的に正しく理解ことができる

会社は従業員が増えたり、取引先が増えたり、新たな事業を立ち上げていくと、いまの会社の状態がどうなっているのかが分からなくなってしまいます。いま、この会社で何が問題になってきていて、どこから改善着手をしていけば良いのかを気付かせてくれる指標でもあるんです。

企業の健康状態を採点するスコアにもなっているので、投資する上で
・その企業に投資しても大丈夫なのか？
・経営状態が悪化していないか？
・まさか倒産するリスクが迫っていたりしないか？
など投資先を見定めていく必要があります。

【重要性２】他社との比較を客観的に比較することが出来る

経営していく上で、同業他社との比較は重要です。
財務指標は、規模が異なる企業でも決められた計算式で比較ができるように、それらの評価を比率などで算出します。
・労働生産性は他社と比較してどうか？
・他社よりも売上力が高いかどうか？
・利益率は他社と比較してどうか？
などを客観的数値で比べることができるから重要視されています。

❑ 経営状態を分析する指標の数は何種類？

企業の健康状態（財務状態）を確認するのには大きく２つの視点があります。

・財務指標：財務状態を把握するための指標
・財務分析：財務指標を元にに企業の安全性や成長性を詳しく評価

日本で一般的に使われている財務指標は３０程あります。

１．収益性分析にて使用すべき財務指標（８個）
　　１．売上高経常利益率
　　２．自己資本当期純利益率（ROE）
　　３．売上高総利益率（粗利益率・粗利率）
　　４．売上高営業利益率
　　５．売上高販管費率
　　６．総資本経常利益率
　　７．総資本利益率（ROA）
　　８．総資本回転率

２．安全性分析にて使用すべき財務指標（９個）
　　１．流動比率
　　２．自己資本比率
　　３．当座比率
　　４．負債比率
　　５．固定比率
　　６．固定長期適合率
　　７．営業キャッシュフロー
　　８．投資キャッシュフロー
　　９．財務キャッシュフロー

３．生産性分析で使用すべき財務指標（５個）
　　１．労働生産性
　　２．資本生産性
　　３．労働分配率
　　４．売上高付加価値率
　　５．有形固定資産回転率

４．成長性分析で使用すべき財務指標（７個）
　　１．経常利益成長率（増益率）
　　２．総資本成長率
　　３．売上高成長率（増収率）
　　４．営業利益成長率
　　５．自己資本成長率
　　６．売上高研究開発比率
　　７．従業員増加率

❑ 財務指標って難しそうだけど要するになに？

財務指標の名前って、漢字漢字、似たようなアルファベットだったり、回転率とか利益率とかが出てきて、それだけで難しそうに思ってしまう？
私も初めは拒否反応を起こしてしまい、財務分析教科書はすぐに枕となっていました。資格取るために一夜漬けで勉強していたのが懐かしい...

簡単に財務指標の内容をみてみます。

財務と指標って難しい用語が多くて抵抗を感じてしまうので、イメージが付きやすいような簡単な言葉を使って説明していきます。
暗記する必要はないので、この指標はこんなことを知りたいんだな！というのがなんとなく分かれば結構です。

　１．収益性を計る指標

　１．売上高経常利益率（％）
　　　本業以外の部分も含めた企業全体の稼ぐ力。

　２．自己資本当期純利益率（ROE）（％）
　　　企業の自己資本に対する経営効率の高さ。

　３．売上高総利益率（粗利益率・粗利率）（％）
　　　企業の商品力の強さ。

　４．売上高営業利益率（％）
　　　営業活動や広告、管理部門も含めた企業の稼ぐ力。

　５．売上高販管費率（％）
　　　企業の経費効率の良さ。

　６．総資本経常利益率（％）
　　　資本全体からどのくらいの通常利益を生み出したか。

　７．総資本利益率（ROA）（％）
　　　資本全体からどのくらい効率よく最終的な全体利益を生み出せたか。

　８．総資本回転率（％）
　　　事業に投資した資本（資産）をどのくらい効率よく活用できたか。

なんとなく、わかりましたか？

　２．安全性を計る指標

　１．流動比率（％）
　　　短期的な支払い能力が問題ないかどうか。

　２．自己資本比率（％）
　　　自己資本と他人資本の比率から財務状態の安定性。

　３．当座比率（％）
　　　流動比率よりもさらに短期的な債務返済能力。

　４．負債比率（％）
　　　自己資本に対する中長期的な債務返済能力。

　５．固定比率（％）
　　　固定資産への投資金額の自己資本比率から長期的な支払い能力。

　６．固定長期適合率（％）
　　　固定資産が安定した資金でまかなえているかどうか。

　７．営業キャッシュフロー
　　　本業によるお金の流れはどうか。

　８．投資キャッシュフロー
　　　固定資産や株の取得や売却によるお金の流れはどうか

　９．財務キャッシュフロー
　　　資金調達や返済によるお金の流れはどうか

自分が稼いだお金で負債の支払いがちゃんとできているのか？
お金の流れは良好なのか？ということが分かってくると思います。

　３．生産性を計る指標

　１．労働生産性（￥・＄）
　　　付加価値を生み出すため人件費をどのくらい効率に使えているか。

　２．資本生産性（￥・＄）
　　　付加価値を生み出すために投入した資本を効率的に使えているか。

　３．労働分配率（％）
　　　人件費の適正度合いはどうか。

　４．売上高付加価値率（％）
　　　企業が新しく創造した価値の割合はどのくらいか。

　５．有形固定資産回転率（回）
　　　収益を生み出すために有形固定資産を効率的に使えているか。

従業員のコスト（人件費）や、投資した資本や、生産設備などで効率よく生産ができているのか？　ということが分かります。

　４．成長性を計る指標

　　１．経常利益成長率（増益率）（％）
　　　　効率よく利益を獲得する力がどのくらい成長しているのか。

　　２．総資本成長率（％）
　　　　資本が１年間でどのくらい増えて企業規模が拡大したのか。

　　３．売上高成長率（増収率）（％）
　　　　売上高が１年間でどのくらい増えたか。

　　４．営業利益成長率（％）
　　　　本業で利益を獲得する力がどのくらい成長しているのか。

　　５．自己資本成長率（％）
　　　　自己資本をどのくらいのペースで増やせたか。

　　６．売上高研究開発比率（％）
　　　　研究開発にどのくらい注力しているのか。

　　７．従業員増加率（％）
　　　　従業員がどのくらい増えて企業が成長したのか。

企業がどのくらい成長しているのか？　
自己資本と比較してどんな感じか？
従業員が増えて人件費が増えても成長しているのか？
など将来性も見えてきそうです。

業種や業態によって資金繰り方法も異なるので、すべての指標が必ず良くなくてはならない！　ということはありませんが、財務指標ってこんな事を企業規模に影響されずに経営状態を把握するんだ、ということが分かっていただけたでしょうか。

自分のお金を投資するのですから、健康状態が良い企業に投資したいです。そのためにも財務状況は必ず確認をするようにしましょう。

❑ 財務指標をチャート上に表示できる

そんな財務指標をTradingViewチャートに表示できて、
いつでも「ポン❗」と確認ができたら、嬉しいですか？
わざわざ、企業ホームページを探して、財務諸表をダウンロードして、決算書を前年と比較して、電卓たたいで計算しなくても済みます。

企業分析サイトももちろん利用しますが、チャート上に出てくれば、ちょこっと確認がチャート上でできて、詳細を確認したくなったら、バフェットコードさんのサイトへ飛んで過去数年対比グラフを確認すれば、効率も良いし安心できます。

チャートに指標が表示されていると、財務分析の確認のきっかけにもなります。

このあとに紹介するインジゲーターは、それらの指標の中からいくつかをピックアップしてTradingViewチャート上に表示してくれます。スコアが表示されるのですが、嬉しいことに、指標成績によって良し悪しを色で分かるようにしてくれてあるんです。
ライム・グリーン・シルバー・オレンジ・レッドでパレットの色が変わるので、ほんとに見てすぐに分かります。

英語なので少し「？？？」なものもありますが。
ライム　（スコア：　２）　非常に良い
グリーン（スコア：　１）　良い
シルバー（スコア：　０）　普通
オレンジ（スコア：ー１）　悪い
レッド　（スコア：ー２）　非常に悪い

になります。

❑ 取得できる財務指標ってどんなものがある？

先程、日本でよく使われる財務指標を紹介しましたが、海外ではどんなものが使われているのでしょう？　TradingViewで取得できる財務指標について見てみます。
勉強したのだから、他にも指標を追加したくなるのが人間の欲です。

TradingViewはPineで様々な財務データを利用することが可能です。
その豊富な指標の数にびっくりしました！
このノートに書こうと思っていましたが、とても書ききれない数なので、種類についてはこちらを御覧ください。

財務データの値は　financial 関数で取得することが出来ます。
関数：financial (symbol, financial_id, period, gaps)

取得できるレポート期間（会計期間）は３種類です
・TTM：１２ヶ月
・FY　：会計年度（通期）
・FQ　：四半期

財務データによっては「会計年度（FQ）」「１２ヶ月（TTM）」のデータは取れないものもあります。

❑ 財務データの取得元について

Tradingviewで提供されている財務データはGAAP、SEC、FASBだそうです指標についてはこちらを読んでください。

＜以下、TradingViewヘルプデスクの回答＞
Q.ファンダメンタルデータが他のソースと異なるのはなぜですか？

A.
財務データはGAAP、SEC及びFASBのルールと基準に従って収集されます。これにより多種多様な国や業界に属する様々な企業の金融商品のデータを色々な期間で視覚的にデータを比較する事が可能となります。

当社のデータプロバイダーは様々な国や個々の企業の独自のレポート機能を考慮しています。データプロバイダは主要な情報源（企業の年次および中間報告）や会社役員に直接帰属する他の情報源から取得したデータに基づいて新たなIASC標準を含むさまざまな会計基準を考慮しています。

当社のファンダメンタルデータの主な提供元は標準化された方法に従ってデータを調整しますので、財務データが年次または中間報告書で示されるデータと必ずしも一致しない場合があります。従って当社のWebサイトに表示されている標準化された数値が報告書の数値と異なる場合、これは弊社サイト上の表示が誤っているという意味ではありません。示されている数値は標準的な会計手順に従って調整されている事にご注意ください。

Q.なぜデータを標準化するのですか？

A.
GAAP、SEC、およびFASBの会計要件に基づく場合でも、企業の財務データの表示方法には大きな自由度があります。
開示方法は企業や業界によって大きく異なります。
適切に会計処理が行われていない場合、企業の年初の報告（例．2001年度会計の2001年3月）は比較にバイアスが生じる可能性があります。
多くの国に独自の会計手続きがあります。

ということなのだそうです。
独自の計算方法がたくさんあるんです！差はあるものです！
と言っているのですかね。
誤差が大きくなければ、それで良いと思っている私は十分です。