【2022年3月】お気に入りの新譜

2022年4月10日 10:25

こんにちは。
今月も備忘録的にやっている新譜まとめを書いていきたいと思います。

今月のトピック

Awich初の日本武道館単独公演「Welcome to the Queendom」

今月のトピックしては3月14日にAwich初の日本武道館単独公演「Welcome to the Queendom」が開催されたことでしょうか。
ABEMAでも無料中継されていたので、地方在住の僕もWebからですが見られました。このABEMA20万人近く見ていたとか。

ライブの内容としては、Awichを表すワード「女性」「沖縄」「地元の仲間」「クルー」「家族」等を全て一つのライブに詰め込んでいて、メジャー契約し今からポップフィールドに攻めていくタイミングで自己紹介として完璧なライブ。
ZORNに次いで自分の人生を全面に押し出したヒップホップが、日本でも通用するようになったんだな、と思って勝手に感動してました。

またフィメールラッパーとしては、一度COMA-CHIというラッパーが2010年前後にポップフィールドに攻めていたのを思い出しました。

COMA-CHIは、2005年のB-BOYパーク準優勝、2006年にはインディーズ1stアルバム『DAY BEFORE BLUE』をDa.Me.Recordsより発表。
クラシック名高い「ミチバタ」を産み出しシーンでは誰でも知る存在に。満を持してのメジャーデビューでした。

僕もリアルタイムで聴いており応援していたんですが、当時メジャーではJ-POPに寄せた曲しか売れないし、出せないという背景がありました。（当時はラップ聴く人が少ない、一般的にラップ＝ファンモンのイメージが強かった等）
最初はヒップホップを軸にキャッチーさを混ぜてましたが、徐々にJ-POPにシフトしていきラップより歌うことが増えていきました。

本来はヒップホップ濃度を一定残した上で、曲を出していきたかったんだと思いますし、シーンも望んでいたと思いますがそれが叶わない時代でした。

僕の視点だと、当時COMA-CHIがしたかったことをAwichが成し遂げたんだと思いました。当時の歴史的な背景や詳細はつやちゃんさんが書いてくれています。(この言語化力欲しい)

様々な視点で見ても、この武道館公演は日本のヒップホップ史に刻まれるライブになったと思います。

紛れもなく日本のクイーンでした。

今月のピックアップ新譜

★★★★★ 年間ベストに確実に入る名盤
★★★★     年間ベストに入るかもしれない良作
★★★         曲単位で良い曲がある良作
★★             あまり合わなかった作品
★                 全く合わなかった作品

Awich - Queendom ★★★★★

トピックでも書いた沖縄出身でヒップホップクルーYENTOWNにも所属するAwichの5枚目のアルバム。
タイトルにもあるようにヒップホップシーンのクイーンになるためになるために作ったアルバム。ある意味自己紹介的なアルバムになっていて、自身を表すトピックが散りばめられています。

ドリル的なアプローチの「GILA GILA」、尊敬するANARCHYと共演曲「やっちまいな」、地域に根付いて活躍するラッパーとマイクを繋いでいく「LINK UP」
今の自分の思いや家族に向けた思いを歌う「44 Bars」

あたりが聞きどころです。

KICK THE CAN CREW -THE CAN ★★★★

KREVA、MCU、LITTLEからなる3人組のクルーKICK THE CREWの6枚目のアルバム。インディーズデビューから25年、メジャー1stが出て20年経つレジェンドヒップホップクルー。

過去作と比較すると、ラップの比重が強くなっていて3人がビート上でスキルの競い合いをしている印象。今でも続く"仲間でありライバル"という関係性がよく出ています。
KICK THE CAN CREWに関しては特別な思いがあるのでまた別で書きたいと思っています。

目標や夢を缶に例えて3人がバチバチにラップする「THE CAN (KICK THE CAN) 」、レコーディング含めた空気感をリリックに落とし込んた「カンヅメ」
変わり変わる風景を哀愁漂うビートに乗せる「Playground」、約20年前に作っていた寄ってこいの2022年バージョン「今こそ寄ってこい feat. RYO the SKYWALKER & NG HEAD 」、同棲ソングに見せかけて個々がの好きなもの愛を歌った「住所 feat. 岡村靖幸」

あたりが聴きどころです。