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時代が変わったのかもしれないと思った日。

やーっと仕事に復活しました。足の調子を様子見しているので、まだフルタイムでは働けないのですが。
私のいない間に18歳の子がキッチンに入ったようでその人の年齢を聞いて驚きました。料理を始めて1年くらいらしく、調理師学校も二件行っていて情熱があるんだなあと。私もそのくらいの年に料理の世界に入りたかったなあ、などと心の中でぼやきつつ、自分の料理業界歴の長さに自分で改めて驚いたり。
私が知ってる料理の知識は全部レストランで働いて体得してきたものです。
今まで働いてきたレストランはほとんどがほぼ絶対王政みたいな形でヘッドシェフが言ったことにみんなが従うという形でした。

今のレストランはヘッドシェフが総括してはいますが、働いているシェフたちがコラボレーションしてメニューをつくる形であり、みんなが意見を出しやすいシステムになっています。
スタッフの就業年数が長かろうが短かろうが、アイデアが良ければ採用されてメニューになることも。
もちろんレストランにもよるとは思いますが、長年業界にいると年々レストランのキッチンの運営の仕方が変わってきているように思います。
できない人に優しいシステムのお店も増えてきているのではないでしょうか。

去年まで働いていたレストランがミシュランスターだっただけに、その辺りはギャップがあります。
そのたぐいのレストランでは、やっぱりクレイジーに能力やアイデアのある人が上にいて、そこについていけるようにできない人は努力しなければその職場で生きていけない。というか、みんなそれを望んで入ってきているはずなので。できない人に厳しいわけではないけど、できないことをできるようになるように次の週までに自分でトレーニングしてできるようになるか、できなかったらその仕事は与えてもらえない。仕事が遅ければ間に合わない、最悪どうしてもできない人はクビという世界。

今のお店はミシュランではないけれど、働き方も料理も自分らなりのコンセプトを守っている感じのお店です。
最初に書いた通り、上に立つスタッフが仕事を始めたばかりのスタッフの意見にも耳を傾け、それをリスペクトする。
だから、仕事の仕方もみんなにできるだけ公平な形で進めます。
今までエクストリームに何かを追求するようななお店で働いていた分ギャップがあり、自分の中でちょっと厳しいなあと思うような妥協もしなければなりません。
そんな中で自分のスタイルを保っていくのにはどうしたらいいか。
いい意味での妥協点を探していく。
私がそのお店で働くことが好きなのはローカルの食材に触れられるのと、あとは毎週メニューを変えることへのチャレンジ、そしてもう一つのチャレンジが加わりました。若手の人たちとどうコラボしていくか。なかなかやりがいのあるテーマをいただいたように思います。
年々頑固になっていくような年齢ですが、折れることも大事なんだなあ、と学びました。
頑固ババアにはなりたくないですもの!
今週も、肩に力を入れず、頑張っていきます。


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