見出し画像

生きるのが辛く感じたら、立ち止まってみよう。

こんにちは。宮永千恵です。
大型連休を前に、全国的な自粛。飲食店や小売店、エンターテイメント業界、スポーツ界を中心に、大変なことになっていますね。

ロスに住む音楽関係の知り合いによると、カリフォルニア州知事が「コンサートやスポーツイベントなどは、ワクチンが出来るまでは開催しないかも。早くてワクチン使えるのは2021年の4月。イベント等の再開は早くて2021年の秋頃だろう」
と発表したそうです。

日本はどうなるかわかりませんが、5月6日まで自粛すれば終わる、というものではなく、長期戦になって行くことが予想されますね。

ここ数日、変化についていけない方や、今後に対する不安の相談を多くいただくので、少しまとめてみようと思います。

自粛になって仕事や収入が無くなった方
自粛して家にいたいのに、仕事が休めない方
家族との関係が難しく、家にいるのが辛い方

などなど、同じ「自粛による変化」でも、その変化の内容や、不安の感じ方は人それぞれ。
しかし、わずか1、2か月の間に一気に状況が変わり、先行きが見えない、と言うことはみなさん共通のことでしょう。

中には、あまり危機感や不安のない方もいらして、You Tubeデビューしてみたり、オンライン化で早速動き出したり、「アフターコロナの世界が楽しみだ」なんて発信する人もいる。
そんな人を見て、さらに不安や焦りを感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今元気な人のほとんどは、過去に痛い経験があった人

私は仕事上、これまで1000人以上の方の人生相談やお金の事情も伺ってきたので、SNSのお友達で情報発信している方の過去と現在の様子がだいたいわかるのですが

さあ、次だ!と、元気に動き出したり、あまり不安を感じていない人のほとんどは、過去に何かしら経済的な大きな打撃や大きな病気など、結構大きな困難を経験したことがある方です。

リーマンショックで突然の解雇にあったり、株で数千万〜数億の借金を負った方
両親が知り合いの事業の連帯保証人になっていて、ある日突然家がなくなった方
取引先の海外の工場が災害にあって、倉庫(商品)が全てダメになり、借金だけが残った方

など、お金に関する経験をした方や、
大きな病気や、事故に巻き込まれ死の淵をさまよったことがある方、など。

あまり表には出していらっしゃいませんが、実は過去に「そんなこと!」と言うような経験をされている方はいらっしゃるものです。

だいたい、そう言う方は、今、元気です。
人間、一度地獄を見ると、強くなるものですね。

人は皆、自分が経験したことのない「枠」や「振り幅」から出るときに不安や恐怖を感じます。
それが今、「人類初」といわれる状況が世界中で起きているのですから、不安を感じるのは当然のことなのです。

不安や困難を感じる自分を許してあげましょう。

例えば、震災や事故のように一瞬で起きてしまうとインパクトは大きく、「絶望」は感じますが、どうにもならない現実がそこにあると「上がるしかない」と切り替えることも出来ます。

しかし、今は、「確実に日本(あなたの街)がイタリアやニューヨークのようになる」と言う確約もなく、日本の方が清潔だから広がりにくい、とか、医療体制はしっかりしている、とか、日本人はなんらかの理由で重症化はしない、という噂もある。動こうと思えば動ける、一見今までと変わりない中で「自粛」。
やろうと思えば出来ることを、自らしない選択をしなければならないのですから、フラストレーションが溜まりますし、不安を感じるのは当たり前なのです。

しかも、相手は目に見えないウイルス(健康)と、もう一つ、いつ戻るかわからない経済。

通常、大きな困難というのは、健康か経済か、のいずれかが起こるものです。
しかし、今回はその両方が天秤にかけられ、どちらかというと健康を優先して自粛しているにもかかわらず、収まる傾向もなく経済が大きく打撃を受けているのですから、ダメージは大きいと思います。

心が折れそうになったら、一休みしましょう。

飲食店がテイクアウトを始めたり、漁師さんや農家さんが破格で直販の案内を出したり、仕事をオンライン化するなど、「今出来ること」を考え、動き出していることはとても素晴らしいことと思います。

出来ないことを嘆くより、今できることをやることはとても大事ですね。

でも、もし、不安で押しつぶされそうになったり、生きていくことが辛く感じたら、一旦全てを休止して、1日2日、ゆっくり休んでみてください。

お金のこと、仕事のこと、将来のことを考えることをやめ、ただ1日、ぼーっと、空を眺め、近所の出来るだけ人のいないところを散歩し、道端の花や街路樹を眺めてみる。
空いているお店で、好きなおやつを買ってきて、家でコーヒーを入れてのんびりカフェタイムをしたり、テイクアウトで夕食をデリバリーして見るのも良いでしょう。

画像1

何も1か月、とか、1年何もしなくていい、という訳ではありません。
1日か2日、仕事がないなら1週間でもいい。

不安の原因となっていることから離れて、頭と心を休めてください。

そして、晴れた日には出来るだけ太陽の光を浴びてください。遠くにいかずとも、近所を散歩でも、バルコニーに椅子を出して、で十分です。
太陽の光がなければ植物も育ちませんし、この世に色が存在しないように、太陽は全てのエネルギーの源。あなたの体に「陽」の気を満たしてくれます。

一番悪循環に陥りやすいのは、不安や恐れがいっぱいの時に、それから逃れるために行動を起こすこと。
例えば、広告で見かけた投資を始めたり、「稼げる」という副業を始めてみたり。
残念ながら、心身の状態が悪い時に始めるものは、うまく行かないことが8割です。詐欺サイトにクリックしてしまっていたり、よくよく落ち着いて考えたら「無駄なものに権利金や高い受講料を払ってしまった」となるケースが多いのです。

セミナー業界の私が言うのも何ですが、宗教や高額商品をずっと売り続けるセミナーにハマってしまう方もこのパターンです。

流れが悪い時、心身の状態があまりよくない時は、まずは休むこと。

頭の中を空っぽにして、ぼーっとする。

ただそれだけですが、一度空にすると見えてくるものや、気づくことがあると思います。

何が大事で、どうしたいのか、見つめてみましょう

これは、頭で考えても答えは出ません。
そして、幸せの基準は人それぞれ。

不安や悩みをずっと思い続けていると、同じことがぐるぐると頭をめぐり、身体中がそのことでいっぱいになってしまいますが、一度空っぽにすると、何気無く見ていたテレビドラマのセリフの一言や、SNSの誰かの投稿で、ふと、今までになかったアイデアが浮かんだり、出会いがあったりするものです。

自粛になって仕事や収入が無くなった方

この先も続けたい仕事ですか?
10年先も、やっていたいことですか?
他にやりたいこと、出来ること、必要とされていることはありませんか?

このご時世でも人手不足の仕事や、変わらずに収入を得ている人もいます。
そんな人たちの仕事を調査してみてはいかがでしょう。
あなたの仕事に活かせるヒントや、もしかしたら仕事そのものを変えるきっかけになるかも知れません。

自粛して家にいたいのに、仕事が休めない方

同業他社も出勤していますか?
もし他社は在宅に出来ていたり、あなたが「この仕事は家でも出来るのではないか?」と思うなら、経営者や上司に提案してみてはいかがでしょう。
今ならリモートワークにするための補助金も出ます。
それすら取り入れない上司や経営者なら、ちょっと考えてみた方がいいかもしれません。

東京で始めて市中感染4名が確認されたのが確か2月14日くらい。そこからすでに2か月以上経過しているのですから、いまだにリモートワークが出来ない、しないのは、申し訳ないけれど危機管理や未来予測が足りないと言わざるを得ません。

しかし、それは経営者だけの問題ではなく、思っていても言わずにいる社員がそれを許しているという構図もあります。
5GやAIの発展で、コロナがなかったとしても変化はすでに起きてきていました。今回の騒動で、その速度は加速しています。この変化にも耐えられるか、残っていけるか、考えてみましょう。


医療関係や食品関係、官公庁、運送業など、どうしても出かけなければならない職業の方。
ありがとうございます。本当に感謝いたします。

ただ、あなた自身が「辛い」と思うなら、1日休んであなたの心の声を聞いてみてください。

その仕事にやりがいや生きがい、使命感を持ってやり遂げられますか?

少し前の海外の報道ですが、一度離職した看護師さんが、「看護学校に入る時、私は公衆衛生に身を捧げると決意した。この状況を放っておけない」と、家族に宣言しコロナ専門の病院の看護師の仕事に復帰した、という報道がありました。この方はきっと、何かあったとしても、本人も家族も後悔は残らず、誇りに思うことでしょう。

しかし、「なぜ私ばかり」とか「自分がいかないと周囲に迷惑だから仕方なく」と仕事に行くことが憂鬱に思うなら、万が一何かあった場合、あなたはきっと後悔し、誰かを責めます。そして家族の方もまた、誰かに対し恨みを持ち続けることになります。

これは悪循環しか生み出しませんので、誰に何と言われても、休みをとったり、職場を選び直すことをお勧めします。
たとえ医療が逼迫している病院の医療関係者だとしても、大事なのはあなたの命です。危険だと思ったら、逃げても良いのです。

フランスでは国が営業自粛をかける前に、ルーブル美術館の職員が感染を恐れる理由でボイコットをし閉館しています。
ありえない話ですが、もしも、日本で医療関係者が全員ボイコットをしたら、恐らく外出する人はいなくなるのではないでしょうか?

「誰かがなんとかしてくれる」と思うから、「自分1人くらい」という考えをする人が出てくるのです。


数年前の例ですが、知り合いの警察官で、刑事がどうしても性分に合わず、総務課に異動した方もいます。
看護師で命に関わることがストレスになり、企業の医務室勤務に転職した人もいます。

10年前にコンビニ店員をしていた中国人には、日本の商品を買い付けて中国で売るSNSバイヤーになっている方が多いそうです。

あなたの経験を活かして出来ることが、きっとあります。

ほとんどの仕事が止まっている今、1週間くらい休んでも世の中から取り残される、ということはありません。
むしろ休む方が時代の流れに沿っているのかもしれません。
この時期に、ゆっくり自分と向き合ってみてはいかがでしょうか。

家族との関係が難しく、家にいるのが辛い方

家が安心な場所でないと、本当に辛いですね。
「家族」という一番身近な人間関係は、その方の社会の人間関係にも影響するので、ぜひこの機会に解決していただきたいテーマです。

このことについては長くなってしまうので、またの機会にしようと思いますが
夫婦でも親子でも、「血が繋がっている」「家族」と思うと甘えや厳しさが出てきます。

たとえあなたの子供だとしても、「別の人格を持った、自分とは別の人」と思ってみてください。

少し離れて冷静に見る事で、辛さは多少柔らぐのではないかと思います。

多くの方は、顔も知らない他人のことはどうとでも批判できます。SNSの誹謗中傷がひどいのがこの例ですね。しかし、身近な人になればなるほど、他の人に言い難く、このために学校内のいじめや家庭内暴力は表に出てきません。
また、相談する相手が身内や知り合いだと、具体的な解決になりにくいのが現状です。

「家族だから」と我慢せず、「人としておかしい」と思うことは、中立な人、公正な人に相談してみてください。
地域の相談窓口や、警察、カウンセラーなど、頼れる場所はたくさんあります。あなたが信頼できて、力になってくれる人は必ずいます。

今、大事なのは心を病まないこと

心と体が健康なら、働くことはいくらでもできます。
人生いつでも何度でもやり直すことは可能です。
しかし、心を病んでしまうと、立ち直るのに本当に時間がかかります。

今は世界中のほとんどの人が困難を感じています。

苦しい時に、無理に頑張ると、心が折れます。
頑張れば頑張るほど、心がこじれて、病んできます。
苦しかったら、一休み。

そして、「話す」は「放す」
誰かに話すことで、悩みや不安はだいぶ和らぎます。

ぜひ、1人にならず、距離はとっても心は寄り添って
小さな幸せや安らぎを見つけながら、この時期を乗り切りましょう。

画像2


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?