【夏の自由研究】AI画伯Midjourneyに絵を描かせてみた
AI画伯Midjourneyにいろんな絵を描いてもらったので載せておく。
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1.アルバート・ビアスタットが描いた富士山とは?
私、アルバート・ビアスタットの陽光差し込む自然描写が好きなんですよね。ということでAIm画伯に富士山をアルバート・ビアスタット風に描いてもらいました。呪文は「Mt.Fuji painted by Albert Bierstadt」です。
陽光の部分だけ再現された富士山って感じで、そこまでアルバート・ビアスタット感はありませんでした。
2.具体的に指示を出してダリ風の絵を描かせた
やはりMt.Fujiだけではざっくりしすぎるのだろう。今度は具体的に指示を出してみました。「Eggs falling and breaking on a pyramid painted by Salvador Dalí」つまり、「ダリによって描かれたピラミッドの上に落ちて割れる卵」と指示を出してみました。集合体恐怖症の人は少しドン引きするであろう画が生み出されました。「breaking」の要素はあまり再現してくれませんでした。
3.川端康成「雪国」の冒頭を再現してみた
Itmediaさんが先日アップした記事『AIに思い通りの絵を描かせられるのは誰だ!「Midjourney」指示力選手権』で川端康成の「雪国」冒頭を再現しようとしていた。「雪国」冒頭の英訳の奥深さは大学で習った。AIに教えるとなると、人間に教えるのとは異なるアプローチが必要そうだ。
「In a locomotive,I saw a lot of snow hill in Japan ,Moment of exiting the tunnel」と唱えてみた。
トンネルを抜けた後に見える景色を描かせたいので、列車の中を意識させた。そして一人称の視点から、雪景色を描写する。トンネルを抜けた後の雪景色というのは、線路が谷となり、こんもりとした雪の丘が広がっている感じだろう。そして、舞台は日本なので、「in Japan」を付けた。あとは、トンネルを抜けた直後の空気感を再現するため、「Moment of exiting the tunnel」を付けた。
出力されたのは躍動感溢れる雪道を疾走する機関車であった。列車の存在を意識させるために、機関車から機関車を見る構図を採用したようだ。左下が中々のクオリティであった。
4.AIに医学用語を描いてもらった
TwitterでMidjourneyのことを調べているとサイバーパンクな画を描くのが得意らしい。SFチックな絵を描いてもらおうと考えた時に、ふと医学用語が浮んだ。画のサンプル数が少ない恐れのある医学用語を正確に描けるのか試してみた。
お題は「ガングリオン(Ganglion Cyst)」。ガングリオンとは手足にできるコブのようなもの。治療する際には太い注射で吸い出す必要がある。
ガングリオンはロボットアニメのタイトルっぽいカッコよさがあるので、昔から好きな単語。今こそ、ガングリオンをテーマにしたサイバーパンク世界を生み出す時ではないだろうか?
呪文を唱えた。
「In cyberpunk city, a robot called Ganglion removed the gannglion cyst with a syringe(サイバーパンクシティで、ガングリオンと呼ばれるロボットが注射器でガングリオンを抽出した)」
実際に描かれたのは手の一部だと思われるものが機械化されているものだった。恐らく、ガングリオンというロボットに侵食された手だろう。デヴィッド・クローネンバーグ映画のような肉体変化の禍々しさがあって、グロカッコいい画が爆誕しました。
5.AI画伯は「無」を描けるのか~『ノー・シャーク』を例に~
AIは「無」を描けるのか?発展した文化はからは「無」の表象が現れる。
音楽→ジョン・ケージ「4分33秒」
絵画→ゲルハルト・リヒター「Mirror, Blood Red」
映画→ギー・ドゥボール『サドのための絶叫』、デレク・ジャーマン『BLUE ブルー』
VTuber→強化人間さんのチャンネル
せっかくなのでAIに「無」を考えてもらった。お題はサメが出ないサメ映画『ノー・シャーク』。2回に分けて描写してもらった。
1回目の呪文:NO SHARK
2回目の呪文:A shark movie without sharks
1回目は、やはり抽象的過ぎたためか全てにサメが登場した。AIはNO=死と捉えたらしく、死の香りが漂うサメを描写してきた。2回目の呪文では右下に概念としてのサメ像が生み出されていた。いずれにしても難しいテーマだったといえる。
6.キノコ図鑑を描いてもらう
Midjourneyは図鑑や地図を描くのが上手いらしい。ということで大航海時代中期、活版印刷技術が登場した後の世界のキノコ図鑑を描いてもらった。異世界転生もの感を出すために文字は「fictional charactors」とした。
呪文「Illustrated mushroom book with fictional characters, circa 16th century」
図鑑系は割と簡単に理想像を生み出すことができた。ファンタジー要素溢れる質感に興奮した。
7.ロゴを描いてもらう
ひょっとしてAI画伯の真骨頂は、即席でロゴを作り出せるところにあるのではと考えた。漫画やゲームの創作でロゴのアイデアが必要な時にサンプルをAIに作ってもらい、そこから具体的に落とし込んでいく。将来的にあり得そうな創作プロセスだ。実際に「Logo about Che Bunbun」と呪文を唱えたところ、イカしたロゴが4つ生成されました。これは実用的な使い方といえよう。
8.廃墟を描いてもらう
廃墟のロマンを出すために具体的に呪文を唱えてみた。
「A world in ruins, five fictitious white letters on a black stone slab standing in a collapsed building with leaking acid rain which colored red (崩壊した世界で、赤く染まった酸性雨が漏れる崩壊したビルにある5つの架空の文字が描かれた黒い石板)」
出力されたのは禍々しい世界だ。ホラーゲームにありそうな世界観で興味深い。
Midjourneyではオプションが付いており、Uが4分割された中の画を抽出して掘り下げる。Vが4分割された中の画を発展させる機能となっている。
■Uを使ってみた
左下の画に対してUを使ってみた。ひび割れ具合の解像度を上げたものが出来上がった。抽象画として印象的だ。
■Vを使ってみた。
Vの機能を使って右下の画を発展させてみた。血の海と廃墟のコントラストに対するこだわりが凄まじいですね。
9.パリピ孔明
人気アニメをAI画伯に描いてもらうと盛り上がりそうだ。ということで「パリピ孔明」を描写してもらった。呪文は「At cyberpunnk city of Shibuya,Zhuge Liang who is Chinese military strategist in the music club,he does rap battle with young man ,audiennce dances and cheers them.」
孔明のこと知っているかな? とDeepLで中国の軍師にあたるフレーズを割り出してもらう。「Chinese military strategist」を追記して生成したのだが、現代の軍師が出てきてしまった。2世紀とか付け加えておくべきだったと反省。とはいえ、それなりにラップバトルする孔明像を浮かび上がらすことができた。
10.その他
AIに絵を描かせてみてとても楽しかった。将来的にヴォーカロイドが歌えなくても楽器が弾けなくても音楽を作れる世界を切り拓いたように、絵が描けなくても神絵師さながらの世界観を作る道が生まれるのではないでしょうか。
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