見出し画像

2020年を振り返って

2020も残すところあと半日です。

皆さんはどのようにお過ごしでしょうか?

画像1

画像2

私は上野のSmart Stay SHIZUKUでサウナ納めをしてきました。サウナに売ってあるコーヒー牛乳が140円となりサイズも小さくなったことに切なさを抱きつつ、2020年の垢を落としてきました。

2020年映画業界総括

私の2020年は約500本の映画と出会い、約400本の映画記事を書きました。映画館ではコロナ禍ながら120本ぐらいの映画を味わいました。

そんな2020年は波乱万丈の年でした。

2019年までの生活がファンタジーになってしまうとは誰しもが予想できなかったことでしょう。新型コロナウイルスが世界中でパンデミックを引き起こし、世界各地でロックダウンが敷かれた。人々は急速にソーシャルディスタンスやリモートワーク、マスク着用が標準ファッションとなった。まるで『コンテイジョン』の世界のように崩壊していき、先日南極でクラスターが発生したことによりゾンビ映画ですら人類に優しく、『遊星からの物体X』の世界観が現実に追いついてしまったことに驚愕しました。東京五輪も延期という名の実質中止となり、昨年失笑しながら観た『麻雀放浪記2020』や今年の初めに観た『カイジ ファイナルゲーム』の世界観がすぐ隣にまで押し寄せました。

映画業界も当然ながら混沌に混沌を重ねた。ミニシアターは緊急事態宣言による自粛で閉館の危機に瀕し、Mini Theater AIDを発足させ、映画ファンからの支援で延命した。私も映画館好きとして10万円出資しました。日本のクラウドファン史上最高金額331,025,487円を叩き出した一方で、アップリンク浅井隆支配人のパワハラ訴訟問題、ユジク阿佐ヶ谷のコロナ閉館に見せかけて実はパワハラがあった疑惑が浮上し映画ファンを落胆させた。大手は、ハリウッド大作が次々と公開延期となる中、ディズニーが『ムーラン』を筆頭に配信中心の映画ビジネスへとシフトして生き、VODサイトディズニー+への囲い込みを始めた。日本では『鬼滅の刃 無限列車編』がコロナ禍における神頼み、1館1日40回近い上映というヤケクソ興行スタイルで19年ぶりに『千と千尋の神隠し』の持つ316億8000万円の記録を塗り替え、日本映画史上最高の興行収入を叩き出した。また、福田雄一や山崎貴映画といった映画ファンのパブリックエネミー的存在も相次いで興行収入10億を突破しており、映画業界を支えている者は誰か?という問いに露骨な回答がなされた。

誰がこんな異常な世界予想できたでしょうか?

確かに2010年代の終わり頃から、私も含め各地で「配信主体の映画観賞スタイルにシフトすることで映画館で観る行為が贅沢になる」と言われてきたが、こうも早くその時代がやってくるとは思いませんでした。

さて、私の1年を振り返っていこう。上半期は、鬱との闘いでした。本業の方で、相性の悪い先輩と毎日のように喧嘩し、本気で会社やめようとした時期がありました。会社を辞めてサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼を通じて自分探しをしようとしていました。

しかしながら、新型コロナウイルスの蔓延で、自分探しの旅ができなくなり毎日必死に仕事にしがみつくことを強いられました。すると3月ぐらいに入ってきた、40代ぐらいの部下と「映画」という共通の趣味を通じて仲良くなり、仕事も上手くいくようになりました。実は、自分は同世代と相性が悪く20歳ぐらい年上の文化人との相性が最強なことを思い出してから、総務課や経理の人と中心に世間話をするようになり、浜崎伝助ポジションとして全集中することで会社内の人間関係を維持しました。これで会社内での消耗は最小限に抑え映画やブログに精を出すことができるようになりました。

一方で、コロナ禍だから減ると思っていた案件が増えたのは嬉しいところです。確かにこのご時世なのでマスコミ試写会や映画会社の方との会食にお呼ばれすることは減ったのですが、

2020年3月:平林勇監督作『SHELL and JOINT』レビューを平林勇監督のnoteに寄稿
2020年4月:「みんなのランキング」公認ユーザー就任
2020年6月:株式会社おくりバント高山洋平イベント『スペース・カウボーイ上映会』トークショー登壇
2020年8月:ミルトモさんの協業サイトに追加
2020年9月:株式会社おくりバント高山洋平イベント『どうした ファイヤーラード?上映会』トークショー登壇
2020年11月:動画収録※近日アップ予定
2020年12月:株式会社おくりバント高山洋平『ビジネス書を捨てよ、街へ出よう』青山ブックセンタートークショー登壇

と7件もの依頼をこなしました。なんといっても広告会社である株式会社おくりバントの高山洋平(@takayamayohei1)さんと映画仲間になれたことは衝撃的な事件でした。緊急事態宣言下で配信されたTwitter映画『スペース・カウボーイ』一つ2分程度のくだらない出オチ映画でありながらも、ヤケクソならではのパワフルさ、はっぱ隊「YATTA」やモーニング娘。の「LOVE MACHINE」を彷彿とさせるヤケクソな明るさは私の心を豊かにさせ評を書きたくなりました。全話解説を書いたら、突然彼から電話番号だけが書かれたDMが送られてきて、そこから私は吸い込まれるように中野シティ・アンダーグランドへ引き寄せられ、トークショーや動画撮影をやらせていただきました。2019年に、高円寺にある映画バーBIG FISHさんで2回単独トークショーをやらせていただいたのですが、あの時は知り合いが多かった。しかし、中野バーでのトークショーは知り合い皆無である。しかも、今まで出会ったことのない雰囲気の人しかいません。完全アウェーながらも、精一杯映画の魅力を解説しました。10歳、20歳近く年齢離れた方々の前で映画評論家として話すのは僭越、戦々恐々なのですが、お陰様で今でも仲良くさせていただいています。

画像3

さらに、今年の大きなニュースとして「チェ・ブンブン、嵐を呼ぶ男属性消滅」というのがある。私のことを追っている人はご存知かもしれませんが、私は究極の雨男である。きっかけは2012年に欧州一人旅をした際。フランス・パリにある地下墓地カタコンブでふざけて骸骨を前に自撮りをしていたら、カタコンブの中で強烈な腹痛に見舞われ1km近く出口を彷徨った。カタコンブから脱出するとスッと腹痛が収まったことから「幽霊」を信じるようになったのだが、それ以来海外旅行する度に強烈な台風、大雪に見舞われるようになった。アイスランド旅行した際には、大嵐で身体が宙に舞った。雨とは無縁な国にすれば問題ないだろうとモロッコ旅行した際には、機長が謎の腹痛に見舞われ飛行機が飛ばず、翌日のフライトに変更となった。そしてその翌日に未曾有の大雪が成田空港を襲い、フライトできるかどうかが危うくなったことがあった。無事に飛行機は飛んだが、一難去ってまた一難。どういうことか飛行機の燃料が底を尽き、パキスタンに不時着したのでした。2018~2019年は嵐を呼ぶ男属性に磨きがかかり、街が崩壊する中で挑んだ釜山国際映画祭やハリケーンで屋台が飛びそうな中カノジョとグアム旅行した修羅場、台風で電車が運行ストップする直前に潜入した山形国際ドキュメンタリー映画祭とクレイジージャーニーは続きました。

画像4

画像5

それが今年の夏に運気が上がることで有名な東京都杉並区にある大宮大神宮に行ってから、天気に恵まれるようになりました。毎回雨だったデートもそれ以来全て快晴になりました。属性が消滅するとそれはそれで切ない気持ちになります。ただ、代わりに「くじ引きで何か起こる男という属性」をゲットしました。最近ガチャガチャやミニチュアボックスを買うと何か起きる傾向があります。

画像6

例えば、Technicsのターンテーブルミニチュアを買ってみたのですが、何故かミキサーが当たりました。

画像7

さらに公衆電話のガチャをやってみたところ、2回連続アタリのキティちゃんが出てきました。こっちとしては公衆電話が欲しかったので複雑な気持ちです。

昨日は、長らく探していたAEDのガチャガチャを見つけたものの、機械の故障でお金を入れたらガチャが出てこないアクシデントが発生しました。

いずれもレアケースなのだが、喜んでいいのかどうか微妙なものばかりで草生えます。

皆さんも、大宮大神宮にお参りしたら面白いこと起きるかもしれませんよ。

さてふと周りを見渡すと、尊敬している映画超人にして開拓者の済藤鉄腸(@GregariousGoGo)さんやKnights of Odessa(@IloveKubrick)さんが老舗映画雑誌キネマ旬報に濃密な寄稿を書いていました。Knights of Odessaさんに関しては数年前にオフ会で出会い、映画ブログをオススメしたらnoteでディープなハンガリー映画史とマニアックな日本未公開映画評を次々と発表し遂にキネ旬デビューを果たしているので涙が出るくらい感動している。同じ20代の映画開拓者としてこの二人が出世したことは嬉しいことです。

↑済藤鉄腸(@GregariousGoGo)さん、Knights of Odessa(@IloveKubrick)さんの2020年ベスト。相変わらず尖っていて面白いです。


私も社会人になってから、youtubeラジオに出演したりプレス寄稿をしたりしているが、まだ雑誌の寄稿は果たせていない。映画ライターのヒナタカ(@HinatakaJeF)さんやファンの方々からも雑誌デビューを期待されているので、今の自分に胡坐をかくことなく映画の伝道師としての職務を全うしていきたいと思います。

2021年の目標

さて、2021年の目標を下記に箇条書きしていこうと思う。コロナ禍。幸いにも自分の仕事はコロナの影響を全く受けていませんが、旅行会社に勤めている友人はリストラ廃業がすぐ隣まで迫っているので、自己投資に励んでいたりします。私は就活の時、占いで「芸術家」か「教祖」しか出てこない社会不適合者であります。何故無事でいるのかが分からない。ただただ運の良さだけで生きている人です。だからこそ、胡座をかくことなく文化資本を蓄積する必要があります。2021年は下記に挑戦しようと思います。

来年もチェ・ブンブンをよろしくお願いします!

【映画】

・「死ぬまでに観たい映画1001本」フルマラソン100本切り(現在残り210本程度)
・下記の超長尺映画を踏破する。
 1.『La Flor』(13時間28分)
 2.『Heimat ist ein Raum aus Zeit』(3時間38分)
 3.『City Hall』(4時間32分)
 4.『仕事と日(塩尻たよこと塩谷の谷間で)』(8時間)
 5.『モルエラニの霧の中』(3時間35分)
 6.『愛と宿命の泉』(4時間4分)
 7.『Malmkrog』(3時間21分)

【資格】

・応用情報技術者試験取得
・世界遺産検定1級取得

【仕事】

・映画パンフレット寄稿
・雑誌寄稿

【2020年ブンブンベスト】

【新作映画】
1.本気のしるし 劇場版
2.アンカット・ダイヤモンド
2.JEANNE
4.アルプススタンドのはしの方
5.Tripping with Nils Frahm
6.Greener Grass
7.Chained for Life
8.鵞鳥湖の夜
9.アリスと市長
10.CAT STICKS
11.SWALLOW/スワロウ
12.透明人間
13.天国にちがいない
14.皮膚を売った男
15.死ぬ間際
16.Kajillionaire
17.TOMMASO
18.DAU.ナターシャ
19.国葬
20.映画 おかあさんといっしょ すりかえかめんをつかまえろ!

【旧作映画】

1.臆病者はひざまずく
2.Electra, My Love
3.イグジステンズ
4.4:44 地球最期の日
5.オールド・ジョイ
6.KETEKE
7.デリンジャーは死んだ
8.花に嵐
9.ロック・ハンターはそれを我慢できるか?
10.THE GRAND BIZARRE
11.真夏の夜のジャズ4K
12.仁義
13.トマホーク ガンマンvs食人族
14.D.I.
15.心と体と
16.三十九夜
17.アウステルリッツ
18.フレンチ・コネクション2
19.家族日誌
20.NAINSUKH

【短編映画】

1. 14のカノン BWV 1078
2.旧支配者のキャロル
3.がんばれいわ!!ロボコン ウララ〜!恋する汁なしタンタンメン!!の巻
4.Wittgenstein Plays Chess With Marcel Duchamp, Or How Not To Do Philosophy
5.HOW TO DISAPPEAR
6.OUTER SPACE
7.ビニール袋の夜
8.THE FALL
9.CURVE
10.WOOD CHILD&HIDDEN FOREST MOTHER

【ワースト映画】

1.リベルテ
2.STAND BY MEドラえもん2
3.ういらぶ。
4.人間の時間
5.劇場
6.グッバイ・ゴダール!
7.ノットゥルノ/夜
8.窮鼠はチーズの夢を見る
9.ノマドランド
10.続・ボラット

【シリーズものベスト】

1.映像研には手を出すな!(アニメ)
2.スペース・カウボーイ
3.ヒプノシスマイク
4.映像研には手を出すな!(ドラマ)
5.呪術廻戦

【映画ポスターベスト】


1.LETO レト
2.エマ、愛の罠
3.真夏の夜のジャズ4K
4.VIDEOPHOBIA
5.エピセントロ
6.ECHO
7.ビバリウム
8.プラットフォーム
9.TOMMASO
10.海辺の映画館―キネマの玉手箱

映画ブログ『チェ・ブンブンのティーマ』の管理人です。よろしければサポートよろしくお願いします。謎の映画探しの資金として活用させていただきます。