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【南大沢土木構造物めぐり】No.113 再び大変貌を始めた、御殿峠にて

この写真、実は一度探索したことがある場所ですが、大きく変貌していて、とても驚いている場所です。その場所は、

御殿峠

です。こちらの記事は、3年前の探索の時の記事。この写真が何だか大昔に見えるくらい、既に大きな変貌を遂げています。

ハイキングコースだった、かつての峠の頂上には、国道16号が通じ、大学や結婚式場なども立地し、既に峠の雰囲気が無くなりかけていたのですが、実は昔の峠のハイキングコースを彷彿とさせる場所が今も健在・・という記事だったのですが・・。

今昔マップで見た、御殿峠周辺の変貌。

そんな御殿峠で、今、また大きな工事が進んでいるのでした。

日本閣の裏側を通る道路(国道16号の旧道)に、
何だか目新しい法面工が出現。

法面工が作られ、狭かった道路が拡幅されています。かつては、御殿峠に尾根から歩いてくるハイキングコースがあり、日本閣の裏側に獣道のようなものがあったのですが、跡形も無くなっています。これじゃあ、ハイキングできなくなる、と思いきや・・、

うお、これでもか、というくらい広くて立派な階段が建設中!
3年前に探訪した時は、こんな感じで
獣道のようなウォーキングコースがありました。
ちょっと、「峠への古道ハイク」とは違った趣の階段、でしょうか?

そして、驚くべきは、こちらの仮囲いの右側のエリアです。

大型重機の入った、造成工事が始まっていました。谷を埋める盛土を行い、
宅地造成でもやるのでしょうか?
パンダフィールド、という文字が目に入りましたが・・。

そんなことを思っていたら、1枚のイメージパースが目に入りました。

へ、何だろう?「屋外運動場と駐車場・資材置き場」とあります。

どうやら、こちらのHPに、「パンダフィールド」という計画が紹介されているようです。

計画地には、「国際規格の人工芝サッカーグラウンド」と「自社の資材置き場」を作るとのこと。ここの谷戸を、大規模に埋め立てる造成工事がされるようです。

この会社は、建設発生土の改質プラントを自社で持っているようで、盛土をする材料も、改質(セメント等を混入して強度を高めた土)も含めたものを使う計画のようです。UCR(建設資源広域利用センター)の建設発生土受け入れ地にも登録されていて、その土量はトータルで約20万m3だそうです。行政の環境影響評価なども受け、希少生物対策なども含めてしっかり対策されているようですが、御殿峠という、古くからのハイキングやレクリエーションの場であった場所が、次の時代にどう変わっていくのかは、しっかり注視していくようにしたいと思います。

この地に今もひっそりと建つ、「都立多摩丘陵自然公園」の碑。
今では信じられませんが、昔はハイキングスポットだった証しです。

■終わりに

御殿峠で見かけた、大きな工事の始まり。建設発生土の有効利用をして、大規模な谷部の造成を行い、サッカーグラウンドなどを作る壮大な計画が始まったようです。できれば、昔ながらの多摩丘陵の面影を少し残しつつ、新たな施設がそういう文化的なものとも調和した形でできてくるような流れになるといいな、と思いながら、このプロジェクトの進み方を注目していきたいと思います。

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